桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2011・12・24

2011年12月25日 | Weblog
この間、妹のKが俺の手を見て「これ塗るといいよ」と肌荒れ防止薬を取り出した。今までも食器の洗い物は毎日してきたし、日替わり天使が現われてグラスを洗ってくれたりしてきたけど、やっぱりこの一ヶ月の水仕事の量は半端じゃなくて、俺の手はガサガサになった上にひび割れまでしてきたのだ。「ホラこうして塗るのよ」と妹がひび割れした指に薬を塗ってくれる。されるがままの兄。他人が見たら少しやばい光景だ。母に昨日のパーティで残ったおでんを持っていく。「おいしいっ。この味どうやったら出るの?」とお世辞を言ってくれる。いや、オフクロの作ったお膾も美味いよと二人して熱燗を飲みながらお世辞を言い合うクリスマスイブ。この光景も他人が見たら微笑ましさより気持ち悪さを感じてしまうだろう。でも、俺は肉親がこうして触れあっているのを嫌だとは思わない。みんな60を過ぎてオジサンオバサンになったのに、母を中心に子供の頃のようになっている。こういうの、かなりの幸福度だと思う。今日は母に会いに行った以外は部屋の中でぼんやりテレビを見て過ごした一日。昨日途中まで見て寝てしまった「人志松本のすべらない話」も面白かったが、深夜やっていたNHK特集「情熱のタクト 指揮者佐渡裕」はベルリンフィルに憧れて指揮者になった佐渡裕が現実にベルリンフィルで指揮をするまでになった過程と実際に楽団員と闘いながらシベリウスの交響楽を完成させていくまでが描かれていて、深夜なのに食い入るように70分を堪能してしまった。そして久しぶりに何もせずにのんびり過ごせた一日をもてたことはそれ以上の幸福度か?。★年末は30日(金)まで営業。年始は1/10(月)から営業します。