まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

メモ⭐︎お節作り

2021-12-31 18:08:14 | 日記

12月30日の午後いっぱいかけてムスメと作った料理のメモ。

 

・栗きんとん

OKストアに並んでたブランド芋には目もくれず、至って普通の芋を購入。

輪切りにして茹で、皮をむいてからマッシャーのつもりが

100均一のやつがベッコベコになったから捨てたことを思い出す。

ブレンダーに芋と栗甘露煮のシロップを投入し攪拌。

超絶滑らかになった。鍋に移し、みりんと砂糖、蜂蜜を追加して炊き上げる。

 

・鶏味噌松風

とりひき肉はブランド物しかなくて、仕方なく購入。300gくらいか。

生姜をたっぷりすりおろして卵、片栗粉、刻み葱、赤味噌、みりん酒塩を混ぜ込み

陶器の鉢に胡麻を敷いてから入れて表面ならしたらラップして800w10分。

 

・伊達巻

ブレンダーに卵5個、はんぺん一枚、みりん大さじ1 酒大さじ半分 砂糖大さじ2 醤油小さじ1 塩少しを投入して攪拌。

角天板にクッキングシートを敷いて18センチキャドルを乗せ、薄く油塗って流し込む。

オーブン180度25分。焼き目を内側にして巻き、鬼すだれで固定。

 

・煮しめ

ゴボウ、人参、レンコンは一口大(レンコンを軽く茹でてから切ると割れないんだってさ)

椎茸は4分割して傘に薄く切れ目を入れ

だし、醤油、みりん、酒、塩、砂糖で強火でガッと炊く。

絹さやが一袋三百円もしたので、スナップエンドウ120円で代用。

銅の鍋で塩茹でし、氷水でしめると緑が鮮やかだと言うのでやってみた。鮮やかになった気がする。

 

・田作り

小魚を乾煎りしたら一旦空けて、醤油と砂糖みりんを煮詰め、って言うか焦がしていたが。

魚を戻して絡めて、バットにクッキングシート敷いて胡麻をたくさん敷いて一匹ずつまぶすようにつける。

 

黒豆と煮豚は前もって私が作っておいた。

色々と小分けしてタッパーやらジップロックやらに入れて仲良く分配。

 

重箱詰めた写真は明日かな。

 

ムスメの旦那ちゃんも、我が家の人たちも、お節料理がすごく好きってことはない。

完全に自己満足のためにやってるんだけど

一緒に暮らしてた頃長きに渡り「栗きんとん係」だったムスメが

独立してからも作りに来てくれる2回目の年末、ありがたい。

台所で孤独じゃないってすごいわ。

 


進化するヒロと姐さん〜チームミサリングも頑張る atelier結心の3rd クリスマス〜

2021-12-25 21:01:29 | お菓子作り

大通りの真っ直ぐ先にくっきり見える丹沢山系に気持ちがしゃんとする、クリスマスイブの朝。

半分閉まってるシャッターを持ち上げ、中で働いているゆっこちゃんに手を振る。

今年も元気そうで良かったよかった。ほら、クリスマスシーズンのパティシエールなんて、疲労ゲージ振り切ってボロボロなイメージですよね。もちろん、疲れているのは確実だろうけど、いつもの笑顔にほっとする。

「今日は朝いち生デコ多めなんですよー。早めに来てくれて良かった。」

限定100台のクリスマスケーキ、今年は去年より2週間も早く完売。着々と地域に根付いている街の愛されケーキ屋さん。素晴らしいわ。イブは金曜日、私のほうも地道にゆっこちゃんのお菓子の美味しいことを職場で広め、「がんばってきてくださいね。」と快く今年も遅い夏休みを取らせていただいた。

ゆっこちゃんのクリスマス生デコは考え尽くされたデザインなので、初年度から変化なし。飾り付けのレクチャーを受けて私が思い出しつつ作業を始めて程なく、シャッターの上がる音。助っ人真打登場です。

ヒロは相変わらず美人でニコニコしてて、「いやーこないだ大怪我しちゃったんですよ」とサラッととんでもないことを言い、「どこで?家で?何でまた。気をつけなきゃだめじゃん。」と姐さん。手伝いに来て開口一番叱られる助っ人ってどうなんでしょう。作業しながら、支度しながら、久しぶりー元気でしたかー?と挨拶する私たち。

そして今年はなんともう一人、みさよさんが参戦。彼女の中学生のお嬢さんはミサリングファクトリーに在籍していて、イベントではよくお顔を合わせている。こちらも美人で賢くて細やかな心配りのできるハイスペックな人。去年は前日準備担当だったが、今年はそれに加えてイブも。ご一緒できて嬉しい。





今年のクリスマスデイズも、1日のうちお渡しする時間帯を3回にわけており、インターバルで次の回のケーキを仕上げる作戦。もう何度となく店内に響く「スペースが無い問題」の声。特に冷蔵庫の場所の奪い合いが激しい。一番大切にされるのは「苺様」である。何しろ年間で一番高額となる苺様、ゆっこちゃんはもう代金として5万円がところの支払いをしてるという。

知らなかったんだけど、苺は八百屋さんにオーダーしたら、仕入れの際に初めて金額が確定するので、オーダーの段階では代金は分からないのだそう。原価確定の前にケーキの売値を決めてチラシ打つってことは・・・などとぐるぐる考えてしまった。八百屋さんとの信頼関係も大切だよなあ、なんてことはとっくにゆっこちゃんはわかってて抜かりないんだけど。

でも、高いからってケチケチ使わないのが結心クオリティなのだ。「知香さん、苺のスライス薄すぎる、たっぷり挟みたいからこのくらいの厚みでね。」そしてスポンジの1枚目にも2枚目にも上にぎっしり苺を挟む。1枚目はイチゴジャムでなんとなく誤魔化すようなことはしない。だからこそ、ゆっこちゃんのケーキのファンがこんなにたくさんいるんだと思う。

お菓子作りを習うようになって、世の中の菓子屋のことで一つわかるようになったことがある。砂糖だって薄力粉だって油脂だって、原材料のクオリティは幅広い。どのレベルの材料をどれだけ使って、どんなお菓子を作って、どんな客層にいくらで売るのか。それはもう、菓子屋の店主の価値観と誠意そのものだ。食べれば作り手の人となりが伝わる。しかもその伝わり方はびっくりするほどストレートだ。私が普段習っているお菓子も、ゆっこちゃんのお菓子も、食べると心にガツンと来る。

あ、だから、そこにガツンの急所がある人たちがミサリングファクトリーにもatelier結心にも集まってくるんだと思う。ヒロもみさよさんも私も、ゆっこちゃんに心鷲掴みにされた系の人たち。11月が終わらないうちに、100台のケーキを予約してくれたお客様も、同じ系列ね。

ヒロは相変わらず鮮やかな手つきで次々と生デコを組み立てて行く。パティシエールだったのはだいぶ前で、今は普段全然違う仕事をしていて、お菓子はほぼ作らないと言うのが信じられないくらい。きっとパレット持つと体が勝手に覚えている仕事を始めるんだろう。それこそ現役の頃のクリスマスは忙しすぎて、「ナッペしながら一瞬眠ってた」そう。みさよさんも、ヒロの作業がスムーズに進むよう、色んな準備を先手先手で進めていく。殺気だった雰囲気は全く無く、和やかに笑いながら仕事ができるのは、とにかく前の日までの準備に抜かりがないゆっこちゃんの戦略のおかげ。「もし万が一、みんなが熱出して来られなかったとしても、一人で全部やれるように。」ゆっこちゃんの頭の中には常にその思考がある。たったひとりでやってる事業主の覚悟。だけどものすごく容易に「あたしサラリーマンに戻ったらものすごい使える人になれる自信あるわー。」なんてことも言う。いやいや、あのイベントとこのイベントでお菓子お願いしようと思ってるんだから、それまでは存続してくれまいか


さてそんな姐さんの背中を見て育っているヒロ、この度、水引の美しい小物を作って売るお仕事を始めた。水引は奇数を組むのが縁起が良いそうで、三本、五本を束ねて細やかなラインを作っていく。私はお正月にぴったりの祝箸に一目惚れし、我が家と実家と娘宅の分をオーダーした。年末までに送ってくれたらいい、送料ももちろんお支払いするので、と言ったのに、翌日仕上げて持ってきてくれた。ゆっこちゃんごめんなさい、大事な助っ人の睡眠時間を奪ったのは私です。

イブの日、ヒロとみさよさんと三人でお隣のカフェにランチに行った。ゆっこちゃんがご馳走してくれると言うので、ありがたく美味しいカレーとコーヒーをいただく。ヒロとみさよさんはホットサンド、ヒロは特別に野菜を抜いてもらう。(後で姐さんにそれも叱られた。)水引の小物の販売を始めるにあたり、ヒロは姐さんに次々に差し込まれているのだと言う。本体を作ってるだけじゃだめで、紹介カードなどの周辺インフラ整備、広告戦略、価格設定、働き方の注意(徹夜で作業とかだめだから)など。私は唯一知っている「趣味ではなく、小物を作って販売して生計立てている」友人の話をしたりしたんだけど、何にしても本気でやるには険しい道だ。ヒロはその辺もちろんわかっているんだけど、「今はまだいろいろ調べたり試してみたりしたい段階で、姐さんの話してることはまだちょっと遠い気がする」のだそう。そして最近刺繍にはまっているというみさよさんの作品などインスタで見せてもらいながら、色んな「可愛い」ものをチェックしてわーきゃーする三人。手先が器用な人はうらやましいわ。遥か昔、海外出張の暇つぶしに持参した「くまの幼稚園」モチーフの刺繍がどうにも進まなくて、最終的にはこぐまを半分間引きして仕上げたクッションカバーを思い出す。(それは当時彼氏だった旦那様が会社で擦り切れるまで使ってくれた。)

戻って仕事をしながら、一緒にいる時間を最大限に活用しようと、マシンガンのようにヒロに「セールスのなんたるか」を喋り倒すゆっこちゃん。なるほどこれがそうなのね、と思いながら、改めてゆっこちゃんの考え方に感心してしまう。ファンをどうやって見つけて繋いでいくのか、具体的なノウハウを聞きながら、そういえばうちの会社の上層部が最近大好きでよく使う『ファンベース』ってまさにこれだと気づく。

25日は助っ人はヒロと私のみ、でも毎年思うけどヒロがいればもう十分だと思う。私はどちらかと言うと、手伝うというよりは、私自身が幸せな気分になるために来てる。なのに今年はなんと、お手伝い手当てをいただいてしまった。申し訳ない気もするけど、ゆっこちゃんのお気持ちなのでありがたく頂戴するよ。これでまたゆっこちゃんのお菓子も買えるし、ヒロの水引も買えるし、そうやって循環させることが大切だよね。ってこれはうちの師匠の受け売りだった。そして事前準備で大活躍したチームミサリングのみなこさんが、家族で食べるクリスマスケーキを引き取りにやってきた。みなこさんとはレッスン曜日が違うから毎月会えるわけじゃないんだけど、会えば毎回安心する。また来月は一緒にお菓子じゃないイベントもやるしね。ケーキ引き渡しのやらせ写真を撮った。

そうそう、来月のそのイベントでは、ゆっこちゃんに焼き菓子をお願いする予定で、なんなら丸めたり包装したりをみんなで手伝いにくればいいか、と話して笑った。「一年に一回じゃ寂しいから」ってヒロが言ってくれてとても嬉しかった。ゆっこちゃんのくれた素敵なご縁、ロゴの吉祥が確かに効いてるしあわせな空気に満ちたお店。そんなところで作られるお菓子なんだから、格別に美味しいんだよね。

100台(ホントはプラスアルファ)のケーキを囲む100組の皆様にたくさんのハッピーがありますように。そしてそれを作ってくれたゆっこちゃんにも、ものすごくたくさんのハッピーがありますように。

えっと、いただいたお手当は5年分に換算いたしますので、もれなく来年も伺うことになります。