まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

はるけきいにしえの。

2015-06-29 13:27:50 | 日記


お友だちに連れていってもらい
渋谷のインドネシア料理店へ。
素材や調味料が多様で賑やか、
テンションあがるごはんたち。

最初に入った会社で、
二年目に参加したプロジェクトは
某銀行ジャカルタ支店の
システム移行だった。
準備万端ととのえ、いざ渡航。
というときに起きたトラブルは
責任者である部長の足止め。
しかもその理由が笑える。
「女癖悪いあいつを、若い女子社員二人と一緒に海外に出すのはいかがなものか」
という苦言が、よその部長から社長に入ったのだ。
確かによその部の女子にはモテモテだったけど、さすがに自分の部下には手を出さないだけの分別はあるのに。
ってそれを分別というのかどうかは別として。

そのご親切な忠告のおかげで
私は先輩と二人、こっそりスーツケースにリール二本隠し持って
おっかなびっくり日本を発った。
現地には急遽シンガポール赴任中の課長が立ち会いに来てくれて
そこから一ヶ月の移行作業がはじまったのだった。

お世辞にもよいとはいえない治安の街で、
とにかく外を生身で出歩くなときつく言い渡され
ホテルと職場の往復はタクシーで。
まるっと一月借り上げ、運転手つき。
屋台のインドネシア料理なんて食べられず、ホテルやビル内のイタリアンだの中華だの怪しい和食だの。
朝食もはじめ1,2回はホテルのビュッフェにしたが、おいしくないうえに高いので
仕事帰りにそごうに寄って、パンとジュースとバナナを買っていた。
まっさおな皮のなかに、鮮やかなオレンジ色の果肉。ばきばきに固いやつ。
いちど、ランブータンも買ったけど
仕事から戻ってきたら絨毯にありんこが大量にわいており、それきりやめた。

先輩も私も、娘思いではあるがちょっとだけ天然な母を持っており
私はスーツケースに無理矢理
重たい羊羮二棹も入れられ
先輩にはある日ホテルの部屋に
はじっこがべしょべしょの段ボールが
届けられた。
開けると漬け物各種、開封して汁を抜いたのち、輪ゴムどめ。だがしかし当然のように液漏れしていた。
段ボールを運んできたボーイの
心底迷惑そうなカオったら。
二人してホテルの部屋で
羊羮と漬け物を交互にかじりながら
爆笑した。

ようやくリリースし、引き継ぎのため
シンガポールへ立ち寄って
そこではじめて、南国の料理を堪能。
甘く濃いピーナツソースのかかった焼き鳥、スパイシーな炒めごはん。
白身魚を蒸してナンプラーベースのたれをかけたものは、白いご飯に乗せてかきこむとたまらないうまさ。

現地勤務の日本人行員(独身男子)が
こんなことを云ってぼやいてた。

なんで日本から来る女の子たちは
ローカルの男の子たちに恋するんだろうね?
確かにやさしいかもしれないけど
もし家庭を持ったりしたら、
魚が釣れたら魚を食べ
釣れなかったらマンゴーを食べる
そんな暮らしだよ?

確かにそうだけど
まあ、なんかは食べられるのなら
いいのかもしれない。

一ヶ月、仕事はきつかったし
イスラムの文化には戸惑うことも
たくさんあったのだけれど
なんだか思い出すのはみんな
食べ物にまつわることばかりで
おいしいのもおいしくないのも
めずらしくて面白くて楽しかった。

そんなことを思いだしながら
おさとう壺に座ってる
かわいいカエルに見守られ
どろどろコーヒーを飲んだ。











8周年ライブを記念日ぽくなく演る男。

2015-06-26 23:21:09 | 日記


いまのムスメとおなじ歳の頃
ロンドン郊外の家庭にひと月ばかり
お世話になった

にこにこ優しい家主は
看護士してるシングルマザー
こどもが二人、8歳と5歳
彼らの父は週末にやってくる
その他の日には恋人の
若いドイツ人が来ていた

やっぱりそのへんの感覚が
色々違うのは文化の差なのかな
などとぼんやり思いながら
どちらの男性とも仲良く遊ぶ
こどもたちを眺めていた

彼女にとっても私は
まるで違う星から来た
存在だったのかも知れない
ある日なんの話の流れだったか
こんなことを質問された

「日本人の花嫁も、泣くの?」

ふいをくらって、なぜか
食い付き気味に
そりゃ泣きますよ、
むしろ日本人のほうがわんわん泣くでしょ
って云いたかったんだけど

おふこーす

って云うのが精一杯だった

そんなことをふと
思い出した
マスターの歌う
「ウエディングソング」

六月の花嫁は
なぜ幸せになれるんだっけか
そもそも梅雨っていう概念の
ない文化圏での話だったか


ともあれ今夜のライブは
マスターの選ぶ
六月といえば?!な曲満載で

雨の日と月曜日は憂鬱、を
カバーした直後
最新作 「曇りの日と火曜日は憂鬱」
は、サブタイトルで、
「ウルトラメジャーセブン」
の電撃発表

若い頃はもやっとした感覚が
許せなかったそのコードを
(なかなかいいじゃん)と
感じられるようになったのは
オトナになったから、だそう(笑)

そんな、もやっとしたり
しっとりしたり
めそめそしたりのセトリのなかで
際立つぱっかーんな明るさの
「似合わなすぎていとおしい」

奥様へのラブソング
ただし、TVタイアップ(笑)

8年前の6月、
ひっそりとオープンしたお店で
ひっそりと行われたという
ファーストライブ

そして今夜
周年イベントにするでもなく
ふつうにいつもの月のように
歌うマスター

ふつうに、いつものように
できることこそが
格別に嬉しいことなのだ、と

帰り寄ったトイレの
今月のCD
歌うたいでもある奥様の
甘く柔らかい声

マスターのしあわせな
ふつうのまいにちは
彼女あってこそで

記念すべき6月に
そのことへの感謝を
ひそやかにこめて
歌ってたのだろう



店に着いた時点で
ほぼ席は埋まっていたので
ふだん座らないカウンターへ

そこに飾られていた小さな楽器が
主の奏でる音に揺れていた










メモ☆ふくれ@鹿児島

2015-06-18 23:49:31 | お菓子作り


材料
(20センチの丸またはエンゼル2個分)
単位 グラム

小麦粉 500
重曹 10

黒糖 450
水 360

黒酢 50

①粉類はあわせてふるう
②型には油を塗るか、クッキングシート をしく
③ 黒糖と水を小鍋で煮溶かす
冷めたら黒酢を加える
④粉に黒糖液を混ぜる
*練らない
⑤型にわけて入れる
⑥蒸し器 強火10分、弱火15分


富士はニッポンイチの山。

2015-06-15 17:40:41 | 日記


エントリーするって聞いて
まずは驚いた。

そりゃ、坂を登るのが
楽しいっていうのは
前々から知ってたけれど
(そして、変わってるなぁと
思ってたけれど)

24キロ、登りっぱなしのレースだなんて。
しかも、名峰だなんて。

一緒に出る?と聞かれ
丁重にお断り。
無理だもの。

父親を同行させることには
なんとか成功。
先に現地入りの二人に
前夜合流。
暢気に温泉に浸かる。

翌朝4時起き。
小雨のなか出発するも
雨足は次第に強くなる。

頼むから今から数時間だけ
止んではくれまいか。
そう念じつつ
すでにびしょぬれの二人を
車で追いかける。




会場の富士北麓公園。
今年の参加者、8500人弱。
みんな寒さに震えている。
15組にわかれ、順番に
スタートを待つ。

開会式。ムスメの待機エリアから
ステージは見えない。
シャ乱Qのマコトさんがゲストトーク。
知ってる?と聞くと

知らない。つんくはうっすら知ってる。
アイドルをプロデュースして、
その子とケッコンするんだよね。

。。。惜しい。

そんなことを話してる間に
スタートの時間。
緊張の面持ち。



今から思えば、すでにこの時
万全じゃなかったのかもしれない。
気を遣ってやれなかったのが
悔やまれる。

見送ったあと、別の待機エリアへ。


雨がやんだ芝生の上で
こんなに汚れたことないんだけど、と
いわんばかりのタニオくん。

富士山を覆っていた雲が
ほんのすこし切れた。
最終組もスタート。



8500人を送り出し
無事に大役つとめおえた
プラカード。

ここからしばらく待つだけの時間。
ふらふらと、コースを徒歩で
少し登ってみた。



鮮やかな木々の緑。
花らしい花はあまりなく
赤摘草がかわいらしく揺れている。
梢から蝉のような声が聞こえる。
目の前に、ちいさな虫が
はらってもはらっても集まってくる。

ゴールまでにかかる時間は
一時間半か、二時間か。
そこから下山に約一時間。

まだまだ先だなあと思ってたのに
10時をすぎたころ、優勝グループが
帰ってきた。


そこからは、なんだか落ち着かず
コースの脇をうろうろ。

ゴールしたらメールするね、と
云ってたムスメからは
音沙汰なし。

すると、大きなバンが
コースから降りてきて
ゴールの手前を会場へ
入ろうと。

「救護車です」と
ゲートの係に告げている。

とても嫌な予感がした。
のぞくと、乗せられてる自転車の
白のハンドルが見えた。
ムスメのは青緑色。ちがう。けれど。

ほどなくメールで、
体調悪くリタイアした旨。

寒くておなかが痛くて
どうしても力入らず
あと三キロの地点で諦めたそう。

スタッフも、え?ここで?と
いう感じだったけど
無理してゴールしたら
ほんとにヤバイなと思ったと。

バスで降ろされたムスメ
こんなに凹んだかんじなのは
何年ぶりだろう。

少しはよくなった?と聞くと
ちーちゃんのカオみたら少し安心したって。
それはハハオヤの効能だね、と云いながら
じぶんは走らないのにここまで来た意味が
ちょっとはあったんだなーと思った。

来年、リトライするつもりらしいけど
今度はいろいろ準備して
楽しめるといいね。

でも、私のことは、誘わなくていいからね。



6月のお菓子レッスン☆パッションとココナツ

2015-06-09 17:08:56 | お菓子作り


夏のケーキっちゅうかんじだねー。

と、義理パパ(SweetS音痴)をして云わしめた
正統派南国的華やか爽やかケーキ。

フォンドダクワースは
まるごとアーモンドを
フープロでワイルドに挽いたもの。

パッションのババロアズと
ココナツのムースのあいだに
パッションジュレがはさんである。

しかし、残念なことに
持ち運びにはてんで向いてない。

どころか、オリジナルどおりに
仕込んだ先生によると
ジュレがまったく固まらず。

とーるちゃん、やらかしたんじゃないの?疑惑。。。

なので、レッスンはじまっても
(なにしろ5ターンあるので)
ゼラチン量を変えたり
梱包に改良加えたり
進化しつづけたケーキ。

ということはつまり、
過程において残念なケーキが
あったということで。。。

でも、みなさんが
文句いうでもなく
次はこうしたらいいとおもうんです!
と、進んで教えてくださったとか。

なんていいひとばっかりなんでしょう。

私も、もしそちらの立場になったら
その行いを見習おうとおもう。

今回いちばんおもしろかったのは
ちょっとついでに撮るという
テレビ取材で

そういうわけで渾身のジュレを
カットするシーンにおいて
ライトをジュレにかぁーーっとあてた
カメラさん

「温度あがると溶けるんで
それ、やめてください!」

と、先生にびしーっと云われて

す、すみません!
と慌ててライト撤去。

天下のN○Kもかたなし。(笑)

今月も楽しさ盛りだくさんな
レッスンでした。

冷凍不可って書いてあるけど
がんがん冷凍しちゃって
しばらく夏を楽しみます♪