緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

OSCE

2010年02月27日 | 医療
医学部5年生のOSCE医療面接の試験官にあたっていました。模擬患者さんは、大変トレーニングをされた方々でした。「(主訴) について、詳しくお話しください」と聞かれても、加点にならない話をされます。”詳しく(あなたが)話して”ではなく”それは、いつから、どの位の頻度で、どのような性質の・・”と能動的に必要な問診をしないかぎりご自分からは、絶対にお話しされません。ちょっと、わかり辛い言葉で質問するとど . . . 本文を読む
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猫を抱いて象と泳ぐ

2010年02月21日 | つれづれ
最近、読んだ本・・・猫を抱いて象と泳ぐ小川洋子気まぐれに入った美容院。好みの雑誌がなかったので、ちょうど買ったばかりのこの本を読みました。小川洋子さん特有の世界観に飲み込まれました。読み進めているうちに、ああ・・こんな感覚、幼いときにあった・・あった・・壁の向こうのミイラと話をしたり、寝床に、自分なりのストーリーをもたせた天井や壁の染みがあったり、道のはしっこに、子供仲間の隠れスペースがあったり・ . . . 本文を読む
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年度末は、慌ただしい・・

2010年02月19日 | 医療
今日の緩和ケアチームの依頼状をみてウギャー・・まるで、この所の記事の話題まるかかえ・・ふぅ・・・・中医協の診療報酬改定も緩和ケア関連は沢山ありそうですし、それに連動した緩和ケア研修会もさらにヒートアップしそうです。がん患者カウンセリング料 500点なんてご存知でした?連携関係も多彩です。枠を作っても、実がともなわなければね・・明日の会議の資料をプリントアウトしていたらあまりの枚数の多さにプリンター . . . 本文を読む
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オピオイドの嘔気

2010年02月14日 | 医療
先日、制吐剤の副作用の記事を書きました。それにともなって、オピオイドの嘔気について補足したほうがよいのかなあ・・と思うようなことがありました。オピオイドの嘔吐は3つの経路から延髄の嘔吐中枢に入っていきます。① 脳の化学受容体(CTZ)のドパミン受容体に作用し、そこから延髄に入ってくる経路(CTZは一部脳内ではなく、露出しているところがありますので、 脳内~と書くとちょっと違うのですが、CTZの奥に . . . 本文を読む
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制吐剤は漫然と投与してはいけません

2010年02月11日 | 医療
緩和医療科外来で・・・・他院で、オピオイド導入時に制吐剤を処方された患者さん。次第に、おかしくなっていったと患者さんは自覚されたそうです。居てもたっても居られなくなったり、奇声をあげたり、自分の意思とは別に体が動いてしまったり・・その状況を、主治医は診断を付けることができなかったようです。幸い、抗がん剤が効き、痛みは消えていき、オピオイドと制吐剤は中止することができたようです。退院された患者さんは . . . 本文を読む
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病院の実力

2010年02月07日 | 医療
読売新聞医療情報部編発売になりました。見開きに、当学がんセンターが掲載され、緩和ケアチームも小さくですが載っています。http://info.yomiuri.co.jp/mag/book/10hospital.htm多くの方が手に取るようなものにがん治療とともに緩和ケアが自然な形で目に留まるような時代になってほしいと感じています。 . . . 本文を読む
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波打ち際で風にうたれている姿を思い描きつつ・・

2010年02月04日 | 医療
昨年秋、癌治療学会の代議員にご選出頂いておりました。今年に入って、突然、その癌治療学会の教育委員会委員と定款委員会委員に委嘱されたとの文章が送られてきました。慌てふためき、学会HPをみると、いつの間にか、名前が掲載されておりました。その時、代議員名簿をざっとみたのですが、やはり、女性は一人しか見当たりません。学会には、沢山の女性医師、薬剤師、CRCなどの看護師が参加していました。会員の層に対して、 . . . 本文を読む
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