緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

セイコさんのその後

2009年11月30日 | 医療
セイコさんは、在宅で過ごされました。病状に応じて、在宅医を導入し、体制強化していきました。そして、ご自宅で最期まで過ごされました。外来で、一度娘さんにお目にかかりました。娘さんにお目にかかりたいという私の希望をご理解くださいました。病状を説明させて頂きたいとお話したときセイコさんは、とても、不安そうな表情をされました。多分、病状について、医学用語が娘さんに投げかけられると思われたのでしょう。無理も . . . 本文を読む
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がんばれ!セイコさん(4)

2009年11月27日 | 医療
次の外来まで、電話はありませんでした。 2週間後・・・セイコさん、お一人でスタスタと歩いていらっしゃいました。お腹を拝見しました。おお~ソフトです。2週間前にあった便塊と思われるカタマリは消えていました。緩下剤を使っても、中々思うようにはでなかったようですが数個ずつを何度も繰り返して出し2日前には結構すっきりするくらい出たとの事先日の処方変更からすぐに食事がとれるようになったこと顔色も大変よく見違 . . . 本文を読む
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がんばれ!セイコさん(3)

2009年11月24日 | 医療
イレウスを回避するために抗炎症効果が高いステロイドをやや多めに併用することを紹介医に了解もらいました。そして、大腸刺激性緩下剤を併用オキシコドンは貼付剤に切り替えました。GEを5個もってもらい吐き気が出たときのために制吐剤の手持ちがあることを確認しました。 ザルトプロフェン 3錠 分3ベタメサゾン 4mg 分2 (朝、昼)(1~2週間後、2mgに減量予定)フェンタニル貼付剤 2.5mg 今のMTパ . . . 本文を読む
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がんばれ!セイコさん(2)

2009年11月21日 | 医療
今日、明日は大阪です・・・仕事ですが、天気がよくて、気持ちは軽やかです。****************************(前回からつづきます)紹介状には採血データが入っていなかったのですぐに採血と腹部単純レントゲン写真をとりました。 採血は、そう問題ないことがわかりましたが、写真は、すでに二ボーと小腸ガスが認められイレウス一歩手前でした。最近、ハタと気がついたことが一つ。オピオイド(医療用 . . . 本文を読む
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がんばれ!セイコさん(1)

2009年11月19日 | 医療
2年前の記事の再掲・一部加筆です。***************ある患者さんから電話があり当時、勤務していた先の看護師が対応してくれました。主治医は某大学病院。でも、紹介状は今かかっている免疫療法・温熱療法のクリニックからもらってくるとのこと。入院は難しい緩和ケアということも説明したうえで兎に角、痛みを何とかしてほしいということでした。外来にいらっしゃいました・・・消化器系のがんをお持ちでオキシコ . . . 本文を読む
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紅葉

2009年11月15日 | つれづれ
久しぶりの休日でした。 とても、天気がよく、 一週間の食材の買い出しに行くのですが、それを兼ねて 夫と近くの公園に出かけました。 紅葉がとても綺麗でした。 こんな色も・・ 足もとも・・ 銀杏も黄色く色付いて本当に綺麗でした。 先日までの冷たい雨が嘘のように 秋の日差しの 一日でした。 . . . 本文を読む
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一会の贈り物

2009年11月11日 | 医療
「あのテレビを見なかったら、今はなかったです・・」10月に放送されたNHKの番組。それを見た患者さんが、情報提供書をもって来院されました。治療関連痛と思われたのですが、情報量が少なく、疼痛の病態がつかめませんでした。簡単な検査で、どうも情報提供書に書かれていることと一致しない疑問が生じました。話し合って、結果的に私がいる病院のある診療科に受診され検査入院となりました。結果、やはり治療関連痛であるこ . . . 本文を読む
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インフルエンザ・・

2009年11月08日 | 医療
インフルエンザ予防接種が、大変な状況のようです。 季節型予防接種分についても 順次入荷というより、待機、予約待ちといった具合。 新型については、都道府県で差が大きく、 東京は、医療従事者にやっと開始され、 優先対象の方にはこれからといった状況。 65歳以上の罹患者は少ないことが、 この春からのサーベイでも言われていました。 感染者は、10代までが多く、 このところ、3歳位のお子さんが亡くなっ . . . 本文を読む
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上部内視鏡検査・・

2009年11月05日 | 医療
このところ、調子がよくなく上部内視鏡の検査を受けました。ものスゴク上手い方にお願いすることができ幸いにも、ブスコパンもドルミカムのような鎮静剤も不用でした。ですので、この時ぞとばかり、ファイバーの先端が進む場所を体で感じておけば患者さんの身体所見をとるときより理解できるのではないと思ったのです。内臓内ですから、かなりアバウトな位置覚だろうと思っていました。ところが、はっきりわかるのです。食道胃接合 . . . 本文を読む
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化学療法の制吐剤

2009年11月02日 | 医療
化学療法中の制吐剤の使い方・・なんだか???と思うことが、以前からよくありました。ステロイドの種類?量少なくない??5‐HT3 の制吐剤・・化学療法から時間がたっているのにそんなに度々使うの????ステロイドは、デカドロンで吐き気が強ければ20mg5-HT3は、最初だけ使うものという認識でした。今年の癌治療学会制吐剤のガイドライン作成に関するセッションの中で、海外のガイドラインの作成に参加されてい . . . 本文を読む
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