いまブログの整理をやっておりまして、これも以前に別のブログに掲載したものですが、よかったらお暇つぶしにどうぞ。映画の話です。この頃はまだ中国って国もそこまで危険じゃなかったですね……。
☆☆☆☆☆☆☆
女帝 エンペラー。正しくは「エンプレス」ですが、これはあえてそんな邦題にしたそうです。
2006年公開。中国と香港との合作映画。主演チャン・ツィイー。
シェイクスピアの代表作『ハムレット』を、10世紀の「五代十国時代」を舞台に置き換えて翻案したアクション悲劇。
いやアクション悲劇なんて言い回しは変だけど、ふつうの劇ならば役者の芝居で表現される内面のドラマや葛藤が、ド派手なアクションとしてビジュアル化されてるもんで、そう呼んでみたくなる。
「あれではシェイクスピアが台無し」なんて評もあったようですが、「わずかでも隙を見せたら命がない。」という宮廷闘争の凄みが伝わってきて、ぼくは面白かったですね。いま思うとほとんどもうバトルファンタジー系アニメのようでもあった。
チャン・ツィイーが主演だから、原作とは異なり、ハムレットではなく王妃ガートルードが話の中心となります。
さてこの作品、ラストでそのチャン・ツィイー演じる婉(ワン)皇后の胸を、背後から飛来した小剣(小刀)が貫くというショッキングな結末を迎えるんだけど、はたしてその犯人は誰か、というのが公開当時に話題となった。
ぼくも映画をみたあとアタマをひねり、ネットでも調べたんだけど、「女帝 エンペラー 映画 ラスト 犯人」で検索をかけても、なかなか上位に有意な記事がヒットしなくて、ちょっとイライラ。
最近になって、ふと、そのことを思い出したんで、また紛れてしまわぬように、ここに書き留めておきます。
皇后の側近のリン。どうやらこれが真相らしい。
そもそもリンは新帝のスパイであった。
つぶさに見返せば、劇中にヒントが散りばめられているそうな。
なぜ新帝がワンの化粧の落としかたや、沐浴の順番を知っていたか。これはリンから聞いたわけですね。また、リンがワンに敵意をもっている表情を示すカットも、たびたび挿入されているとのこと。
動機ですが、ワン皇后を殺めてもリンが権力の座につけるわけではないので、権勢欲とは無関係。
愛憎がらみ。これが正解。リンはじつは新帝が好きだった。毒杯と知りつつ盃を仰いだ新帝の姿をみて、皇后に嫉妬を抱いたという次第。
凄絶な権力闘争のお話が、最後には色恋沙汰で終わる、というところに皮肉がきいてるわけでしょう。
2006年公開。中国と香港との合作映画。主演チャン・ツィイー。
シェイクスピアの代表作『ハムレット』を、10世紀の「五代十国時代」を舞台に置き換えて翻案したアクション悲劇。
いやアクション悲劇なんて言い回しは変だけど、ふつうの劇ならば役者の芝居で表現される内面のドラマや葛藤が、ド派手なアクションとしてビジュアル化されてるもんで、そう呼んでみたくなる。
「あれではシェイクスピアが台無し」なんて評もあったようですが、「わずかでも隙を見せたら命がない。」という宮廷闘争の凄みが伝わってきて、ぼくは面白かったですね。いま思うとほとんどもうバトルファンタジー系アニメのようでもあった。
チャン・ツィイーが主演だから、原作とは異なり、ハムレットではなく王妃ガートルードが話の中心となります。
さてこの作品、ラストでそのチャン・ツィイー演じる婉(ワン)皇后の胸を、背後から飛来した小剣(小刀)が貫くというショッキングな結末を迎えるんだけど、はたしてその犯人は誰か、というのが公開当時に話題となった。
ぼくも映画をみたあとアタマをひねり、ネットでも調べたんだけど、「女帝 エンペラー 映画 ラスト 犯人」で検索をかけても、なかなか上位に有意な記事がヒットしなくて、ちょっとイライラ。
最近になって、ふと、そのことを思い出したんで、また紛れてしまわぬように、ここに書き留めておきます。
皇后の側近のリン。どうやらこれが真相らしい。
そもそもリンは新帝のスパイであった。
つぶさに見返せば、劇中にヒントが散りばめられているそうな。
なぜ新帝がワンの化粧の落としかたや、沐浴の順番を知っていたか。これはリンから聞いたわけですね。また、リンがワンに敵意をもっている表情を示すカットも、たびたび挿入されているとのこと。
動機ですが、ワン皇后を殺めてもリンが権力の座につけるわけではないので、権勢欲とは無関係。
愛憎がらみ。これが正解。リンはじつは新帝が好きだった。毒杯と知りつつ盃を仰いだ新帝の姿をみて、皇后に嫉妬を抱いたという次第。
凄絶な権力闘争のお話が、最後には色恋沙汰で終わる、というところに皮肉がきいてるわけでしょう。