通勤定期券は3種類持っている。我が家から駅までのバス、JR、会社最寄駅と会社間のバスである。バスは運転手さんに降りる時に見せる昔ながらの定期券だ。チラッと見せるだけだが、運転手さんは良く見ていると感心する。
時々、あまりにもチラ過ぎる人や、期間切れの人には注意している。さすがにプロだ。
定期券。中央がJR
問題はJRの定期券だ。JRも合理化なのだろう、4,5年前から自動改札機を導入している。導入当初は単に定期券区間の確認だけだったと思うが、最近はバージョンアップして「キセル」検出機能を付加させているようだ。
昔、見せるだけの定期券だった頃は定期券を乗車駅1区間と降車駅1区間だけを買って途中を素通しする「キセル」なる犯罪をする人がいたことを知っているが、自動改札機はこれのチェック機能を有しているようなのだ。
時々、通勤定期客が改札機でピンポーンとはねられるのを見ることがあるが、なぜなのかなぁと考える。
乗り越しの場合は、乗り越し先で追加料金を払わないと改札口を出られないので問題ないが、その逆の場合だ。例えば、私が博多まで出張に出かけ、直帰する場合は博多から会社の最寄り駅までの切符を買って自動改札機を通る。小倉駅でいつもの癖で定期券を取り出して改札機を通ると、「はい、ピンポーン」となる。
昔は通れたような感じがする。(確かではないが) 今の仕組みは何と、博多駅で通した切符と定期券を重ねて改札機を通すのである。これにはびっくりした。まじめな私は、ちゃんと博多駅で正規切符を買って乗車していたので、その仕組みを駅員さんに教わって通ることが出来たが、もしキセルをしていたら、と冷や汗をかいたものだ。
最近はまた時間整合チェック?も追加されているようだ。長崎や熊本に直行・直帰することがある。最寄り駅からの往復切符をあらかじめ買っておいて電車に乗るのだが、小倉駅で朝、定期券で改札口を通り、そのまま博多を経由して目的地へ。帰りは目的地からやはり博多を経由して小倉駅へ。そこで定期券で自動改札機を通るのだが、昔は、朝通した定期券が生きていて、帰りもチェックされずに通れていたが、最近は朝通した時間を控えているようで、「ピンポーン」とはねられる。要するに入った時間と出る時間の差を見ているようなのだ。これはすごい機能の追加と思う。キセル撲滅に有効だろうと思われる。(運び屋と称す人たちがいて、キセルを上手にしていたと聞いたことがある)
JRは自動改札機を導入することによって、人件費削減に加えて「キセル」防止も図れることになったのである。経営者はしてやったりと思っていると思う。実に科学の進歩は恐ろしい。携帯で何でも出来る(買える)という時代も来るようだし、終いには我々一人一人が行動を監視されることになるかもしれない。恐ろしいことだ。