緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

医療用麻薬は中毒にならない?側坐核と麻薬(2)

2012年01月29日 | 医療
以前、掲載していた記事ですが、緩和ケア研修会でも、こうした質問は医師からも少なからず受けます。痛みがあると κ(カッパー)作動性内因性物質が分泌されるということはすでに知られています。この内因性物質がκ受容体を活性化します。κが活性化されるとドパミン遊離が抑制されます。側坐核にはこのκ受容体が高密度に存在しており疼痛がありκ作動性内因性物 . . . 本文を読む
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ヤル気中枢の側坐核(1)

2012年01月23日 | 医療
ヤル気をつかさどる中枢は大脳の側坐核という小さな核です。この神経細胞は中々発火してくれないという性質・・つまり、ヤル気中枢なのに中々、ヤル気を起こしてくれないという特徴があります。それは、そうですよね。簡単に人のヤル気がでてしまうと猪突猛進に突進してはシマッタ・・なんていうことを起こしてしまいますからこれは、ヒトを守るためにも無意識に制御しているのかもしれません。 この側坐核・・実は、麻薬の耐性 . . . 本文を読む
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NHK ここが聞きたい名医にQ

2012年01月16日 | 医療
NHK・・1回目の収録が終わった後、自己嫌悪に陥っていました。緊張して笑えない自分とか、もろもろ・・・一晩落ち込んだ後、自問していました。私が、この仕事を引き受けた理由はなんだった?早期からの緩和ケアっていっても、今なお、抗がん剤治療を諦めてもらうための緩和ケアになっている現状を少しでも変えたいと思ったから。ああ、私の喋りがどうとか、そんなことは恥ずかしいだけで本質的なことではないでしょ・・・自ら . . . 本文を読む
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人を育てることは、夢をかなえる手伝いをすること

2012年01月15日 | 教育
教育ってなんだろうか。そんなことを考えることがこの1年、続いていました。過日、ある知り合いの医師にメールを書いていました。”業務を行ってもらうのではなく、夢をかなえてもらうために・・”このような文章を書いていて、はっと思いました。教育、人を育てるとは、将来、こんなことをやりたい、こんな風になりたい、そんな思いをもった若い人の夢をかなえる手伝いをすること。自分の中にあった無意 . . . 本文を読む
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食道がんの患者さんのこと

2012年01月05日 | 医療
このブログ、昨年も多くの方に支えられ続けることができました。緩和ケアが根をはってくれることを目標にゆっくりとではありますが、本年も更新していきたいと思います。どうぞ、宜しくお願いいたします。4年近く前に書いた記事・・下書きのままで、保存していました。こうした記事も、不思議なもので、なんだか、埃をかぶっていたような懐かしさがあります。1月5日にNHKの収録があり、ブログの更新が延び延びになっていまし . . . 本文を読む
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