まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

ロマンス 30days blog♪day 10

2020-10-18 18:16:00 | 日記

毎月行ってる珈琲文明マスターの弾き語りライブで、ちょいちょい出てくるワードなので動画などチェックしはじめた「エレカシ宮本」

私はエレカシの曲で知っていたのはただ1つだけで、どちらかというと彼がカバーしてる「翳りゆく部屋」などに惹かれてる。近々女性歌手の歌ばかりを歌ったアルバムを出すらしいんだけど、その宣伝番組で「ロマンス」を歌ってた。これが、もう、とんでもなくいい歌だった。

1975年っていうからわたしは小学生、年末には家族で紅白も見ていたから、紅組トップバッターの17歳の岩崎宏美も見てたんだろうと思う。累計売上90万枚、レコ大新人賞。

筒美京平さんの書いた曲に、阿久悠さんが後から詞をつけたのだそうだ。確かに、逆だったとしたらあんな歌はできないよね。キーはDmで、当時流行し出したディスコサウンドを密かに盛り込んで、でも全体的には歌謡曲の雰囲気を崩さないで作ったんだって。同時にレコーディングした「私たち」という歌と、どっちをA面にするかで揉めにもめ、最終的には岩崎宏美(とスタッフら)が意見を出して「ロマンス」に決めた。当時新人歌手は朝のワイドショーで歌わされることが多くて、後半声を張り上げなくちゃならない「私たち」だと朝っぱらからキツイなあっていう歌手の思惑もあったんだとか。宮本さんの出てた番組では、「ロマンスじゃあまりに大人っぽすぎる」って難色示してた筒美さんに、「いや、歌うの私ですよ、そんな大人っぽくなるわけないじゃないですか」って岩崎さんが言ったというエピソードが紹介されてた。

初対面の時、岩崎さんは筒美さんに「あなたは将来きっと高音を褒められることが多いでしょう。けれどあなたの魅力は中低音にあることを忘れないでください。」って言われたそうだ。「ロマンス」の♪あなたが 好きなんです♪ってところ、なんだってこんな重要なセリフをこんな低い音に当てたのだろうと不思議だったんだけど、きっと歌うのが彼女だからそうしたんだな。当時は地声でしか歌う術のなかった岩崎さん、44年を経て今これを歌うにはファルセット駆使してかなり頑張らなきゃならない。いつまで歌えるかなあって思ってるけど、絶対にキーは下げない。半音でも下げちゃったら「ロマンス」じゃない。そう、とあるインタビュー記事に書いてあって、なんだか尊敬してしまったよ。ファンサで昔流行の歌を歌うけどキーなんか全然下げちゃっててあらまあ、って人もいる中で(名指しはしないけど)歌うたいの矜恃をしっかり持ってる人なんだなと思った。きっと筒美さんも嬉しいよね。

ってことで今絶賛ギター弾き語り練習中。出来たら聴いてね。だけど気長に待ってね。