二重盲検テストをしても検者はわかってしまう。
僕が、昔、研修した、下総精神医療センターの、年配の指導医である、織田辰郎先生(平成19年12月から、高洲公園心療医院の院長)、は、
「二重盲検テストをしても、検者はわかってしまう」
と言った。
のを、覚えている。
というのは、二重盲検テストをしても、医師は、気づいてしまうから、と言った。
そりゃー、プラセボ、では、被験者は何の変化も感じないが、ある効果のある薬を投与すると、薬には、作用、副作用、があるから、被験者は、「何か、いつもと違う感じ」、と感づいてしまうからである。
薬の成分が全く同じでも、先発薬、と、ジェネリック薬、とでは、かなりの頻度で、「何か違う感じがする」、と思う患者が、多いのである。
僕も、織田辰郎先生の、言った根拠にかなり、納得した。
ただし、これは、被験者が人間の場合で、動物実験では、二重盲検テスト、は、確かなエビデンスと言えるだろう。
もっとも、動物には、プラセボ効果は、作れないから、動物実験では、シングルブラインドテスト、となって、二重盲検テスト、は、出来ない。