桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2005・12・20

2005年12月21日 | Weblog
俺が結果的に恋のキューピットをしたなんて初めてだ。一カ月半ばかり前、仲間ときていたA君たちと離れた席にいたB子さんたちを何となく紹介するハメになった。その時はその時で皆楽しそうだったけど、B子さんたちは先に帰ってしまうし、それっきりになったとばかり思っていた。ところが、あれからA君たちもB子さんたちも現われないし、妙だなとは思っていたら、今日現われたB子さんの話ではあれからA君とメール交換などで親密な交際が始まったらしい。どうりで二人共現われない訳だよ。ウチの店で仲間や友達とダラダラ過ごすより二人きりでアツアツに過ごす時間を選んでいたと云うことなのだ。A君って若い男には厳しい俺も太鼓判を押すいい奴だけど、幸せそうなB子さんの顔を見ている内にジェラシーの炎がメラメラと燃えだす。おい、A君。今は見逃してやるけど、しばらくしたら顔を出せ。その時ァたっぷりのろけ話を聞いてやるからサ。

2005・12・19

2005年12月20日 | Weblog
二時過ぎから土曜日に迫った『Lちゃんのクリスマスパーティ』のリハにつきあう。今回はパーティだけど、前回の様に歌ったりお喋りしたりもするので気は抜けない。案の定幾つかの問題点が出てきて、構成を変えることにする。食事を挟んで八時からのパーティの準備。当初参加者が60人と脅かされていたが、蓋をあけてみたら40人で、ホッとするやらガッカリするやら。カウンターには早い時間からNテレビのAさんとKさん。ウチの店の常連の演出家Sちゃんが今年手がけた終戦特番ドラマが芸術祭優秀賞に内定したとかで一足早いお祝い。いつもはひょうきんで冗談ばかり言っているSちゃんに芸術祭は似合わないが、何十年来の友人が公の評価を得たことに俺も素直に喜び、祝福する気持になる。後からプロデューサーのSさんや脚本家のYさんたちも駆けつけ、カウンターはその話題一色。そう言えば俺の部屋にはテレビがないからまだその作品を見てない。近い内にウチの店でその作品を上映する夕べを企画しよう。

2005・12・18

2005年12月19日 | Weblog
夕方から先日亡くなられた脚本家鈴木尚之さんの奥様と息子さん御夫婦が経営する桜上水の『木々』に出向く。来月の九日に行われる偲ぶ会には店の都合で参加出来そうにないことと、その他大勢の一人ではなく、思い出の店でひっそりと鈴木さんを偲びたかったからだ。けど、一人では淋しいので、以前よく一緒に『木々』に行った女性編集者のYさんを誘う。以前鈴木さんの書斎だった二階の個室に案内されたので、奥様に無理を言って、鈴木さんの遺影をお借りしてテーブルの上に飾り、献杯用の杯も用意して貰って、昔の様に「三人」で飲んで食べる。こうしていると鈴木さんの食べ物に関する蘊蓄が聞こえてくるようで、偲ぶ集いなのに楽しい一時を持ててしまう。十時過ぎにお暇して一人で下北沢の『レディジェーン』へ。オーナーのOさんオススメのラムを飲んでいると、今俺が住んでいる部屋の近所にある高級ワインバーEのオーナーNさんと出会う。カウンターに並んでOさんNさん二人から店の経営に関してレクチャーを受ける。お二人の店は流行っている店なので、とても有意義。今日は一日とても充実している。

2005・12・17

2005年12月18日 | Weblog
一時半に店へ。三時からのT大テニスサークル『E』OBを中心としたパーティの準備を始める。このEと云うサークルは広尾時代にS女子大が近くにあったのでT大生たちが毎年新入生勧誘の為にウチの店を使ったことからのつきあいだ。主催者のY君始め何人か懐かしい顔に出会う。当時女子大生はチヤホヤしたけど、男子学生には冷たくした筈なのに、それにもめげず?卒業後こうしてウチの店を使ってくれるなんて嬉しい限り。バンドも入り、店内に平均年齢23、4歳の若い熱気が溢れる。五時半に終了。六時からは俺の高校の同期会。こっちは平均年齢もクソもない。19人全員が58歳。皆、リストラされたとか病気だとか暗い話題を笑いながら話す。俺は五時半から六時にかけてちょっとしたタイムスリップだ。世間的な所属としては六時以降なんだろうけど、精神的所属としては五時半以前にいたい。店はパーティ以外のお客さんは最近常連になったFさん、看護婦のRさんたち、マネージャーのMさん、OLのKちゃんとそのお友達のみ。二時前にKちゃんたちが帰って後片付けをして店を出る。今日は12時間以上一歩も外に出ることなく店にいたことになる。

2005・12・16

2005年12月17日 | Weblog
忘年会シーズンに入って淋しい思いをしてきたウチの店だが、今日はシーズンに入って最初の大きいパーティ。近所にあるSグループ、総勢50人の忘年会だ。11月に行われたLちゃんのライブを見たS社長は、自分でもLちゃんの様に社員たちを前にして格好よく歌ってみたくなったとかで、パーティをやると決めた日からウチの店にきては登場の仕方とか照明の当て方などをアレコレ打ち合わせ。でも、素人だし、リハーサルをしないと失敗するのではないかと他人事ながら心配していたのに、時間がなくてぶっつけ本番。ところが歌詞カードなしで長淵剛の歌を堂々と歌いきった。さすが修羅場をくぐってきた実業家は違う。明日は午後の三時からT大テニスサークルOBを中心にした30人のパーティと、夕方俺の高校の同期会20人の忘年会。この日記を書き終わったら即活動開始。

2005・12・15

2005年12月16日 | Weblog
去年はイベントを一杯いれてしまって、忘年会の予約を殆ど断らざるえなかったので12月にも関わらず売上が大して伸びなかった。そこで今年は週末を忘年会用に空けておくことにしたのだが、金曜日はともかく土曜日はさっぱり。こんなことなら金曜日から日曜日にかけてイベントの予約を受けておいた方が売上がまだ上がったかも知れないと臍をかむ。まぁ、商売は思い通りにはいかないと云うことか。それにしてもウチ以外の店で毎日の様に行われている忘年会で飲み疲れているのか、常連客がさっぱり顔を出さない。去年も同じだったけど、何処かの忘年会の二次会にもウチの店は使われない。LちゃんやTちゃんのファンで11月までは案外混んでいたことを考えると、都心過ぎると云う地理的問題としか思えない。こんなことがネックになるなんて、店を作る時は思いもしなかった。来年からはもっともっと忘年会営業に精を出さなくてはと反省。とはいいつつ、この週末からは忘年会の予約が立て続いて、漸く年末の飲食店らしくなる。遅ればせながらのラストスパートだ。

2005・12・14

2005年12月15日 | Weblog
12時半に今日のイベント『うたい隊』公演のリハの為に鍵を開けた後、ビル全体の防犯システムの打ち合わせやコレド通信を印刷に出したりして、3時過ぎ部屋に戻る。来年の企画を練るが、どれも今一つ。でも、このままでは一月二月が空白になってしまうし、早急に何とかしなくてはならないと何人かに電話で相談を持ちかけていたら、常連の演出家Sちゃんに会わせたい人がいるから早くこいと呼ばれてしまって店へ。紹介されたのはSちゃんの幼稚園時代からの同窓生二人。ウーン、その為に作業を中断されて呼ばれたのを馬鹿馬鹿しいと思うか?面白いと思うか?飲み屋のオヤジとしては難しいところだ。今日もイベントがあったこともあってLちゃんTちゃんに加えてAちゃんがトレーニングの為に加わって女の子三人組。あまり忙しくなかったこともあってお客さんを三人がかりでお見送りしている光景なんかみると、一年前と同じ店とはとても思えない。これまでは上司に連れられてしか来なかった大手広告代理店H堂のS営業部長も今日はLちゃんやTちゃんと馬鹿話をする為に初めて自分の意志で来てくれた。俺の出る幕はどんどんなくなるが、その方が店の将来は安泰だ。

2005・12・13

2005年12月14日 | Weblog
今日から『Lちゃんのクリスマスパーティ』のリハーサルが始まった。今回は制作と演出をTちゃんに任せているので、企画者の俺はリハには立ち会わなかったが、後十日あまりしかなくなって、これからLちゃんは又胃が痛い日が続くだろう。今回はクリスマスパーティを兼ねてのライブと云う企画。飲み物や料理も入れての五千円は安いと思うんだけど、前回で「Lちゃん」にライブと云うイメージがついたのか、五千円は高いと云う声もあって予約数が少ない。当日までに何とか格好がつく程に予約があるといいんだけど。カウンターは今日もお客さんが少ない。TテレビのLさん、俳優事務所のBさんとその所属俳優のH君、女優のTさん、Aさん、別の俳優事務所のAさんとYさん、同じくMさん、化粧品会社のMさんとTさん、そして広尾時代常連だったHさんたちの合計13人のみ。Lちゃんにボーナスを出せと迫られているけど、こんな調子じゃ出したくても出せない。

2005・12・12

2005年12月13日 | Weblog
12時に店。イベントのスタッフを迎えた後、今日は観客50人に一人一人千円分の料理を出す約束になっているので、そのメニューを考える。パーティだと色々な料理を一緒盛りにして出せばいいんだけど、個々のテーブルに置くとなると一人分のテーブルのスペースが限られている上に、作り置きしておける料理でないと拙いので難しい。あれこれ考えた末に料理を決めて赤坂まで自転車で買い出し。50人分となるとその量も半端じゃない。店に戻って実際に料理を作ってプレートに盛りつけてみる。色や量で問題が出て来る。そこを何とか調整してサンプルを完成し、3時に出勤して来たTちゃんにバトンタッチ。一旦部屋に戻ってコレド通信の続きなどやって開演後店に戻って聞いたら、盛りつけにかなりの時間がかかって死ぬ思いだったとか。これから同じようなオーダーがあったら考える必要。今日も又、イベント以外のお客さんは何処に消えたのかと思う程に閑古鳥状態。そんな中、Tプロダクションの社長Kさんが所属俳優のMさんと来店。Mさんとは8年ぶり。昔は二枚目過ぎた上に超人気歌手と結婚して世の中の男性全員を敵に回した感のあったMさんだが、最近は数々の映画で渋い男の魅力を発揮していて、新たに注目されているのが目の前で見るとよく分かった。彼の魅力を俺が再認識している隣でLちゃんが妙に挙動不審。かなりの有名人が来ても冷静なLちゃんだが、Mさんは昔からファンだったらしく、まともに目が合わせられないらしい。全くLちゃんのオヤジコンプレックスも重症だ。

2005・12・11

2005年12月12日 | Weblog
日曜日なのに12時に西沢利明さんと待ち合わせて池袋芸術劇場へ友人のOが出演している舞台を見に行く。西沢さんとある芝居を企画していて、その相手役にOを推薦したところ、実際の舞台を見たいと西沢さんに言われたからだ。ところがその舞台は子ども向けのミュージカルだった為(Oの柄を見に行くのが主目的で、どんな内容の芝居か確かめてなかった)、会場は子供とその父兄ばかりで、68歳と58歳の二人は完全に浮いてしまう。それでも何とか二時間を耐えて、終演後西沢さんにOを紹介。何とか企画が実現するといいんだけど。引き続き駅前の喫茶店で二月に公演予定の女優Nと打ち合わせ。こっちもキャスティングが決まらず、このままでは延期の可能性。打開策をあれこれ巡らす。Nと別れて6時に新宿。S広告代理店のN嬢と店以外で初めて飲む。焼きとりを食べながら店では話せないことをアレコレ。続いて近くの店Mに移動して11時まで。旧知の女優やスタッフなどに会う。日曜日なのに店は一杯。新宿ならではと思いつつも、自分の店を休んでこうして女友達と飲んでいる自分はどうなのかと思ってしまう。まぁ、来年からはウチも年中無休になるんだし、こうして女友達とチャラチャラ飲んでいられるのも今の内なんだけど。