がん性腹膜炎で、すでに腸閉塞の状態でした。口からはまったく食事はとれていません。食べられないので食事に代わる高カロリー輸液が24時間点滴で投与されていました。食事はそれで大丈夫なのですが兎に角、吐き続けていました。多すぎる点滴で、腸液が沢山分泌され腸管は閉塞していますから流れていくことができず5分おきに嘔吐をしていました。今でこそ、サンドスタチンという腸閉塞の薬剤が発売されているので症状の緩和 . . . 本文を読む
まだ、大学病院にいた頃のこと・・他のクリニックから在宅医療に出向いていました。大学病院は急性期病院で三次医療を担っていますから一次医療の在宅医療は大学病院からはできないのです。ですから、勉強させてもらうためにわざわざ在宅診療所の非常勤医師となって訪問診療を行っていました。
あきさん(仮名)は、胃がんの60代の女性でした。都内のある大学病院に入院されていましたがご本人の希望で退院したと聞いていまし . . . 本文を読む
20日の土曜日は高3長男の最後の保護者会。
会の冒頭、校長先生は開口・・「だんだん日が短くなってきました。 そんな中、どこからともなく 金木犀の香りが漂ってくるようになりました。 姿は見せないのに 香りで存在を主張しているのです。・・」
なんとも文学的・・これが、3ヵ月後にはセンター試験という高3の保護者会の冒頭挨拶ということにまたまた、感激・・
と、思っていたら「文学的な挨拶となりましたこ . . . 本文を読む
アメリカでは、病院を舞台にした小説がはやりのようです。でも、残念ながら売れている恋愛小説の主人公には緩和ケアの医師は向かないようです。あのランセットにこんな論文(?)が・・
Medical romanceBrendan D KellyThe Lancet - Vol. 370, Issue 9597, 27 October 2007, Page . . . 本文を読む
在宅療養中の患者さん。イライラ感があり在宅医からデパスを使ってもよくならないのですが・・とご連絡を頂き外来で。オピオイド導入されて1ヶ月。この間、ノバミンがずっと投与されていました。多くの制吐剤はアカシジアを出す可能性があります。その他、カルシウム値が高めでした。採血でカルシウムの数値が出てもそれだけでは確かな数値ではありません。血清カルシウム値+(4-アルブミン値)で補正カルシウム値が出てきます . . . 本文を読む
コメディカルセミナーで集学的治療と終末期の話をしてきたこともあり思うところもあり昨年12月の記事を再掲することにしました。コメントは再掲とはなっておりませんが・・ある福祉系大学の講義に関わっています。公開講座として10年続いている「ターミナルケアとグリーフワーク」その区切りとしてこの講座の教育効果を分析した研究報告書が郵送されてきました。
この講座は終末期医療の専門家の養成が目的ではありません。 . . . 本文を読む
2日前の都内電車トラブル・・駅の手前で電車が止まり1500人あまりの乗客が線路伝いに歩いて駅にたどり着きました。
私・・この1500人の内の一人でした。停電で止まって20分復旧の見通しがないので駅に誘導しますとアナウンスがあって前から5両目にいた私が誘導されるまで40分。わずか200m先の駅にたどり着いたのが1時間半後。
大江戸線は、車両がとても小さく圧迫感があります。停電で、どんどん気温があ . . . 本文を読む
今日、某製薬メーカーさんと話しをしていてメチルフェニデート(リタリン)の話題になりました。
処方が困難になりそうだと知った患者さんが医師は、もう処方しませんのでどうも、販売元のメーカーさんに乗り込んでいっているようです。警備体制が強化され社員証は胸にはつけないようにしているそうです。
処方に制限をかけるのは今後の依存患者さんを増やさないために良いことなのですが今現在、依存に陥っている人々が禁断 . . . 本文を読む
「えっ・・切って貼ったんですよね? 本当にどろっと皮膚につきませんでした?」(かなりシツコイ・・)
「つきませんでした。 ふきとりましたから」
ふ・・ふきとったぁ~?ついてんじゃんロキソプロフェンを何故半錠しか飲まないのですかって聞いたところ、患者さん曰く・・・「呼吸が苦しくなるから」って答えていました。
ちなみに、フェンタネストって麻薬です。大量に皮膚について広範囲な皮膚面からの吸収になる . . . 本文を読む
フェンタニル貼付剤。外来で処方するときは本当に沢山の説明をします。要点は全部書いて絵も描いて説明します。「絶対、切ってはいけませんよ」何度も念を押します。なので、身の回りではトラブルはありませんでした。他のクリニックや病院でいろんな鎮痛剤をいっぱい貰っている患者さんが緩和ケア科外来に・・ロキソプロフェン、ジクロフェナクオキシコドン徐放剤、フェンタニル貼付剤カルバマゼピンこの中で飲んでいたのはロキソ . . . 本文を読む
大盛況でした。学会が立ち上がって、約半年。会員数は1600名を越えているそうです。そして、昨日、今日の第1回年会は参加者数1200名余・・(今日のお昼ごろ伺った概数ですから さらに増えているかもしれません)医師、看護師も支援会員として参加できます。
素晴らしい、エネルギーです。
それも、緩和ケア認定薬剤師制度を見越した学会となっており単に参加しているということではなく明らかなキャリアアップを皆 . . . 本文を読む
チーム回診後一緒に食事をしていた精神科先生が「そんなにかわいい子だったなんて なんで僕にも電話しないんだよ~」「だって、被検者は、緩和ケア 外科医、内科医の3グループだったし・・」「僕、精神科の前は、バリバリの内科医ですよ。 今も、内科やってるし~」もちろん、男性医師です・・
まったく、男って・・と思っていたら精神科先生「いや~カラテ先生って、男の視点だよね・・」う~む。そこで、私・・「 . . . 本文を読む
昨日のつづきは、明日に・・息抜き記事だったので楽しみですって言ってくださった方が多かったのですが今日は臨時号ということで、すみません。
今日は、JDDW(消化器関連の学会が集まって一週間近く開かれる大会)に、参加するために日帰り神戸でした。昨年の緩和医療学会と同じ会場でしたのでちょっと、懐かしい・・消化器の学会ですから消化器がんの症例提示をしながらがん性疼痛緩和の要点を解説しました。当院の消化器 . . . 本文を読む
月曜日の回診は16階から4階まで一気に回ります。基本的には階段は使いません。なので、遅めの昼食はチームメンバーでへとへとになりながら逆に、ちょっと、ハイだったりします。有名私立女子大の大学院生の修士論文の研究協力がありました。望ましい死の探索を目的とした研究。被検者に若い先生達が協力してくれました。今週の回診後のランチはこの話題・・
「いや~、いいですよね。 スレテいないっていうか・・ 純粋で、 . . . 本文を読む
“堂々とお裁きに。救急発”今年の2月25日の記事2月に開かれたある研究班主催の公開討論会で、今回の新聞報道の原案となったl救急学会からのガイドライン中間報告がありました。救急学会の特別委員長からの報告に対しある弁護士が、延命治療の中止を盛り込んだこのガイドラインは危険だと意見を言いました。救急学会の委員長は最善の医療を医師の良心の下に行った結果法律の線引きに問題だとされるなら法廷にでる覚悟だと言わ . . . 本文を読む