まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

4月のフランス菓子研究所 マドレーヌとヴィジタンディンヌ

2018-04-09 07:31:09 | お菓子作り


街中に溢れる新品の紺スーツや
大きすぎるランドセルに目が慣れてきて
対するこちらは相も変わらず
月に一度のお菓子レッスン

今月は卵白が大量に使われるとか
足りないので持ってこられる人は自前で
と言われ、前日に「黄身の醤油漬け」をこしらえて
消毒した瓶に卵白を封じ込めて運ぶ

マドレーヌ、小さい頃母がたまに作ってくれていたお菓子
引っ越しして念願のガスオーブンを手に入れた母は
大喜びで最初はフルーツケーキを焼いていたのだが
材料を揃えるのが大変なので
冷凍パイシートを使ったアップルパイにスイッチし
細かく帯を切って編むなどが面倒くさくなって
マドレーヌに落ち着いた
かと思いきや「あ、やっぱりあんまりお菓子作るの好きじゃないや」
となって数十年、今に至る

今日作るのは弓田先生の渾身のレシピ
なんでもかつてフランスで厳寒の冬に
マドレーヌと同じ構成のお菓子
ガトーウイークエンドを焼いた時の美味しさに驚いて
そうか素材を冷やして作るのか、と気づいたそう

一方でヴィジタンディンヌは生地温度を高くしてから焼成に入る
名前の由来は、
「17世紀にナンシーの"L'ordre des Visitandines"(聖母訪問教会)の
修道女によって作られたことから」とのこと
アーモンドパウダーで作るフィナンシェの方が馴染み深いが
こちらは同じ作り方で使うのは贅沢にヘーゼルナッツパウダー

マドレーヌは真ん中がぷくっと膨らんで
十字の亀裂が入るとかっこいいんだけど
あんまりうまく膨らまず、理由もちょっとわからない
研究、研究

ヴィジタンディンヌは最終的にかなりの回数
混ぜることになるので、最初はあんまり泡だてないように
と説明を受けたはずなのにうっかりシャカシャカ
なんていうか、卵白を見たらメレンゲにしたくなる性(さが)

そして、自宅から瓶に入って運ばれたこいつは
既にかなり泡だっていたらしい
生地の色が白い、と言って先生が笑ってるんだけど
悪いと思うのか口元押さえててそれがまたなんかひどい
「後でちかさんのと私の一個交換してー」っていうのも
喜んだらダメなやつ

小さく焼くお菓子はオーブンに入れている時間も短くて
あっという間に試食タイム
レモンとラムの効いてるマドレーヌは
表面のサクサク感がなんとも美味しい
そういえばこのお菓子ほど振れ幅の大きなものは
ないんじゃないか
ふにゃんとかみっしりとかいろんなマドレーヌが
世の中に溢れてる

ヴィジタンディンヌはヘーゼルナッツの香りが
とても豊かで、一口でも満たされる美味しさ
上に乗せたクラクランの歯ざわりも楽しい

そして先月に続き試食タイムでは
いよいよ迫ってきた周年祭の話で盛り上がり

どころか

ねえトラシャンの次はなに作るのー
だとか
今度のお菓子コンテストは何をお題にしようかー
だとか

楽しむことに貪欲なミサリングファクトリーが
大好きだーー


先生、ご一緒したみなさん、
楽しいレッスンありがとうございました

今年度もどうぞよろしくお願いします
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たいせつなことは

2018-04-07 15:50:42 | 日記


お祝いのケーキを引き取りに
ゆるやかな坂道を上がっていると
重たい灰色の空からとうとう
ぽつりぽつりと雨が降ってきた

風は午後から勢いを増し
わざわざこの日に季節はずれの
嵐を呼ぶだなんて
さすがだな、あの男

くいしん坊友達が
長い春を終えて可愛らしい彼女と
一緒に暮らしはじめたので
友達が寄ってたかって
お祝いパーティしようと
声かけたらあれよあれよというまに
90人が集まった
人徳のなせる技か
シャイな花嫁に会える貴重な機会を
逃すまいというみんなの思いか

幹事の近くにいたおかげで
ケーキをatelier 結心(アトリエゆっこ)の
ゆっこちゃんに
花束を包の五十嵐さんに
受付担当をみなこさんに
オーダーすることに成功した
発動できる最高グレードのカード三枚
負ける気がしない

港近くの町のビルに
箱庭のようなスペースに佇む
猫の看板を目指して
続々とやってくる友人
開始予定を少し押して
生演奏のどらえもん変奏曲にあわせ
新郎新婦が入場し
来客の間を練り歩く

ふたりのなれそめ紹介や
お祝いのスピーチや歌
そしていよいよ
ケーキ入刀
ゆっこちゃんの渾身作
(過去の作例を見せてもらいながら、
これがいいといったら
「あ、わたしのじぶんのパーティのときに作ったやつだ」とニコニコ)と
わたしの手持ちの波刃包丁を
100均で買ってきた造花やリボンで
それっぽく飾りたてたものを
ひろこさんに手伝って運んでもらう

ナイフをケーキにあてがい
にこにことカメラにサービスする二人
そして前代未聞の
「どセンターまっぷたつ斬り」を
披露してくれた

そのあとわたしが切り分け
ひろこさんが二人の分を
お皿に入れて届けてくれて
さあ、あとは早いもの勝ち

バンド演奏のあと
お祝いあれこれプレゼント

五十嵐さんの作ってくれたのは
アイボリーとグリーンの
しっとり落ち着いたお洒落な花束

オーダー受けてくれたときに
「え?ブーケじゃなくていいの?ほんと?ほんと?」
と何度も念を押され

シャイな女の子なのでそういうのたぶん照れちゃうから、
ざ・花嫁っていうんじゃないやつで、
とお答えしたのだけど

ブーケはだめ、ブーケはだめ、
と思いながらやっぱり
せめてフィルムはずしたらブーケに
なるようにって作っちゃったよ、
と笑うのはお花屋さんの業なのか

そして新郎のご挨拶

サンテグジュペリのご本から

「たいせつなことは、目に見えない」
これは半分はほんとうだけど
半分はそうではない
なぜなら、僕は目に見えて手で触れられるしあわせを手に入れたから

なんだか素敵に惚けられたけど
後半拍手と野次でよく聞こえなかった

生演奏の(なんかわかんないけどコミカルなやつ)に送られて、会場をひとまわりしながら退場する二人

晴れがましいことはもしかしたら
あんまり得意じゃなかったかも
しれないけれど
じぶんたちにはいつでも90人の味方がいて
180本の手をいつでもさしのべてくれる
ってことを覚えていてくれたらいいな

なんなら足も貸すからさ

ともあれ

おめでとうさまでした
楽しく暮らしてね

そして
幹事のみなさま、本当に
おつかれさまでした
とても良いパーティでした
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フレッシャーズムスメ お名刺ちょうだいします編

2018-04-04 22:42:39 | 日記

小さいときゼンソクだったじゃん?あたし
と、唐突なムスメ

それってどうやってわかったの?と

なんでも、昨日
子供が発熱してるので早退した
職場の先輩(男性)が
長引きがちな子供の症状を心配しており

わたし小さいときゼンソクでした、といったら
どういう経緯でその診断がされたのか
知りたがったのだそう

瞬間、蘇る感情は町医者への怨念で
そんなのすっかり忘却の彼方かと
思っていたのに、と驚いてしまう

3歳になった翌月から保育園に通い始めたムスメ、夏の終わりごろから咳をするようになり、近所の町医者に診せたところ
風邪だといわれ薬を処方された

少し良くなるとまたぶり返し
医者で薬をもらうと少しおさまり
そんなことが三ヶ月ほど続いたある晩
止まらない咳で呼吸困難をきたし
深夜タクシーを呼んで大学病院の救急外来へ

喘息です、もう症状出てから長いんじゃないですか、といわれ衝撃を受け
通ってる医者で処方された薬を見せると
ほらこれ喘息の薬ですよ、と

小さな手の甲の細い血管に
点滴の針を差し込まれ
泣き叫んでいたのがいつしか
息が楽になったことに気づいて
やっと眠れたムスメの
同じベッドに半身乗り上げるようにして
わたしも倒れるように眠った

翌朝、担当してくれた若い女性の医者が
お母さん、これで仕事辞めちゃだめですよ、という
預けて働くには早かったのかと悩んでいたのを見透かされてぎくっとした
母親が働いてることと子供の喘息は無関係、
だけどそれを理由に辞めると双方の感情にしこりを残すから、と

ムスメは結局、その時と二年後の2回
喘息での入院を経験した
記憶としては後の方だけが残っているそうで、
看護士さんが注射を打ちに来ると
父親に買ってもらった巨大なメロンパンナちゃんを変わり身に
布団にもぐりこんでいない振りをしてたらしい
でもバレるよね、「いないよ」って返事してんだもん、そりゃいるよね、
と当時を思い出して笑っていた

先輩には早めに大きい病院での
受診をおすすめしてみる、というので
翌日の夜、どうだった?と聞くと
今日はあんまりおしゃべりする時間が
なかったんだよ、と
かわりにといってはなんだが、先輩は
ムスメに名刺を作ってくれたそう

わぁ、すごい、一枚ちょうだい、と
言うのを見越してムスメが
これはね、税金で作ってるからねって
先輩にクギさされてるから
だって

そしてそのあとわたしは
もらえもしない名刺の受け渡しマナーを
ムスメにレクチャーするのだった

育児と仕事のせめぎあいで
助けて助けられてはお互い様なことだから
早く先輩が安心して、ごめんよろしくねってお子さんのところへ行けるように
仕事覚えられるといいな、ムスメ
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初出勤ムスメ

2018-04-02 23:57:19 | 日記


前夜、明日来ていくワイシャツに
アイロンをかけながら 
ねー、なんか歌ってー
というムスメ

リクエストならばしかたあるまい、と
歌詞検索しながら手当たり次第に
春ソングを歌いまくる

聞いたことないや、と呟いたり
一緒にふむふむ口ずさんだり
そうこうしてるうちにアイロンも終わり
ベッドへもぐりこむ

ねぼすけライフがすっかり
身に染みてるもんだから
ちゃんと早起きできるのか
心配してたけど

なんてことない風に
起きてきてメイクをはじめ
うーんいつもやんないけど
今日はこいつもやっとこう、なんて
パクトを開け閉めして
ワイシャツにスーツを着込めば
おお、なんとなくそれっぽい

一緒に駅まで出掛け
信号待ちでスマホのカメラ向けたら
腰に手を当ててピース
本日からこれです、と母にメールしてやったら
元気がいちばん、とレスがくる

夕方、配属決まった旨LINEが来て
帰宅してから初日のあれこれを聞く

配属先では久しぶりの新卒なので
なにやらとても歓迎されて
ランチは副課長に中華街へ連れていってもらい
重慶飯店でごちそうになったとか
「課長にこれもらってるから」と
とても可愛らしいポチ袋に
ムスメのランチ代が入ってて
お心遣いがとても嬉しかったのだそう

それから、定期買わなきゃだの
ワイシャツほしいだの
パンツスーツだの
年金手帳だのマイナンバーだの 
父のついでに弁当作ってだの

まわり巻き込んでひと騒動して
お風呂に入って長いいちにちを終えた

しあさってからは新人研修が
はじまるそうだ
ふぁいとっ

で、明日と明後日は?
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気持ちひとつ

2018-04-01 16:13:27 | 日記
あまりやらないこと かつ ちょっと苦手なことを
やって来た
「役所の窓口で相談」

あまりやらないのはひとえに機会がないからで
今回も担当業務上、行くようにと指示があったため
平日の朝一番の受付に間に合うよう
いつもは寝ている時間にちゃんと起きて支度した

ちょっと苦手なのはかつて
某局でやはり担当業務上必要な手続きをするために
窓口に赴いたはいいが、そこにいた係の対応が
あまりに悪かったため、「仕方なく」
大声で苦情を申し立て、悪目立ちして
バックヤードにいた上司が飛んで来るように
仕向けたという前科があるから
ほんと、頼むから知り合いがここに来ないでくれって念じてた数十分

始業のベルとともに
おはようございまーす、と
作り笑いで立つ窓口
さあ今回は暴れるのか?
暴れずにすむのか?自分

用件をざっと述べ
持参した書類やら
証拠写真やらを並べ
質問されることに端的に
答えてゆくと
担当のそんなに年寄りでもない
男性職員いわく

それ、届け出要りません

そのかわり、何か事故が起きたら
内輪で収めて、と

座ってものの五分で終了

納得したかといわれたら
いまひとつだけど
ともかく、要らないって
いうんだから
こっちも苦労しなくていいやと
そそくさ退散
暴れる余地もなし

だから文句いう筋合いじゃないけど
ほんとだったらもちろんこの場合
届けは必要で
要は担当の職務怠慢もいいとこで
こんなの気持ちひとつなんだなぁと
あらためて、ギョーセーってなに?とかんがえる

かつて一緒に仕事してた事務員が
登録作業しなくていいぶん
「会員が増えも減りもしないのがいい先生」
って言って笑ってたのを思い出す
それじゃなんのために会社は
お給料払っているのだ?

わたしなんか、事務所の整備のために
半年前にぽーんと買ってもらった
パーティションだのラックだのの
代金分をどうやって会員増やして
還そうかって悩んでるのに

ただ、気づいたらかなり長いこと
職場にいるので
行動するより経験値で
片付くなら片付けたいと
おもってしまうこともあって

わかんないからとりあえず
動く、という新人さんの姿勢に
刺激を受ける日々
そこんところが不感症に
なっちゃったらたぶん終わりだな
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