賢太郎(時任三郎)と愛子(石原さとみ)、ふたりの親子関係をこの作品は様々な角度から描いてみせる。
例えば、社会人となった愛子。
例えば、誠二(田口淳之介)という恋人が出来た愛子。
それは「プロポーズ大作戦」で、物語が進行するにつれ、健と礼の気持ちが近づいていく物語作りとは大きく違っている。
ふたりは既に親と子として愛し合い、信頼し合っている。
この関係にどんな要素を入れ込めば、ふたりはどんな反応をするか?というのがこの作品の作劇だ。
そして今回は賢太郎が「子離れ」をしたら、どうなるかという物語。
愛子は賢太郎のことを「ますます変になった」とリアクション。普通の家庭ならわりと当たり前のことなのに。
そして誠二の母親に言われたことで落ち込み、相談しようとする愛子を突っぱねる賢太郎。
「俺は愛子のことを信頼している。自分たちのことは自分たちで解決しろ」と言う。
そこで描かれるのは、父親に突っぱねられて途方に暮れる無力な愛子だ。
父親なしの愛子が初めて味わう試練。
賢太郎のことをウザく思い、自立したがっていた愛子が初めて感じる父親のありがたさ。
ある関係を様々な角度から描くことによって見てくる真実。生まれるドラマ。
面白い作劇だ。
また、今回の「子離れ」は愛子の成長に繋がる試練の様だ。
過去の作品で言うと、「巨人の星」の飛雄馬と一徹。「エースをねらえ!」のひろみと死んだ宗方コーチ。
この試練を通して愛子は強く大人になっていくのだろう。
「愛子との関係が大事で、親のことなんか関係ない」と言う誠二に「それは違う」という愛子。
愛子はこれから誠二の母親の説得のために動き出すのだろう。
そしてもうひとつの動き。
室長・鳴海駿一(小泉孝太郎)の仕事ラインの物語。
家の出来事と仕事の出来事。
このふたつのストーリーラインのバランスもいい。
★追記
誠二の嘘がばれるせりふはなかなかうまい。
前日に母親に会っている愛子。
「息子とは結婚させられない。着物より洋服が似合う」と言われる。
そんなことも知らずに嘘を話す誠二。
「愛子に早く会いたい。写メで撮った写真を見せたら、きっと着物が似合うと言っていた」
この「着物が似合う」のくだりは嘘を決定づけるせりふだ。
母親とのせりふのディティルが伏線になっている。
例えば、社会人となった愛子。
例えば、誠二(田口淳之介)という恋人が出来た愛子。
それは「プロポーズ大作戦」で、物語が進行するにつれ、健と礼の気持ちが近づいていく物語作りとは大きく違っている。
ふたりは既に親と子として愛し合い、信頼し合っている。
この関係にどんな要素を入れ込めば、ふたりはどんな反応をするか?というのがこの作品の作劇だ。
そして今回は賢太郎が「子離れ」をしたら、どうなるかという物語。
愛子は賢太郎のことを「ますます変になった」とリアクション。普通の家庭ならわりと当たり前のことなのに。
そして誠二の母親に言われたことで落ち込み、相談しようとする愛子を突っぱねる賢太郎。
「俺は愛子のことを信頼している。自分たちのことは自分たちで解決しろ」と言う。
そこで描かれるのは、父親に突っぱねられて途方に暮れる無力な愛子だ。
父親なしの愛子が初めて味わう試練。
賢太郎のことをウザく思い、自立したがっていた愛子が初めて感じる父親のありがたさ。
ある関係を様々な角度から描くことによって見てくる真実。生まれるドラマ。
面白い作劇だ。
また、今回の「子離れ」は愛子の成長に繋がる試練の様だ。
過去の作品で言うと、「巨人の星」の飛雄馬と一徹。「エースをねらえ!」のひろみと死んだ宗方コーチ。
この試練を通して愛子は強く大人になっていくのだろう。
「愛子との関係が大事で、親のことなんか関係ない」と言う誠二に「それは違う」という愛子。
愛子はこれから誠二の母親の説得のために動き出すのだろう。
そしてもうひとつの動き。
室長・鳴海駿一(小泉孝太郎)の仕事ラインの物語。
家の出来事と仕事の出来事。
このふたつのストーリーラインのバランスもいい。
★追記
誠二の嘘がばれるせりふはなかなかうまい。
前日に母親に会っている愛子。
「息子とは結婚させられない。着物より洋服が似合う」と言われる。
そんなことも知らずに嘘を話す誠二。
「愛子に早く会いたい。写メで撮った写真を見せたら、きっと着物が似合うと言っていた」
この「着物が似合う」のくだりは嘘を決定づけるせりふだ。
母親とのせりふのディティルが伏線になっている。