活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

怒るということ

2015年06月10日 | 仏教
仏教では「貪・瞋・痴 (とん・じん・ち)」すなわち、貪りと怒りと愚かさの事を「煩悩 (ぼんのう)」と呼んでいます。

これは悪い事のように言われていますが、貪りが無ければ修行も出来ませんし、仕事の成功もあり得ません。

また怒りが無ければ「なにくそ」という奮起や意気込みも出てきませんし、愚痴がなければ反省もありません。

ですから、貪りも怒りも愚痴も【「煩悩」という名の仏性である】という事です。



怒りを例にとれば、本来ひとつのものであるならば【怒る相手】は無いはずです。



たくさんの「戒律」がありますが、「怒ってはいけないという戒」を守るのが一番大変だと昔からよく言われています。

この戒さえひとつ守れば、後の戒は全部守れると、言われています。


腹をたてないという事は、日常生活において大変な修行が必要だということになってきます。





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