緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

『いってらっしゃい』に込める祈り

2024年04月21日 | つれづれ
『いってきます。』フランス人のブダさんがこころを奪われた日本語と表現した言葉単純に『家を出るね』だけではなく『必ず帰ってきます』という意味が込められているとさらに、愛する人へ「無事に帰ってきます」という“誓いの言葉”として使われると説明。また、「いってきます」と言われたら「いってらっしゃい」と答えることで、相手の誓いを受け入れて無事に帰ってくることを祈る意味があると語ります。(引用は . . . 本文を読む
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朝焼けに思い出す若い患者さんのこと

2024年04月14日 | 医療
がん領域にもゲノム診断が広がっています。最近、折に触れて思い出す患者さん。当時、高校生でした。お母さんが同じがんで、その遺伝子を持った娘さんにもいずれその時が来るとお父さんは覚悟されていました。そして同じ道の最期近くのころのこと・・KevによるPixabayからの画像 (2012年9月の記事から一部)遺伝性肝がんで、がん性腹膜炎になり横になると苦しくて眠れない患者さんでした。投与薬剤も細 . . . 本文を読む
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化学療法の爪囲炎のケア

2024年04月07日 | 医療
今週、ドセタキセル投与されている患者さんが色々副作用のことで外来にいらっしゃいました。爪が一部暗赤色になり、手足の爪に痛みを伴っていました。これを爪囲炎(そういえん)といいます。原因薬剤:分子標的薬やタキサン系抗がん剤などいつ頃~:治療開始後1~2か月位経過してから症状  :指先の痛み、爪の変色やもろくなる、爪の周囲に少量の出血や肉芽(普通はない盛り上がり)、ボタンがかけられない、携帯などのキーが . . . 本文を読む
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