まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

Piatti!

2016-12-11 21:40:35 | 日記

駒場の高級住宅街を
てくてく歩いていくと
そこにシチリアがありました


Piattiさん
イタリア食材のお店です
お友達がここのお店の
素敵なロゴを作ったのです
今回、ウインドウサインの商談に行くのに
ちゃっかりついて行っちゃいました
しかも総勢5人で



置いてあるもの全てに目移りして
心拍が上がりすぎてちょっと苦しいくらい

狙いはパルミジャーノレッジャーノと生ハム

パルミジャーノ試食させてもらったの
濃厚な旨味と上品な塩気、たまりません
値段の安いのに驚くと
「これは自分でカットしてるからこの値段で出せるけど
普通なら倍するよ」って

生ハムも試食させてもらった
30ヶ月熟成の奥深い味わい
「熟成もただ数字が大きけりゃいいんじゃなくて
塩振り職人が、この肉は24か月、この肉なら30か月と
状態を見て判断しているんだよ」
すげぃな塩振り職人!

ふと見るとお買い得コーナーに
モルタデッラの端っこが
こないだ恵美さんとこで習った
ポルペッティが作れる!

他に裏ごしトマトを購入
すると店主から
「これ何に使う?パスタ?じゃあパスタ二人分作るとして
オリーブオイルどのくらい使う?」
ちょっと緊張しながら
「え、えっと、フライパンにみっちり入れます」
って言ったら
「正解!!」

ふぅ〜〜タボラータ通っておいてよかったーー

さらに気前のよい店主から
手練りのチョコレートをいただいた
乳化剤なしのコンチングって
何でこんなに滑らかなんだろう



しかも作り方のこの写真
どういう技だ・・・

シチリアの昔話に出てくる
男の子がかぶってる帽子の形なんだって
どんなお話かなあ

お客さんはひっきりなしで
「4時までにオードブルよろしく」とか
「頼んでおいたパネットーネ引き取りに来たよ」とか
なんかみんなすげぃお金持ちっぽい

ここにあるようなもの
ごくたまにしか食べられなくても
こういうものが世の中にあって
こうして食べたら一番美味しいって
知ってるだけでもジンセイが豊かになる
って恵美さんの受け売りだけど
その通りだなと
ショーケース前のベンチに座り込んで
100グラム6000円もする生ハムを眺めながら
考えました

そして
イタリア料理に心酔してる人はみんな
喋りだすと止まらない仕様になるのかな
我らが恵美さんお連れして
店主との一騎打ちを拝見したいものだと思いましたとさ

Fさん、連れて行っていただきありがとうございました
&商談無事成立おめでとうさまでした

ご一緒した皆さん、楽しい日曜日をありがとうございました



12月のお菓子レッスン♪ビッシュオショコラ

2016-12-11 21:21:58 | お菓子作り


毎年恒例 12月のビッシュ
今年はチョコレートバージョン

先生が
チョイス間違ったか?と
仰るくらい
超ヘヴィなレッスンらしく
ちょっと緊張気味にスタジオ入り

結果
4時間45分
なっげーよ!

合間に思わずサロンで
レッドブル飲んでたら
先生に証拠写真撮られました



さて、ビッシュオショコラ

チョコレートとはいうものの
ほとんどがココア使用なので
食べるとそんなに
チョコレートどーん!って感じじゃない
どこか軽やかさも垣間見える
ケーキでした

組み立ては
ココアのビスキュイ
ココアのババロアズ
ココアのバタームース
ガナッシュ(先生いつもありがとうございますの仕込み済み)

今回はいつもと違うクラスに
お邪魔したので
なんだか見える景色が新鮮でした

レッスンの数日前に某所でご一緒した
みなこさんが
「お手柔らかにお願いしますね!!」
って
いやいやそんなに攻撃しないからねっ

そしてこの超ヘヴィなレッスンに
ミサリングファクトリー初めましてだという
勇者もいらっしゃって

先生がその勇者様に
「煽られなくても大丈夫ですからね」
とか仰るので

みなこさんたまちゃんと私、声を揃えて

「煽ってません!」

先生
「だから煽ってるなんて言ってないじゃーん」
みんな
「いや今そう言ったし」
初めての方がいるんだから
せめて仲良しっぽい感じで行きたいのに
なぜか小競り合い

しかしこの勇者様は
レッスン終了後
「入会します」


ガチで
勇者様なのでした

そして来月のルセットを確認しながら
わーい楽勝!

はしゃぐ先生

緩急取りまぜて
楽しませてくれる
ミサリングファクトリー
今年もいっぱいお世話になりました

来年も
食べるぞ!
いや
作るぞ!


びーまいぷれじゃー (メモ いちごのタルト Kちゃん仕様)

2016-12-10 18:22:06 | お菓子作り
いやー名前は明かせないんですけどねー
今度うちのカフェに特別なお客様を
招待するんですよねー

と言いつつ
ゾノさんの手元を見ると
スキンヘッドにヒゲメガネのイラストが

特定・・・

彼女のバースデイディナーだそうで
ここはひとつケーキなんぞをお願いしたい、と

そりゃーとっても嬉しいオファーだけど
周りにいくらでもプロのお菓子作りがいるのに
私でいいんですか?

そしたら

チカさんがいいんですよ
って言っていただけて
ちょっと舞い上がる

どうしよう、何にしよう、
シーズンだからビッシュもいいな
あ、レッスンとちょうど日程が重なれば
そのままビッシュショコラ横流しでもいいなー

とか考えてたら数日後
ゾノさんから

ごめんなさい
彼女さん、小麦粉と卵と砂糖と乳製品は
食べられないんだそうです

それはとっても残念です・・・
と言ったものの
やっぱり一度お引き受けしたし
何より、お祝いしたいと思ったので

それを使わないで作れるお菓子を
模索することにした

まずはネット検索
世の中には彼女さんと同じような人が
たくさんいるんだなということに驚く
よく使われているのは
小麦粉じゃなくて米粉
お砂糖じゃなく蜂蜜やメープルシロップ
卵の代わりはどうにもならないけど
スポンジを作るんならベーキングパウダーや重曹
生クリームじゃなくて、豆乳ホイップというものが
存在するのだと初めて知った

そして試作その1




米粉と豆乳、コーンスターチ、グレープシードオイル
ベーキングパウダー、りんご酢でスポンジを作り
そこに蜂蜜と豆乳ホイップをかける

ところが、出来たスポンジは
およそスポンジとは程遠い
ずっしりみっちりもっちり感
2枚にスライスっていうのすら難しいねとねと

試食したムスメともども
うーん・・・

試作その2



生地に抹茶を混ぜ、少し薄めに焼いてみた
豆乳ホイップにドライフルーツを漬け込んで
生地の上に盛り上げ、上からサツマイモベースのクリームを
モンブラン風に配してみた

味のバランスは悪くないんだけど
ねちっとした生地の食感がどうにもならない

試作その3
米粉のミルクレープ
を作ろうとしたら
クレープ生地がどうやっても
フライパンにベチャっとくっついて
どうにもこうにも

なんだか悲しくなってきて
ふと

これってもしかしたら
無駄なあがきなのかなあ
とか考え込む

だってもしかしたら
彼女さんはケーキなんか
まるっきり欲しいと思ってないかもしれないし
ただ私が押し付けちゃうだけの結果に
なるんじゃないか
ましてやさほど美味しくもないお菓子

ゾノさんにメッセで泣きを入れてみた

押し付けちゃってるんじゃないか、というのは
いつもゾノさんがカフェやるときに
心配することなんだ、と返事があり
とてもびっくりした
だって、ゾノさんのカフェに来て
美味しくて幸せで全細胞が満たされて
帰らない人なんていないのに

そう言ってみると
ゾノさんは

もしそう思ってくれるんなら
チカさんのお菓子だっておんなじで
押し付けられただなんて思う人はいない
でもくれぐれも無理はしなくていいから

なんかもうちょっといい方法を
探してみよう、という気持ちになり
そもそも米粉はふんわりさせるのには向いてなさそうだし
サクサクカリカリを目指してみようと
タルト生地のレシピを探した

混ぜて寝かせることもなく即敷き込み
中温でしっかり目に焼きを入れて
出来上がったタルト生地は
香ばしさと歯ざわりがとても良い

豆乳ホイップは近所に売ってないので
試食用に生クリームといちご、ラズベリー



ムスメが18センチをハーフで平らげたので
これでいこうと決断

そして当日
前もって焼いておいたタルト生地に
会社の休み時間に買い込んでおいた
豆乳ホイップといちごを持って
定時に飛んで帰って仕上げ
エプロンをつけたまま
上着を着てカフェにお届けに

ピンポーン、菓子屋でーす!
と言ったら

あれその声はもしかして?!

一緒に鍋食おう、って誘っていただき
図々しくも二人の愛の食卓に割り込んで
おしゃべりしながら美味しいマグロしゃぶを堪能
ご飯が終わって作ってきたタルトをお見せしたら
じゃあこれ持って二人で写真撮ってもらおう、って

カメラ渡されながら、それ手ぶれ補正ないからね、って
いつも使ってるのが5軸補正のカメラの私に
無茶振り甚だしいけど
とりあえず何枚か撮って
ま、こんなもんだよ、って言ってもらった

そしてこのタルトの決定的にダメなところは
美しくカットできないところ
かなりワチャワチャになったタルトを
美味しい!って言っていただけて
心からほっとした

その後さらにワチャワチャになった残りを
ゾノさんさとみにゃんとつついて食べた
ゾノさんが
あ、なんだこれ、おいしー
って言ってくれたから
本当に美味しいものが出来たっぽい
姿はアレだけどね

お客様の彼氏さんは
友人が寄ってたかって僕らのために
なんかしてくれたのが何より嬉しかった
って

それは彼氏さんが普段
友達を大切にしてあれこれ気を配って
一緒にいる時間を楽しめる人だからに
他ならず

そんな友達のために
お菓子作れる自分でよかった
お教室に通ってたのも
今日みたいな日のためだったのかもしれない

今度はカットしても美しいお菓子を探そっと

楽しいトライをさせてくださった
彼氏さん、彼女さん、
ゾノさん、さとみにゃん、
ありがとうございました!

そして
小麦粉卵砂糖バターのみんな
おまいらえらいよ・・・


メモ いちごのタルト Kちゃん仕様

*タルト生地
         (単位 グラム)
米粉 70
アーモンドパウダー 50
コーンスターチ 20
塩  3
グレープシードオイル 60
メープルシロップ 60
  
粉類をざっと混ぜ、オイルとシロップを合わせたものを混ぜる
ひとまとまりにしてラップで挟んで5ミリくらいにのし
タルト型に敷く
焼成 170度 25分

*フィリング

(ベリーのジャム)
 いちご 100
 ラズベリー 30
 蜂蜜 50

 合わせて弱火にかける

 (ホイップクリーム)
  豆乳ホイップ 250
  蜂蜜 10
  ラム 5

 泡立てたホイップに蜂蜜とラムを混ぜる

 (いちご、ミントの葉)
  適量をカットして水気を切っておく

*組み立て

タルトにジャムを敷き、ホイップクリームを盛り
いちごとミントの葉を飾る
いちごにジャムのソースを刷毛で塗る

免許皆伝ムスメ

2016-12-07 22:31:50 | 日記
ほら見て、
ここ最近一番の
不機嫌な顔!


なぜかおおいばりで
見せてくれた
自動車運転免許証

受験終わって
時間あるうちに
取ったほうがよいと
さんざん言ったのに


えーべつにー
いらなーい
乗らなーい

なんて
二年も言い続け

なぜか
予備校に通いはじめるのと
同時に
教習所にも通いはじめた

よくわかんないんだけど
まとめてえいってやりたい
気持ちだったのかな

見極め終わり
いつ行くの?二俣川
ってきいたら

うーんでも
今のままだと
視力検査で
だめかも

なんていうので

近くのJINSに行って
眼鏡新調

ついでに私のも

そして今日
無事に取得

でも
国も思いきったことするなぁ
このムスメに
公道走らせようってのか

心配だから
ドライブするときは
隣に乗るね
と言ったら

そうだねしぬときは一緒ね
だって

…やめとこ

自動で閉まらないドア YUZAWA DRIVE

2016-12-06 22:48:26 | 日記

ヴイーーーー。ぽすっ。ぴかっ。
また半ドア。

ゾノさんの借りてきてくれたNOA、
なんかぐずってる。

ドア側に座った松平さんが
あーはいはい、って感じで
もう一度少し開けて
それからがつんと閉めてくれる。
なんだかもうすっかりドア係になってくれちゃった。

早朝6時半、7人を乗せた車は
途中パーキングエリアに一度立ち寄り
10時を過ぎる頃、目的地の越後湯沢にたどり着いた。
トンネルを抜けたらそこは雪景色か、と思いきや
すっきりと晴れわたる空と
ちょっと濡れてはいるけど氷のかけらも見当たらない道路。
これなら行ける、と
ヌマさんの秘密基地を訪ねる。


広大な敷地にテニスコートが何面か、
大きなガレージは冬期にはシャッターが下りていて
表にスノーモービルが一台止まっている。
物置小屋は宿泊施設に改築予定。

今回の遠足のしおりにと
ゾノさんが描いてくれたイケてるイラスト
その通りにポージングして写真を撮ろう、と
みんなで一列に並ぶ。

はい、皆さん足はこっち向き、腰からひねって前向いて、
手はだらりーん。くねくね。

お次はみんなでジャンプ写真を撮ろう、と
トライするも全くタイミングが合わず
ギャースカ大騒ぎしながらゲラゲラ笑いながら
ジャンプを繰り返しているうちに
みんな分厚いコートを脱ぎ始める。

春になったらここにハンモックを吊るそう。
眼下の渓流にはカヌーを浮かべて
釣りも楽しめるよ。

なんという贅沢な企画。

木切れを幾つか拾って、車に乗り込み、
松平さんに左ドアをなだめてもらって
山を少し登る。
車を止めて沢まで歩いて降りたら
そこで小さな焚き火を作る。


木切れはまだ湿っていたらしく
なかなか大きな炎にはならず
適当なところで切り上げて
八海山の麓を目指す。

ヌマさんお勧めの蕎麦屋は
古い日本家屋そのまま
一枚の板の奥行きが短くて急な階段を上ると
懐かしいリノリウムのたたきと
どーんと広いお座敷。
おばあちゃんちに来たみたい!と
ともちゃんがはしゃいでる。



数種類の山菜の盛り合わせは
甘辛く炊いてあったり、茹でてマヨネーズがかかっていたり
塩漬けにされていたり。
これはなんていう山菜だろう?と言いながら
少しずつつついて食べるのは楽しい。
お蕎麦は太くてコシのがっつりきいてる
噛み締めたくなる美味しさ。
姫くるみをほじくって汁に落とすのだが
この専門的なツールの名前は
「ほじくるみ」っていうらしい。

一番嬉しかったのは、天ぷら。
見覚えのある細くて茶色い茎に
ポツポツ並んだ丸いやつ。
パクリとやったら口の中に広がる
甘くて華やかな香り。
これ、アカシアの花だ。
映画の中で初女さんが作っていらして
いつか食べてみたい、と願っていた。
まさかこんなところで出会えるとは。
嬉しい。美味しい。

ところで「八海山」といえば
日本酒の銘柄。
そしてここには、さとみにゃんと
松平夫妻という筋金入りの酒呑みが揃っている。
行くでしょう、蔵元。

八海山醸造所は一瞬、美術館かと見紛うような
シックで美しい建物群。


雪の中の室でゆっくり寝かせたというお酒を
小さい瓶で買い求める。
ムスメは、友達への誕生日にと
同じものの大瓶を。大人になったな、まったく。
併設のカフェで甘酒を頼んだ。
体じゅうがほわほわあったまる。

池に映る木々や空や雲がクリア。

それぞれが様々な瓶を抱えて車に戻る。
左ドアはすでにだいぶ松平さんに手なずけられている。
次なる目的地は露天風呂。

街道の湯は道の駅の隣接で
とても便利なのと、500円でお風呂に入れるので
人気なのも仕方ない。
お湯はかなり熱め、ちょっと入ると一旦外に出て
しばし裸で冷たい空気にあたらないと
のぼせてしまいそう。
この真冬に、マッパで外に居られるなんて、と
さとみにゃんが笑ってる。

めいめい好き勝手にお風呂から出たら
道の駅のイートインで
好き勝手なものを飲みながら
揃うのを待っている。


すっかり夜になり、細く光る月が
すぐそばの山にかかってる。
シャッターを切り、拡大すると
たくさんの星が写っている。

名残惜しいけど
そろそろ戻らないと。
楽しければ楽しいほど
終わっちゃうのは寂しい遠足。

ところがここで
そうだ、帰りに蒲田寄って
餃子食おう、と言い出す奴が。

さっきまでの寂しさは何処へやら
頭ん中みんな餃子になっちゃって
車にいそいそ乗り込む。
左ドア、すでに無駄な抵抗は
しないことにしたらしい。

4時間のドライブで
雪をかぶった美しい谷川岳も
澄んだ12月の空気も
遠いものとなってしまい


お馴染みの雑然とした景色の中
さらに混沌とした店に入って
羽根つき餃子を次々に平らげる。
さとみにゃんと松平さんのビールは
1リットルのジョッキ。
そこへさらに白飯並んでるのが
おかしい。

ふと見るとゾノさんがえらい寡黙で
あれ?疲れちゃった?美味しくない?
と思ったら

・・・美味しい。

美味しいものには集中しちゃう、っていうの
さすがだな。

心地よい疲労感と満腹感にふわふわしながら
不思議だなと思う。
ゾノさんやさとみにゃん、松平さん夫妻と
仲良くなれて、遠足まで行っちゃったり、
ヌマさんの秘密基地に私まで
入れてもらえるようになったり。
そういえば初女さんを知ることになったのも
元をたどればゾノさんのご縁だった。
アカシアの花の天ぷら、美味しかったな。
餃子とは対極にあるものだ。
でも餃子も美味しかった。

なんかを誰かと食べた時
それがすごく美味しかったら
その誰かはきっと自分にとって
大切な人なんだと思う。