パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

留守番

2011-09-06 22:27:25 | Weblog
 奇妙な夢を見た。

 場所は、あるマンション。

 それは、ここ10年以上、ずっと夢の舞台になっていたマンションで、以前は月額家賃にして10万円くらいだったような感じだが、その後、徐々に部屋が広くなり、昨日見た夢では、少なくとも20万円以上する感じだった。

 そこに、一人の男が訪ねてきた。

 誰だろうと思っていると、一人の女性が、私の後ろでしきりに首を振っている。

 「え? 誰?」と思ったが、「追い払ってくれ」と言っているようだし、ナイト気取りで、男を追い払ったが、女性は誰なんだろう、と思った。

 同居人はいないはずである。

 不思議に思っていると、その女性が言うには、このマンションは、実は、自分の恋人のものだったが、10年くらい前に、その恋人がアメリカに行ってしまった。

 それで、その間、留守番として入居したのが私なのだ、と言う。

 私は、「なるほど、そういうことだったのか」と思った。

 なんで、「夢」とはいえ、こんな豪華なマンションに住んでいられるのだろうと、以前から思っていたのだ。

 そして、彼女がさらに言うには、その彼氏が久しぶりに日本に帰ってくるので、その先遣として自分がやってきたのだ、と言う。

 なるほどなるほど。

 なんで、同じマンションの夢を見るのだろうと、夢が覚めてから不思議に思っていたが、その「謎」が解けたと思ったのだが、でもだからといって夢から覚めたわけではない。

 そういうわけで、なんだか、変な気持ちでいると、いつの間にか、女性の彼氏、部屋の持ち主が私の前にいる。

 顔その他、全然印象に残っていないが、その彼が部屋の2階に案内してくれた。

 2階があったのだ!

 そこには、多くの美術品――大半は版画だった――が収納されていた。

 彼は美術のコレクターだったのだが、なかなか素晴らしい作品ばかりで、感心していると、じゃあ、自分は帰るからとかなんとか、言い残して姿を消してしまった。

 私は、版画を手に、「どうしよう、きっと売れば相当な金額になるのだが…」と思っているうちに目が覚めた。

 目が覚めてはじめて「あ、夢だった」と気づくのが普通だが、今回のはそうではなかった。

 というより、いつもいつも見慣れている部屋なので、夢の中で「あ、いつもの夢だ」とわかっているし、今回もそうだったが、ただ、その夢の「構造」のようなものが明らかになったのが、今回、目新しかった。

 要するに、私はいつもこの夢を見ながら、なんで自分はこんな立派なマンションにいるのだろう、家賃はどうしているのだろうと思っていたのだが、「留守番」だったのだ。

 夢だと思うのだが、どうしても夢とは思えない、マンション(ほとんどは安アパートだが)は、ここだけでなく、他にもいくつもある。

 そして、その中には、本当に、どうしても「夢」とは思えないものもいくつかあって、そのことを考えだすと、本当のことも「夢」かもしれないと思ったりするのだけれど、実際のところは、本当のことは本当だとわかっているのだ。

 だとしたら、「本当=真」とわかっていること以外は、すべて「偽=夢」とすれば、話は終わりなんだが、でも私は、その「話」が好きだったりするのだ。

聞いてないよ!

2011-09-06 09:35:15 | Weblog
 上島首相がそこそこイメージ的には評判がいいらしいが、「マニフェストを実現せよ」派の私としては、最悪なのだ。

 あと、マニフェスト以前に、「増税」については言いたいことがある。

 日本は消費税をはじめ、税率が低いと一般的にいわれている。

 それで、財政赤字を受けて、税率を上げようと財務省はたくらんでいるわけだが、実際には、財務省管轄以外の、特別会計に計上されている金額(100兆円以上!)の多くは、諸外国では「税金」として集められているものだ。

 たとえば、健康保険や年金の掛け金は直接厚生省に行くし、高速道路の料金にしても、今は民間企業ということになっているが、諸外国では高速道路は無料が原則だ。

 別途とられる、新幹線の「特別料金」だって、特別会計的に含めてもいいかもしれない。

 アメリカで新幹線の売り込みが失敗したのは、料金体系で納得させることができなかったためだそうだ。

 なるほどな、と思う。

 あと、最近知ったのだが、消費税は、諸外国では「消費の最終段階」で消費者が払うのだが、日本では、蔵出し税というか、たとえば本を例にとれば、紙を仕入れ、印刷をし、製本をし、といった各段階できっちり消費税を国にとられている。

 そのようなわけで、現状の五パーセントでも、実質的には、十数パーセントの諸外国とほぼ同じらしい。

 それに、諸外国では、食料品はゼロか、ゼロに近い。

 ただし、外食を除く。

 たとえばイギリスなんかでは、レストランで食事をすると17パーセントとられるが、食材そのものはゼロだそうだ。

 日本では、弁当屋が仕入れた米、肉、野菜等、全部5パーセントの消費税を払い、なおかつ消費者が5パーゼンとはらっているわけだ。

 すっかり自炊派になった私としては、「外食」のみにかかるというのは、いかにも合理的であり、また健康のためにもいいと思うのだが。

 上島首相はこのような実態を知っていて、なおかつ「増税」しようとしているのか?

 財務省の幹部に対し、帽子を投げ捨て、「聞いてないよ!」と言ってくれれば、上島首相を支持する。

 ところで、その「自炊」に欠かせぬ電磁調理器具(ガスではないのだ)の調子が悪く、近所のリサイクル屋に行ったら、電磁鍋があった。

 ちょっと大きすぎることと、お湯を沸かしたり、シチューを作ったりできなさそうなので、他を探してみようと思っているのだが、その時、リサイクル屋のおばさんが言っていた。

 「女子大生が一回使っただけよ」。

 おいおい、同じ台詞を冷蔵庫を買ったとき言ってたじゃないか。

 「女子大生が一回使っただけなんで、きれいでしょ」と。

 いやまあ、実際きれいだったし、今も故障なく使えているので、全然かまわないんだけどさ。