パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

「引きこもり」の原因

2011-02-12 12:22:05 | Weblog
 昔は「受験の失敗」を期に起こることが多いとされた「引きこもり」が、最近は、「入社試験の失敗」に置き換わり、深刻さを増しているという。

 そうだろうな。

 何故、受験勉強をするかと言えば、「会社に入るため」なんだから。

 2、3日前のNHK「クローズアップ現代」でこの問題を取り上げ、アナウンサーが「なぜなんでしょう?」と、首をかしげて、ため息をついていたが、番組で紹介されていたケースで見る限り、ものすごく簡単ではないか。

 要するに両親が大変にまじめで、子供もそれを反映してとても真面目で、どこかに就職して自立できなければ一人前ではないという意識がきわめて強く、そのため「働いていない」という事実が社会に対する負い目になり、その社会から身を隠すようになった――ということでしょう。

 男性に引きこもりが多いのも、仕事をしなければ、というプレッシャーが強いからでしょう。

 もっと広く言えば、日本社会を広く覆っている「倫理」が、「他人に迷惑をかけるな」だからでしょう。

 そのために、「自己主張」は遠慮しなければならない。

 これがすべての元凶。

 貧乏は正しい、と言っているのも、貧乏人が貧乏人として「自己主張」せよ、という意味なのだ。

 欧米では、生活保護受給世帯は全世帯の10パーセントを上回るのが普通だという。

 日本ではわずか1パーセント。

 日本でいかに、「他人様に迷惑をかけない」意識が強いかということを示している。

 と、典型的な「ヒトサマに迷惑をかけてはいけない」という教育を全身に浴びてしまったものとして、強く言いたいのだ。

 「ヒトサマに迷惑をかけてもいい」と言いたいのではない。

 それはそうだが、でも「自己主張」することも大事だ、というか、こっちがはじめになければ、「他人様に云々」という「いましめ」もあり得ないではないか。


 以下、コピペによるお知らせです。お目障りでしょうが、しばらく続けさせてください。



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