まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

くだもののうた

2013-08-31 21:43:57 | 日記
あ、知ってるよ、にとーんってやつ!

妹ちゃんが即座にこたえた。

おお、よく覚えてるね。

そりゃーもう!何回聞いたと思ってんの?!
ガム振った頃から。。

パパとわたし、三人で爆笑。
なんとまあ、なつかしい。

合唱団で歌うのにハマってたわたしに
なぜか妹ちゃんらは同調しなかった。
団には姉妹で在籍してるおうちが
たくさんあったので
なにかというと他の団員やママに
あなたも入りなよ!って誘われたが
頑なに断っていた。

でも、夏の演奏会はかならず
見に来てくれていた。
まあ、ちっちゃいから、
好む好まざるにかかわらず
もれなく母に連れてこられたんだが。

母も退屈しのぎにおやつなんか買い与え
なんとかおとなしく客席に押し込め
だがしかし彼女はステージにわたしを
みつけるや興奮して

あっ、おねーーちゃーーーん!!
と、手に持ったおやつ
ちっちゃなガムがマラカスみたいに
プラ容器につまってるやつを
しゃかしゃか振ってくれたんである。

まあ、母の選択ミスなわけだが
ステージの上のわたしも
指揮棒ふりあげた先生も
母も本人もみな驚愕し
とりわけ本人のココロには
しこりが残ったらしいことを
あらためて知った今日だった。

で、にとーん、の正体
くだもののうた

29年前に初演した組曲。
とにかく詞はユニークだし
つけられたメロディはもっとユニーク
相当苦労して教わった。

それを今夜は後輩たちが演奏し
客観的にはじめて聴いて
こんなに美しく情感に溢れた
素晴らしい歌だったんだ、と
驚いた。

にゅーん、にとーん、にゅるー

っていうのが、バナナの一節で

美人で上品で綺麗な声の山田先生が
ここの指導をしてくれるとき
あまりのギャップについていくのが
えらい大変だった。
いまだに、にゅるー、のヘン顔が
忘れられないくらい。

わたしが好きだったのは
びわ と りんご
とりわけ、この二曲のソロが大好きだったのだが

びわのソロをやったyuriちゃんの
透明感溢れる柔らかで寂しげな

わたしひとりが おるすばん

いっ、、いつのまに
こんな歌うたえるようになったんだ?!

20人とこじんまりな編成ながら
とてもすてきなステージだった。
客席で声にださず一緒に歌ってみたら
ぜーんぶ覚えてたのが
我ながらびっくりした。
先生のヘン顔含め。

終わったあと、指揮の藤井先生に
とてもよかったと伝えたところ

でもほんとになかなかしあがらなくて、

と、かなり愚痴っぽいのがおもしろかった。
い、いや、おもしろがってる場合じゃないが。

例年のことながら、合宿ですら暗譜できてない、
前日練習に全員そろわないなど
周りの大人ばかりがやきもきしてる様子は
メーリングなどで見えていたので

とにかく労って、
今夜はゆっくり寝てくださいねと
お伝えした。

でも、なにが羨ましいって
アンコールの 小鳥の旅

和田先生の伴奏で、だとーー?!?!

来年もやるなら、
アンコールだけ乗りたいっす(笑)

食道 じきどう ☆ミサリングファクトリー イベント

2013-08-31 18:48:50 | 日記
大きな声じゃ言えないが
料理は好きじゃない。

なんちゃってとはいえ一応主婦なので
ご飯を作ることは義務である。

なかには、とても見目麗しい弁当を
毎朝4時に起きて作り、
blogにあげることで、やる気を保つ
なんてひともいるけれど。。

作って、食べて、おなかすいて、
また作って、食べて、、
これってエンドレスじゃないか。

ただ、
人が作ったおいしいごはんを
食べるのは大好きなので

そういう意味では、
食べるために働いているんである。

もう正直にいっちゃえば、
今回の参加は
普段入ることのできない
古刹の畳のうえで
憧れの料理人、蕗谷さんの料理が食べられる
ということだけに、つられたからで

しかし参加してみて
食べることをたいせつにするのは
生きることをたいせつにすること
なのだ、と実感した。

まな板出すの面倒くさがって
お皿のレタスめがけ空中で
トマトを切ったりしちゃ
いけないんだわ、と。

あ、、あまりに次元低すぎたな。。。

住職のお話のなかで、いちばん心に残ったのは
施餓鬼 せがき というお話。

じぶんのごはんをいただくまえに
おはしの先にごはんつぶを
ひとつつまんで、お皿の端に取り置く。
それを七回繰り返す。

人の魂が巡る世界は6つあり
いちばん上は天界
いちばん下は餓鬼で

そこにいる間はごはんを食べようとしても
口に運ぶまでの間に燃え尽きてなくなってしまう。
常に満たされていないのだそう。

取り置いたごはんつぶを
みんなのぶんまとめておいて
夜八時にお庭の施餓鬼台に
ざっとあけて読経する。

台のある方角は東
桃、柳、柘榴の木から
近くないところ。

餓鬼は暗くなってからしか出てこられず
光も音も苦手だし
桃の強い精は嫌い
また彼らにとって柳は刀なのだそう。

そうやって施しをすると
餓鬼は満たされやがて天界へと
行くことができる。
まわりまわって、
施しをしたひとに徳をくれる。

台のうえのごはんは、
翌朝きれいになくなっているのだそうだ。

そこまでが、
食べるという修行である。と。

そうした修行を続けることで
ココロのなかに戒めが根付いて
悪い行いを避け、止めることが
できるようになる。

今日はさすがに夜までみんな
いるわけにいかないので
かわりに住職がしてくださると。
現在21時、丁度終わった頃だろうか。

蕗谷さんは今回のお食事を
精魂込めてご用意くださった。
動物系の食材の入ってない
食べればからだがリセットされる
そんなイメージで料理してくれたと。

野菜や米、大豆の持つ滋味
梅やわさびの香りのよさ
なにより胡麻の豊かな味わい。。

残暑の厳しい陽射しを遮る
築90年の仏間で
緑の濃い庭から吹き抜ける
涼やかな風を受けながら
無言で集中していただくと
じわじわ深い感動に浸る。

親しい人たちと
おいしいねこれ!!と
わーきゃー食べるのとはまた
違う喜びだった。

















観音崎 散歩

2013-08-17 22:40:36 | 日記
i残り少ない夏休み

関内でおいしい牛肉のカレーを食べ
京急でふらりと観音崎へ

横須賀美術館
ロケーションも建物も素敵でびっくり

妖怪ものの展示を楽しんだあと
撮影さんぽ




それにしても
なぜクツをそんなに撮るのだ?マイダーリン。。

仙台ぷち旅 文章編 続き

2013-08-16 13:00:23 | 日記


未明のはずの4時は、
雲の厚い夕方くらいのほの明るさ。

こんな時間なのに、道路には
かなりクルマが出ている。

ここいらの地元のドライバーは
ウィンカーの存在には
気づいてないらしい。
思い付いたように、ひゅん、と
曲がったりするので
眠気が一瞬吹き飛ぶ。

前日立ち寄った小高い展望台へ。

茂った木々のあいだから、
赤い光線が漏れている。
眼下の島がやわらかい明かりに
すこしずつ染まる。

展望台を降りた路肩にクルマをとめ
松林の切れ目からおひさまをさがす。

ちいさな丸が水平線に浸かりそうに
浮かんでる。
海は暗く、丸の上に扇のような
赤い光がひろがっている。

カメラを構える。
シャッターを切る。
いろんな設定を変えて
角度も変えて
なんなら散策路を小走りで
撮りまくる。

おひさまはどんどんあがってゆき
海面に細く輝く帯をおとす。

撮っては画像を見る、を繰り返す。
肉眼で見える景色と、画像は
こんなにも違ってしまうものか。

あんなにちいさな丸なのに
ほんのすこし高くなるだけで
あたりがぱあっと明るくなる不思議。

夏の朝の匂いが心地よい。


港に移動し、島や船や桟橋の景色を
撮る。
だんなさまを呼び、ふたりでならんで
桟橋に延びた足長の影を撮る。

仙台へ戻り、ホテルであさごはん。
温野菜、サラダ、具をいれほうだいのおみそしる。
とてもおいしいだしまきたまご。
さんざん食べたあと、ふとみると
ずんだ餅が並んでるではないか。
食べたい。でもおなかいっぱい。
ふたつとって、ひとつはまるまる食べ
もうひとつはだんなさまに半分押し付けた。

ひとねむりしてから、クルマを返し、
広瀬通のカフェへ。


だんなさまがデパートにわたしを
ひっぱってゆき
お財布を買ってくれた。
誕生日プレゼント。
ホワイトハウスコックスの
真っ赤な二つ折り。
嬉しい。


それから、牛タン太助へ。

太助は行列ができていたが
お店のひとはまったく動じず
ゆるゆると働いている。
あんなに並んでるわぁー、なんて
笑ったりして、暢気なものである。

新婚旅行以来の再訪だが
あんまりよく覚えてない。
とろろはなかったんだっけか。
おつけものは白菜じゃなかったんだっけか。。
唯一見覚えあったのは
タンの凍りついたのでできてる
円柱みたいな塊。
そこからいちまいずつはがして
網で焼いていくので
柱がどんどん低くなっていく。

となりでだんなさまが、
うまい。。と唸りながら
わしわし食べている。
これもまあ、見覚えある。
というか、見続けている。

駅にもどり、お土産買って
新幹線に乗り込む。

夫とふたりで行動なんてムリ、と
会社の同僚たちはみんな言う。
わたしはたぶん、恵まれているんだろう、とおもう。

楽しかった非日常は
帰宅して即座に
洗濯物と格闘することで
夢の彼方へ去って行くのだった。





仙台ぷち旅 文章編。

2013-08-14 22:57:58 | 日記
わたしの夏休みは、いつも、
ムスメシフトのスケジュールだった。

保育園時代は、なるべく多くおうちにいられるよう
だんなさまとずらして設定したものだし
歌うたってる頃は、レッスンや合宿にあわせて
同行できるようにしていたものだ。

昨年、事務所のボスが、
大学受験のご子息を
主に胃袋応援のために
たくさん休みをとっていて
無事に第一志望校合格したので

今年はわたしも、と、
ムスメに夏の予定を聞いて
なんかわたしにしてほしいことは?
と質問した。

べつに、なんにも。
あたしおうちでは勉強しないし。

。。。
泣いてもいいですか。。。

なので、ムスメが塾の合宿で不在のあいだに
だんなさまとふたり旅しようと
思い立ったのだった。

最初からそうと狙っていたわけじゃないが
行き先は19年前に新婚旅行で行った
仙台に決まった。

このへんじゃ撮れない写真を撮りたい欲と
牛タン食い倒れたい欲
どっちも抱えていざ出発。

しかし前夜はライブで思わず暴れちゃったし
それまでは仕事に追われていたし
ガイドブックを東京駅で慌てて買うていたらく。
お気楽なものである。

新幹線でたった2時間。
降りればそこは東北随一の大都市である。
イナカに来たような雰囲気ではない。
入ったカフェも、ここは銀座か青山か、という
洗練された物腰のスタッフが
恭しくサーブしてくれる。

レンタカーで、まずは塩竃神社へ。
1300年の歴史を誇る、国の重要文化財。
ときおり通りすぎる巫女さんの朱色のはかまが
目に鮮やかである。
写真を撮るのに夢中になっていると
はぐれただんなさまからたまに電話が(笑)

表の入り口は急な石段が
奈落の底まで落ちているかのよう。
のぞきこむとくらりとした。
モノトーンで撮影すると
石の表面のざらつきが渋い味わい。

それにしても、この暑さは。
横浜とまったく変わらない。
水分をとりながら歩き
クルマへ戻って松島へ移動。

朱塗りの橋を渡り、福浦島へ。
浜になにやら黒くまるいものがぷかりと。
犬だった。
まるで温泉につかっているように
首だけ出して浮いている。
だんなさまがカメラを向けると
のそりとあがってきて身体から水滴を振り払った。

赤松の肌が夕暮れの光に
ますます赤みを増している。
わたしのカメラはなんとここでバッテリー切れ。
陸に戻り、茶店でプラグを借りる。
お店のひとに、朝日は海から昇りますよと教わる。
まあ、、考えてみたら当たり前なのだけど。


検索すると、日の出は0448と。
何時に起きるのだろう、と、
すこし気が遠くなる。


せっかくなので、と、
秋保温泉に足を伸ばす。
日帰り入浴できるホテルは
ひなびた感じでリラックスできた。
こんなんでへいきか?と
思うほどにガラ空きだったが。

仙台駅そばのホテルにチェックインしたのは21時。
そこから牛タン食べにいって
目覚まし3時間半にかけて就寝。
あっというまに泥みたいに眠った。

続く。