緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

AYA世代のがん:最も心がきつい時期に大変な病気を経験するということ

2023年12月24日 | 医療
クリスマスイブ・・皆様にとって、今日が平穏なよい一日でありますように。写真は、ivabalkによるPixabayからの画像 先週の記事の続きを書こうと思ったのですが。その前に、臨時の記事を。先週、当院セミナーで学んだことを備忘録としてここに残したいと思います。講師の先生方、本当にありがとうございました。沢山院内外の医療者がWebで参加して下さり、とてもよい学びでした。以下は、講演の順不同 . . . 本文を読む
コメント (2)

抗がん剤といっても色々あります

2023年12月17日 | 医療
2年位抗がん治療しながら、緩和ケア外来で症状の治療を行ってきた患者さん。最初は、抗がん治療は行いたくないと緩和ケア外来を受診された方でした。お母さまが肺癌だったそうで、もし、自分ががんになったら抗がん剤の治療は行わないと決めていたとお話くださいました。ただ、その患者さんのがんは、お母さまのがんとは異なる性質のものでした。膵癌でした。そのがんに効く抗がん剤。相当前になりますが、ちょうど私が国立がん( . . . 本文を読む
コメント (4)

ヘルスケアにおける行政会議の役割はインクルーシブな社会の創生

2023年12月10日 | 医療
先週の社会モデルの続き・・今、がん研究に患者・市民が参画することを研究課題にしています。そのつながりで、行政会議に患者・市民が参画することを促進していくための会議にアドバイザリーボードとして参加しています。がん研究と行政会議前回の記事医学モデルと社会モデルで考えるとわかりやすいのです。がん研究は個体内の疾病を対象にします。つまり、医学モデルとしてマクロ、ミクロで探求していくわけです。一方、行政会議 . . . 本文を読む
コメント

健常人に寄せるのではない社会モデルとしての考え方

2023年12月03日 | 医療
昨日のFD(ファカルティデベロップメント:教員の質向上の勉強会のようなもの)で、リモートでダイバシティとインクルーシブに関するレクチャーを聴いていて、めちゃくちゃ面白くて、刺激をもらいました。面白いとは・・知らないことを学び、その前の自分より一歩踏み出したような感覚を得られた時にそう感じます。障害のとらえ方について「医学モデル」では、内なる障害(impairments:機能障害)として捉えています . . . 本文を読む
コメント (4)