エンゲージメントとは、愛着、思い入れと訳されることがあります。一歩進んで、個や組織が一体となり「双方の成長に貢献しあう関係」という意味で用いられることもあります。医療では、2016年にWHOが患者エンゲージメントと題して、2016年に、以下のようなレポートを公表しています。Patient engagement WHOhttps://apps.who.int/iris/handle/10665/25 . . . 本文を読む
人生は、手遅れの繰り返し須磨寺小池陽人さんがあるお坊さんの言葉として引用し紹介した言葉です。つまり、これは、人生は、後悔の連続とも言えます。もちろん、手遅れを後悔するかどうかは、その人々で異なるとは思いますが。緩和ケアでは大切な人が亡くなった後での後悔が医療面においてではありますが、患者さんが亡くなる前にこそ防げるものはできるだけ少なくなるように行動していくという姿勢が根底にあります。一方で、後悔 . . . 本文を読む
最近は、入院患者さんについては、若いスタッフに任せているのですが、外来で関わり始めた患者さんについては入院された後でも深くかかわることがあります。先週、入院されている患者さんのところからオフィスに帰る道すがら、ふと、思い出した患者さんから頂いた最後のメッセージ・・亡くなる数日前に、ご家族から私に宛てたお礼のメッセージがあると見せていただいたもの。外来にも何時も持ち歩いていらっしゃった手帳に遠のく意 . . . 本文を読む
最近読んだ論文。Marie Fallon , Peter J. Hoskin , Lesley A. Colvin , et al. Randomized Double-Blind Trial of Pregabalin Versus Placebo in Conjunction With Palliative Radiotherapy for Cancer-Induced Bone PainJC . . . 本文を読む
μ受容体阻害薬は競合的阻害を示すものと非競合的阻害を示すものとがあり、現在、国内で投与が可能なオピオイド誘発性便秘に用いることができる末梢性μ受容体阻害薬は非競合的阻害であることがわかっています。非競合的阻害というのは受容体への結合が席取りゲーム(一つの席を二人で取り合う)ではなく、別のところに結合し、受容体に影響を与えることで阻害するといったものです。ですから、ある程度十分な薬剤の量 . . . 本文を読む
末梢性μオピオイド受容体拮抗薬ナルデメジン(一般名)がオピオイドの便秘に対し、国内で投与が可能となって随分とオピオイド誘発性便秘症のコントロールがやりやすくなってきました。ただし、今なお、オピオイド開始後、随分たってから便秘の管理にナルデメジンを開始するかどうか、迷う場合もあります。ナルデメジンは、基本的に、中枢性にμ受容体を拮抗し、耐薬症状を起こすことはありません。& . . . 本文を読む
ITでは、こちら側は、実世界あちら側は、Web上の世界「ウェブ進化論」梅田望夫生はこちら側にあり、死はあちら側にある。「蛍」村上春樹こちら側とあちら側の言葉には見えない離別させる何かを感じさせます。
10年近く前のこと。40代の大腸がんの患者さんに医学部で20分ほど学生に向けて講演していただいたことがありました。「がんだろうと思っていましたから、 がんと説明を受けたときは、 ああ・・やっぱり . . . 本文を読む
池江璃花子さんの白血病で日本中が揺れた1週間でした。この報道を通して感じたこと。このニュースを聞いた人は、他人事として聞いたのではなく、がんと診断された人が感じるショックやこれからどうなっていくのだろうという先の見えない不安や今までの自分から、他の自分へ切り替えなければいけないという喪失感など大小の差はあるとしても、自分の事のように痛みを覚える体験したのではないかと思います。私自身ニュースを聞いて . . . 本文を読む
2月2日、映画が封切られました。初日は、大盛況だったそうです。同日、私は、日本アイソトープ協会の市民公開講座に女子医大の唐澤久美子先生と登壇させて頂いておりました。早速、映画を観に行ってくださった方からお声をかけて頂きました。2月10日11時50分~12時10分映画の後の、トークショー!登壇します。ドキュメンタリー映画「がんになる前にしっておくこと」場所;新宿 K’sシネマ2月10日( . . . 本文を読む
2月2日から、新宿 K'sシネマで「がんになる前に知っておくこと」という映画がロードショーされます。女優の鳴神綾香さんがご自身の乳腺に腫瘤が見つかったという背景の中、15人のがんに関する医療者やがん経験者をインタビューし、がんについて、知識を深めて行く過程をまとめたドキュメンタリー映画です。私も、緩和医療のことについて15人の一人としてお話しさせて頂きました。その時は、こんなロードショーになると意 . . . 本文を読む
新しい年になりました。昨年末は、何かと「平成最後の〇〇」が連呼されましたが、いざ、新年を迎えると、気持ちも新たに、節目としての歴史を感じています。人生には、沢山のストレスがあります。もっとも大きなストレスは、配偶者の死だと言います。TH.Holmes, TH Rath. J of Psychosomatic Res., 1976そして、クリスマス、お正月と続くこのシーズンは、見送った大切な人との思 . . . 本文を読む
このクリスマスシーズン、家族が我が家に集い、食事を共にしました。20年来飾ってきたクリスマスツリーと共に、次男が結婚し、子どもが生まれ、さらに、この春には長男も結婚することとなり、3人増えた食事に、いつも以上に華やぎました。話しは変わり・・このところ、ずっと考えていたこと・・医師のプロフェッショナリズムとして企業の方々とどのように共働していくかということ。利益を追求する企業に依頼された医師が宣伝的 . . . 本文を読む
緩和ケアは医療的必要度をはるかに通り越した過剰な医療の中で亡くなっていく人々の尊厳を取り戻そうという市民運動から展開していたったものです。向いている先は、患者さんがどのような状況にあっても最大のQOLを維持できるようよりよくあり続けること(Well-being)を目指すものです。そんな原点を改めて意識しようとしてふと思い出したことがありました。
もう相当前のことです。友人の医師から、おじい様がが . . . 本文を読む
10数年以上前のこと。他の医療機関にいたころのことです。ある食道がんの患者さんをがん治療医から入院中に依頼を受けて看ていました。頚部の疼痛には、NSAIDs、オピオイド、鎮痛補助薬としてまだ、プレガバリンはない時代でしたので、クロナゼパムとカルバマゼピンでコントロールをつけて、退院されました。とても、細かく医師や看護師の説明をメモに取られており、病棟スタッフは、少し抵抗感を持っていたようでした。退 . . . 本文を読む
明日、19時からWeb講演に登壇いたします。シオノギ製薬医療情報ライブ配信サイトよりWebライブ講演2018年11月26日(月) 19:00~20:00スキルアップがん症状緩和~オピオイドの副作用対策を中心に~薬剤師さんを対象としたわかりやすい内容でと、ご依頼を頂きました。症例からオピオイド導入処方例を提示した後、オピオイド副作用のレビュー(国家試験レベルに簡単に)悪心・嘔吐の開始初期に多い2つの . . . 本文を読む