活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

八つの作用 (働き) 1

2015年06月06日 | 語録
達磨大師 (だるま だいし) の弟子の波羅提尊者 (はらだい そんじゃ) は、仏性 (ぶっしょう) というのは作用 (働き) にあり、八つの作用があると示されました。

すなわち、

「胎 (たい) に在っては、身と為り-----体という事

世に処しては、人と為り-----社会に出て人間の仲間に入るという事

眼 (まなこ) に在っては、見ると云う -----眼は物を映じて、きちんと分かるという事

耳に在っては、聞くと云う-----耳は音をきちんと分かるという事

鼻に在っては、香を弁じ-----弁じとは、分かるとか、区別するという事

口に在っては、談論し-----お互いに話をするという事

手に在っては、執捉 (しゅうそく) し、-----物をつかむ、握るという事

足に在っては、運奔 (うんぽん) す-----足を運ぶという事

識る者は、これを仏性 (ぶっしょう) と知り、識らざる者は、喚 (よ) んで、精魂 (せいこん) と作 (な) す」

と。



是れは身心を解放して、六根 (眼、耳、鼻、舌、身、意) の作用に任す事により「自己の正体」を見極める事が「学と無学」「経験の深浅」に関係なく出来る事を示されたのです。


この身の内に、この身を支配する何物かがある (霊魂) ように妄想を起こして、一つのものを二つに見る、これを無明 (むみょう) といっています。





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