いつだったか忘れたくらい前に、ブックオフで買い、
そのままどこかにしまいこみ、最近やっと見つかったので読んだ本
そもそも、買う必要がなかったんじゃないか、と
思いながらページをめくった
装丁といい、文章といい、おそらくは10代ターゲット
なんとなく鼻先で笑いながら読み進めたのに
途中から、ちょっと本気になって読んでしまった
ほとんどの登場人物に共通しているのは
家族との関係が希薄だということだ
深夜営業のパン屋に集まってくるのは
どこかしらひねくれた、ぶっとんだひとたちで
極めつけは高校生の女の子、希実ちゃん
なにしろ、ある朝起きたら、
シングルマザーの母親から置き手紙で
「実はあなたにはハラチガイのお姉ちゃんがいる。
ハハは旅にでるから、明日からはお姉ちゃんと暮らしてね。住所は・・・」
と告げられるのである
希実はじぶんを「カッコウのムスメ」だと思っている
つまりはうんとちいさいときから、ありとあらゆる家庭に預けられて
育っているのだ
他人にじぶんの子を育てさせるという習性は
イキモノとしていかがなものかと思うが、ヤツはそういう鳥なのだ
なので、そんな手紙を見つけても、泣き喚いたり打ちひしがれたりせず
「カッコウの集大成だな」と感心するんである
こどもを産めば、どうしたって、そちらに時間もキモチも体力もとられる
もちろん、かわいいから、ではあるけれど
そうしなきゃこの命は消えちゃうんだ、という強迫観念からでもある
ちゃんと育てなければ、という義務感でもある
時間には限りがあるのだから、
睡眠やメイクやスキンケアやツメを磨いてた時間を
削ってそれらにあてるしかない
だから、今、駅のホームなんかで
完璧なスタイルとファッションとメイクで
ネイルアートてんこ盛りのツメで
ベビーカーを押している女の子を見ると心底驚く
ぎゃんぎゃん泣いているこどもに一瞥もくれず
スマホをいじっていたりする
希実はハハのようにはゼッタイならない、とココロに決め
同じようにだめなハハを持つ小さい男の子が
おかあさんのために、とあれこれするのにいらついている
パン屋のオーナーの「どんなオヤであれ、こどもは、オヤを
好きで好きでしょうがないんだ」という言葉に
幼い日、預け先に迎えにきたハハに喜んで抱きついたことを
思い出す
でも、そうはいっても、
今度じぶんがオヤになったときには、
じぶんがされたようにしかできないのが子育てなんじゃないか
と、心配になる
「育児さくさくアプリ」なんてもん、ないだろうし
そんなわけで、ハハはダメだったが、預け先のパン屋のオーナーと
そこに集まる人たちは、希実をあれこれ気にかけてくれる
よい大人たちである
多少、へんてこだけど
その、気にかけてくれてるあれこれのなかに、
登場するのが「フルーツサンド」
どうやら希実本人も忘れている記憶にまつわる食べ物らしいのだけど
続き(4冊目)が出ないとはっきりしない・・・
分離寸前まで泡立てたクリームを塗ったパンに
いちごとキウイを(本では、みかんも)はさむ
ショートケーキよりは気さくで
ハムサンドよりはおしゃれな
わくわくするサンドイッチ
「こどものおなかをいっぱいにするのは、全大人の務めです」
という台詞、とても好き
通年はらぺこを訴えているムスメに
作って食べさせたら大喜び
3時間4時間かけて作るケーキを食べてるのと
遜色ないウケなのがちょっと不満だが
こんなに喜んでくれるんなら
また作ろうかな
4冊目を読んだら
そのままどこかにしまいこみ、最近やっと見つかったので読んだ本
そもそも、買う必要がなかったんじゃないか、と
思いながらページをめくった
装丁といい、文章といい、おそらくは10代ターゲット
なんとなく鼻先で笑いながら読み進めたのに
途中から、ちょっと本気になって読んでしまった
ほとんどの登場人物に共通しているのは
家族との関係が希薄だということだ
深夜営業のパン屋に集まってくるのは
どこかしらひねくれた、ぶっとんだひとたちで
極めつけは高校生の女の子、希実ちゃん
なにしろ、ある朝起きたら、
シングルマザーの母親から置き手紙で
「実はあなたにはハラチガイのお姉ちゃんがいる。
ハハは旅にでるから、明日からはお姉ちゃんと暮らしてね。住所は・・・」
と告げられるのである
希実はじぶんを「カッコウのムスメ」だと思っている
つまりはうんとちいさいときから、ありとあらゆる家庭に預けられて
育っているのだ
他人にじぶんの子を育てさせるという習性は
イキモノとしていかがなものかと思うが、ヤツはそういう鳥なのだ
なので、そんな手紙を見つけても、泣き喚いたり打ちひしがれたりせず
「カッコウの集大成だな」と感心するんである
こどもを産めば、どうしたって、そちらに時間もキモチも体力もとられる
もちろん、かわいいから、ではあるけれど
そうしなきゃこの命は消えちゃうんだ、という強迫観念からでもある
ちゃんと育てなければ、という義務感でもある
時間には限りがあるのだから、
睡眠やメイクやスキンケアやツメを磨いてた時間を
削ってそれらにあてるしかない
だから、今、駅のホームなんかで
完璧なスタイルとファッションとメイクで
ネイルアートてんこ盛りのツメで
ベビーカーを押している女の子を見ると心底驚く
ぎゃんぎゃん泣いているこどもに一瞥もくれず
スマホをいじっていたりする
希実はハハのようにはゼッタイならない、とココロに決め
同じようにだめなハハを持つ小さい男の子が
おかあさんのために、とあれこれするのにいらついている
パン屋のオーナーの「どんなオヤであれ、こどもは、オヤを
好きで好きでしょうがないんだ」という言葉に
幼い日、預け先に迎えにきたハハに喜んで抱きついたことを
思い出す
でも、そうはいっても、
今度じぶんがオヤになったときには、
じぶんがされたようにしかできないのが子育てなんじゃないか
と、心配になる
「育児さくさくアプリ」なんてもん、ないだろうし
そんなわけで、ハハはダメだったが、預け先のパン屋のオーナーと
そこに集まる人たちは、希実をあれこれ気にかけてくれる
よい大人たちである
多少、へんてこだけど
その、気にかけてくれてるあれこれのなかに、
登場するのが「フルーツサンド」
どうやら希実本人も忘れている記憶にまつわる食べ物らしいのだけど
続き(4冊目)が出ないとはっきりしない・・・
分離寸前まで泡立てたクリームを塗ったパンに
いちごとキウイを(本では、みかんも)はさむ
ショートケーキよりは気さくで
ハムサンドよりはおしゃれな
わくわくするサンドイッチ
「こどものおなかをいっぱいにするのは、全大人の務めです」
という台詞、とても好き
通年はらぺこを訴えているムスメに
作って食べさせたら大喜び
3時間4時間かけて作るケーキを食べてるのと
遜色ないウケなのがちょっと不満だが
こんなに喜んでくれるんなら
また作ろうかな
4冊目を読んだら