まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

ちゃりる人々。

2014-11-30 18:12:48 | 日記


とりあえずカッコだけは、と
新調したサイクルウェアに
身を包み
タイヤに空気を入れていると
ぽつんぽつんと雨が降り始めた。
不穏な動きの黒い雲を見上げ
でもまあせっかくだから、と
走り始める。

車道には時折り
わざと意地悪して
幅を寄せてくる車もいる。
やっかまないでよ、
可愛いからって!
排気ガスを吸い込み
悪態を吐き出す。

渋滞ってなんのこと?
わたしの自転車は
するする進む。
決して
びゅんびゅんではないけど
脚に力を込めた分だけ
着実に前に進んでいく。

30分ほどして
辿り着いた小さな
自転車屋。
開店にあわせて
やってきたわたしたちに
続いて
つぎつぎお客がやってくる。

黒光りのサーベロ
鮮やかな色彩のアイドル
趣味にざぶざぶお金をつぎこめる
おじさまたち。。。

自転車屋はそんなおじさまにも
たかがボトル一本買うわたしにも
分け隔てなく丁寧に
対応してくれる。
人気店なのもよくわかる。

店を出て数分で
多摩川に出る。
車との接触の不安もなく
気持ちよく走れる
サイクリングロード。

川縁の運動場では
小さな男の子たちが
お揃いのユニフォームを来て
ボールを追いかけている。

高台の道路沿いの斜面には
キャリーのついたママチャリが
仲良く並んで寝そべっている。

ランニングする若い女の子。
ベビーバギーを押す夫婦。
まぎれもなく、びゅんびゅんと
走ってるライダー。

それらを眺めながら
鼻唄うたって
走っていくと
橋に出る。

これ
越えちゃったら
東京だな。

・・・
やめとこ。

帰り道
お気に入りの
珈琲屋さんに
寄り道。
タルトタタンの甘さが
身体に沁みる。

お店を出ると
すっかり日は落ちて
空気が途端に冷たい。

自宅に到着し
まずは自転車を
綺麗に拭きあげる。
こないだ走りに行ったあとは
しばらくリビングで
行き倒れたように
横たわっていたのだから
わたしも少しは
馬力着いたのかもしれない。

大好きだった
小学一年生のときの
担任が
マラソンをする人で

転勤していった先の
津久井湖のほとりを
ぶいぶい走り

40を超えた今も
タイムが少しずつ
伸びているのが
嬉しい

って
お手紙に書いて
くださっていたのだが

今、やっと
実感として
それがわかるようになった。

運動神経ってやつを
半分がた、お空に残したまんま
生まれてきたわたしが

唯一、ひとなみの筋力で
楽しめる自転車。

乗ってるあいだは
思考も感覚も想像も妄想も
ぜんぶ自分だけのもの。

さて
通勤に使えるように
そろそろ

会社のビルの
管理人さん
たぶらかさなきゃ。




一緒にすんじゃねーよ!と憤りつつ歌う男。

2014-11-27 05:07:26 | 日記


珈琲文明
第四金曜日の
ライブ

今月のテーマは
今は亡き人々の名曲

セットリストは

スーパースター/カーペンターズ
ムーブ・オーバー/ジャニス・ジョプリン
I LOVE YOU/尾崎豊
サムライ/阿久悠・沢田研二
時代/中島みゆき
ロケットダイブ/hide
イマジン?/ジョン・レノン
悪くない/コブラツイストアンドシャウト

・・・あれ?

一部、生きてる人いますけど?

ジュリーと中島みゆきは
なんか、死んじゃったような
気がする
と、マスター

いわんとすることはわかるけど
語弊ありますねぃ

マスターは
若かりし頃
歌い方が尾崎に似てると
よく言われてたそうで

そのたびに

一緒にすんじゃねーよ!

と、ぷんすかしてたそう

「そんなこと尾崎のファンが聞いたら
そっちこそ!って言われそうですが」

そんな、マスターの
I LOVE YOU

今まで聞いたなかで
ダントツに一番うまい
I LOVE YOUでした

イマジンは
マスターがつけた歌詞で

これが、もう・・・

その場にいなかった
ひとに
どうやったら
そのひどさが
伝えられるのか
わかりません

歴史や美術の教科書の
偉人やら名画やらに
やたらクオリティ高い
いたずら描きを
してたタイプに
ちがいない

今夜も
さまざまな意味で
高低差に酔わせていただいた
ライブでした

来月は、いちねんの総まとめ

「年間でいっぺんだけ来るとしたら
来月ですよ
ぜひ、お越しください」
って

その場のみんなが
一斉に
心のなかで

いっぺんに
なんないじゃん!


つっこんだのは
言うまでもありません

しかし
今夜のマスターの
いちばんいかしてる台詞は

時代をはじめて人前で披露する
歴史的瞬間をまえに

「決して腹式呼吸で歌いません!」


気負わないぞ!宣言を
おもいきり気負ってしていた
ものでした

鼻唄風の
時代

素敵でした



だけどね

中島みゆきさんは

ご存命です!





20年分の感謝

2014-11-26 21:14:11 | 日記


せんないことを、と
いつも笑われるけど

11月が来ると
まいとし
思うこと

もし
わたしと
結婚しないで

若くして
父親になったり
していなかったら

きっと
好きな仕事に就いて
自由に買いたいもの買って
ストレス少なく
暮らせてたんじゃ
ないかなあ

後悔とか
してないかなあ


長い時間
一緒に暮らしていても
わからないことは
たくさんあるし

ましてや
半年も前に
旅の計画たてて
それを
内緒にしてたなんて

新幹線に乗るのに
切符もらって
はじめて
降りる駅が
軽井沢だって
知ったのだし

お迎えのバスに
乗るときに
はじめて
泊まる宿が
星のやだって
知った

宇宙船に拉致されて
ワープしたみたいな
驚愕

まあ
20年だからね、

笑ってたけど

身に余るほど
贅沢で
ただ、ゆっくりと
ひたすら優雅に
流れる時間を
ありがたく
いただいた


わたしには
そんなにすごいものは
返せないから


ただ、まいにちを
すこし快適に
暮らせるよう

不得手な家事に
まじめに
取り組もう



ハードル
低いな。。。



こんな、
しょーもないわたしと

20年過ごしてくれたこと

その、節目を
祝ってくれたこと

あらためて
感謝の気持ち
です