パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

結局、時事ネタ

2008-09-18 22:10:57 | Weblog
 「時事ネタ」につきあうのは少々疲れ気味、というコメントあり。同感。

 狂牛病、姉歯物件、産地偽装、事故米事件等々、日本中ひっくり返るような大騒ぎで実は被害者一人もなし(狂牛病はイギリスで食べた肉が原因で、帰国後日本で発病、死んだ人が一人いたけど……このニュースを聞いたとき思ったことは、運の悪い人というのはどうしてもいるものだが、ここまで悪い人はいないだろうということだった)という奇妙な実態を苦笑まじりで振り返る日がいつか来るだろうか?

 今のところ、永遠に来そうにないのが、私にとって「疲れる」第一の原因。

 ちなみに、事故米について言うと、残留農薬については危険性ゼロ、発癌性のあるカビについては危険性「ゼロ」とは言い切れないが、ほとんどゼロに等しいというのが実態らしい。

 「そんなこと、なんで言えるのか?」と言う人がいるかも知れないが、今現在、年間数十万人あるいは数百万人もの多くの人が癌にかかって発病しているわけで、事故米の影響なんてあったとしても永遠にわからないということなのだ。

 いずれにせよ、問題は、「危険性」じゃなくて、不当に商売をしたということ、それだけだ。

 と、結局、時事ネタで書いてしまった。

 ついでに、アメリカの保険会社に公的資金が投入された件について、報道ステーションの真鍋なんとかというコメンテーターが、保険会社が潰れることは影響が大きすぎるとアメリカ政府が判断したのだろうと言った由だが、池田信夫ブログで、これは重大な誤りだと書いてあった。

 というのは、アメリカでも日本でも、保険会社の実際の主業務は個人に対する保険契約とは別の大規模な金融業なのだが、看板は保険業ということになっている。そして、その個人対象の保険業務に関しては、巨額資金が飛び交う本体業務に何が起きても大丈夫なように、別会計にして守られているのだそうだ。つまり、AIG本体が傾けば保険支払いにも支障が出るので、公的資金を入れざるを得なかったという真鍋の解説はまったくの無知に基づくもので、保険支払いに対する不信を招き(AIGは大きいので救済されたが小さいところは危ないとか)、パニックを起こしかねないというのである。

 なるほど。保険が別会計になっていることを私は知らなかったが(大体、保険に入ってないし)、テレビの前でえらそうにコメントをたれる人がそんなこともを知らないでぺらぺら御託を並べる。

 困ったもんだ。