とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

ドリームガールズ

2007-02-18 23:12:51 | 映画
 久しぶりに映画館で洋画を観ました。最近、映画館では邦画が圧倒的に多くて、外国の映画はDVDで観るというパターンが多かったのですが、それも自分の雰囲気とは全く違うミュージカル映画を観に行ってしまいました。

 実は音楽シーンは多いことは予想していたのですが、ミュージカルだと知らなかったという間抜けな話なのです。キネマ旬報の2月上旬号に特集されてあったので一度は目を通していたはずなのに。シュープリームスとダイアナ・ロスの実話をもとにしたことだけは頭に入っていたのですが。

 で、「結局どうなのよ?」ということなのですが、実にアメリカらしい映画というイメージを持ちました。日本とは風土が全く違うんだと思いました。ミュージカルという素材が映画になるということが、すごいです。圧倒的なパワーの歌唱力は本物(モデル)を超えるというほどの迫力です。アメリカのショービジネスの層の厚さに今更ながら驚いています。

 ミュージカル仕立てでありながら、アメリカの歴史をちゃんと織り込んでいるところがまたすごい。60年代から70年代にかけての公民権運動をさりげなくちゃんと描き出しています。公民権運動の指導者キング牧師の「私には夢がある」の演説がレコード化される場面を描いている。

 エフィーがレコーディング中のトラブルで飛び出した街は、67年のデトロイト暴動の真っ最中だったりします。

 3人の出身地をデトロイトにしたことも興味深いものがあります。自動車産業で名高いこの街は、南部の貧しい黒人農業労働者を吸収していった街であって、ある意味では黒人の貧しさを象徴している街でもあるからです。

 黒人文化対白人文化、もっと言うなら黒人社会対白人社会というものが映画の裏のテーマとして見え隠れしているような映画だったのかもしれません。

 じゃあ、あんたの感想は?と聞かれると「まあまあかな…」というのが正直なところです。ソウルミュージックやディスコサウンドが好きかどうかによって評価が分かれると思います。好きな人は「こんなご機嫌な映画はない」というだろうと思います。私としては熱唱されるたびに引いてしまうようなところがあるので。

 映画としては非常に出来の良い作品だと思います。(ネタばれしない程度に)
コメント (1)
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