夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

スティーブン・R・コヴィー博士の逝去

2012-07-19 23:01:55 | 日記
先ほどメルマガで、『7つの習慣』の著者、コヴィー博士が亡くなったことを知った。


『7つの習慣』は、私が院生のころ、台湾からの留学生に勧められて読み始めた本である。(彼の車の中に、この本が置いてあり、いつも読んでいるようだった。)

特に就職してからは、何度も繰り返し読んだ。そして、長い時間をかけて、著者の言いたいことを理解し、その価値観を内面化し、自分の日々の行動に反映させるように努めてきた。その収穫を得ている分野もあるし、まだまだ知識だけで実行が伴っていないこともたくさんある。現代の『セルフ・ヘルプ』というべきこの本は、しばしば生徒の前でも話題にし、学級通信でも繰り返し取り上げて、生徒・保護者に勧めてきた。また、著者の生の思想に触れるために、原本を入手して少しずつ読み、また著者による朗読CDも購入して聴いてみたりした。

if we wanted to change the situation, we first had to change ourselves. And to change ourselves effectively, we first had to change our perceptions.

世にある多くの成功指南書と違って、著者は、人生で成功し、幸福を長続きさせようとするなら、テクニックを求めるのでなく、その人の基礎的な人格に正しい原則を植え付け、育てる以外にないと、「人格の成熟」を強調している。

我々は、状況を変えようと思うなら、まずは自分自身を、そして、自分の物の見方を変えなければならない。

我々の物の見方は、我々の人格と密接に関係している。

Being is seeing in the human dimension. And what we see is highly interrelated to what we are. We can't go very far to change our seeing without simultaneously changing our being, and vice versa.

だから、自分のあり方を変えないままで、物の見方だけを変えようとしてもできないし、その逆もまたしかりである。


先ほどから、もう一度読み直そうと、初めの方のページをめくっているのだが、改めて、何度も読んでいるはずの単純な原則が実行できていないことを思い知らされる。