まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

写真展。

2019-05-20 21:25:20 | 日記


やりましょうよ〜。

そういってT先生は
ムギュッとわたしの肘のあたりを掴んだ。

あ、懐かしいな、これ。

まだ駆け出しの営業ちゃんの頃
契約したばっかりのT先生が

勉強ちゃんとしてから半年後にオープンしたい
とおっしゃった時
刹那浮かんだのは般若のようなボスの顔で

いやいやいや、
一年で一番立ち上げに適しているのは
この夏休みですから
と説得し
(それは事実ではあるのだ、もちろん)

じゃあ、もしいっぱい来ちゃったら
手伝ってくださいね、とムギュッとされて
もちろん行きます、と請け負い

そして本当に大爆発した体験会
約束通りにわたしは駆けつけ
T先生はその夏の新人賞を取ったのだった。

そんな記憶が蘇り、ふと現実に戻ると
そこは関内のおしゃれなフォトバー
いつの間にかここの展示の常連となったT先生と一緒に
カウンターの中でオーナーもニコニコして
ぜひどうぞ、なんて言ってくださる。

そうか、これは、やってみるタイミングなのかな。

展示は2回目、とはいえ前回は師匠のマッキーに
データを送ったらそのままパネルにしてくれて
現地に搬入もしてくれたので
わたしは残業の合間に現地でそれに両面テープを貼って
与えられたスペースにペタペタしただけだった。

ものすごく仕事が立て込んでいる時期で
とにかく早くやらなきゃ、と
焦った結果一枚上下を間違えて
それが紅葉にお寺の屋根の写真だったので
逆さまでも面白いかも、とそのままにしようとして
「いや、ダメだろうっ」と隣で貼ってたタケゾー さんに
直してもらうという体たらく。

今回はパネルにするところからが自分ごと。
みなさんどうしているんですか?と
オーナーに聞いてみたら
「ハレパネが一番簡単です。」と。

そのまま写真データを持って
ビックカメラに行き
「ハレパネってありますか?」

係のおじさんが、そらきた、ド素人が、という感じで
なぜかウキウキと売り場に連れてってくれて
どのサイズ?何枚?じゃあこれとこれね。って
選んでくれた。

写真の焼きも面白そうな印画紙を選んで
係のおじさんに機械操作を任せて
1時間ほどフラフラして帰ってきたら出来ていた。

ハレパネっていうのはスチレンボードに
あらかじめ糊がついていて
剥離紙をちょっとずつ剥がしながら
写真をくっつけるとあっというまに
仕上がっちゃう便利もの。
余ったところはカッターでシャー。
(鋭角の切れる刃でね。)

ここまでを4月中ばには終えて
5月6日の搬入を待つ。
だって連休に思いっきり
遊ぶ予定を詰め込んだんだもの。

そして搬入日、ちょっと緊張しつつ現地入り。
初めましての皆さんに、中1部活初参加日のごとく挨拶。
お金をもらって写真撮っているような方と
並んでしまっていいんだろうか。
1枚目をペタッと壁に貼ったところで
「いいですねえ」とお声をかけてくださる。
優しいなあもう。

テーマは「心地いい場所」
一も二もなく選んだわたしの心地いい場所は
馴染みのカフェ「珈琲文明」さん。
ロケ地として貸し切るとうん万円かかっちゃうから
閉店少し前に誰もいなくなったのを見計らって
家族をモデルに撮る、を何日か繰り返した。
大好きなステンドグラス風ランプの写真に寄せて
A3 が1枚とA4が3枚の4枚組に仕上げた。

他の方の「心地いい場所」は
それぞれ個性的で素敵な写真ばかり。
装丁もサイズも様々で楽しい。

搬入が終わったら次は告知。
オーナーから効果的な告知のポイントが
メッセンジャーで届く。

自分が主となるイベントだと
ぜひきて欲しいと思う友達には
個別にメッセージを送るようにしている。
わたし内用語で「一本釣り」と言っている。
でも今回はあまりにも慌ただしくて
どなたにも送ることが出来なかった。

にも関わらず、初日の珈琲文明オーナーをはじめとして
連日沢山の友達が来てくださったのが本当にありがたい。

一緒に出展している方のお客様にも
自分の写真のことを説明したり
その他いろんなお話をしたり

お客様が空いている時は
出展している方やオーナーとも
ゆっくりお話が出来て
なんだか不思議な濃い日々だった。
SNSの「友達」が急増したりして。

少し前に師匠がよくやっていた、「撮影散歩」。
中華街、山手洋館、動物園など
ポイントを決めてゆるっとみんなで歩きながら撮影し
共有のアルバムにあげて楽しむ。
わたしにとっては撮るよりも
喋る食べるが楽しかった気もするけど
楽しげな友達をこっそり、または声かけて撮って
素敵な表情が切り取れた時の嬉しさを
また感じてみたいなあ、と思う。

それから、そもそも写真を始めるきっかけだった
「お菓子を美しく作って、美しく撮る」という
目的もたまには思い出さないとね。

楽しいチャンスを与えてくださったオーナー
ご一緒した素敵なフォトグラファーのみなさん、
いらしてくださったお客様
いつもお世話になってるお友達の皆さん

本当にありがとうございました。



横浜ミサリングファクトリー 12周年祭 ありがとうございました。

2019-05-05 17:24:08 | 日記


面白い子がいるんだよ、今年は。
松本先生が嬉しそうです。

ミサリングのOGたちと先生が話をしてると
「スクールカフェはとてもいい経験だった。」と
みんなが口を揃えて言ってくれるそうです。
確かに、それは親のわたしも納得。

企画、準備、製作、運営、会計報告。
ノウハウは先輩から貰えても
実際に自分でやってみて初めてわかることが
たくさんあるのです。

いっぺんにたくさんのお菓子を作ることの難しさ。
他のスタッフの使い方。
お客様にお金をいただいて食べていただくことのありがたさ。
そしてもちろん達成感も。


去年は残念ながら幹事をやりたい子がいなかったので
2年ぶりに復活のスクールカフェでした。

松本先生にとっては負担も大きいけれど
そんなにいいと言ってくれるんなら
やりたい子がいれば頑張るわ、と先生。
ここに通う子たちが幸せだなあと思う瞬間。

周年祭が終わってすぐに旅に出てしまった坂本家ですが
旅先のSAで反省会やってるのがちょっと面白かった。
何しろ10年、幹事になったりサポートしたりでずっと見てるからね。

ポジションが3人少しずつ違うので、見える景色もちょっと違って
それぞれの感想を聞いてなるほどなあと思っていました。




生まれた時からIT社会にいる中学生、
「おおっ、できるな」とちょっと見思えてしまうのですが
よく見るとスプレッドシートの中の計算は手入力だったり
単位の揃え方がまちまちだったり
コストなどは考えないのでチラシの背景がベタ塗りだったり。
松本先生が一つずつ根気よく指導していきます。

そして便利だなと思ったのがLINEでのやり取り。
早朝でも夜中でも、「アレッこれどうだっけ」と思ったら
投げかけてしまえばいいのです。
(でも仕事の関係だとそれやられるとちょっとだけ迷惑 笑)
そして記録が残っていく。



それでも当日のオープンまでバタバタするのがスクールカフェ。
「ちかさん、ホールの子が去年は伝票のバインダーをちかさんにもらったって言ってるんだけど?」
あ、あれね、段ボール切ってクリップで止めたやつ。
カッターとマステ駆使して製作してるのがオープン1時間前ね。
前日の混乱もいつもの通り。わたしも反省すべき点が山盛りです。




そしていつもは11時前から並んでいるお客様ですが、
今年は11時5分に最初のお客様がいらっしゃいました。
終わってからお礼のメッセをしたところ、
「皆さんの拍手にびっくりしたけどとても楽しくて美味しかった。」と
おっしゃっていただけてよかったです。


他のお友達も、こんなお返事をくれました。

・子供スタッフさんから元気をもらえた。
・みんなが一つのことに携わってる空間が素敵。
・ケーキセットとっても優しいお味だった。
・子供スタッフさんが健気で癒された。
・楽しくて美味しくて一日中居たかった。来年はパフェも復活希望。
・働くことや働く姿を見る事に意義があると思った。
・楽しくしてもらう、ではなく、楽しむ!がイベントの礎だと改めて気づいた。


今年学んだことを来年のスクールカフェに
そしてその先の人生に活用できるといいですよね。
幹事さんお疲れ様でした。頑張った皆さんを尊敬しています。








販売チームのあこちゃん、たまちゃん、ゆっこちゃん、ひろこさんも
楽しいお祭りを盛り上げるべく、素敵なお菓子をたくさん作ってくれました。
みんなのお菓子がずらり並んだ棚を見ていると
ミサリングファクトリーの底力を感じます。
周年祭でしか買えない先生のマフィン、すぐにキープ札を貼るわたし。
今年もしみじみ幸せになる美味しさでした。


お菓子ではないワークショップがあるといいね、と
たまちゃんにお願いしたら、可愛いがま口バッグチャームを用意してくれました。
当日ドタ参も出来て、たくさんの方に楽しんでいただきました。
ムスメがわたしの分と二つ作ってくれました。今度は自分でもやってみたいな。




去年担当したカップケーキ作り、今年はムスメに先生役を投げてみました。
学生時代は松本先生のアシスタントをしてたので、お手のものです。


今年も遠くから来てくれたKちゃん。0歳児から皆勤。ありがとうね。



これがあるからスタッフをやってると言っても過言ではない
チャブダイカフェの賄い弁当。豪勢。
いつもありがとうございます。


そして実は密かにわたしもトライさせていただいたことがあります。
「たたいて遊ぼう」コーナーです。
こどもたちに様々な体験をしてもらって
その中から自分が夢中になれるものを見つけてほしい、そういう場を提供したい、
そんな思いを松本先生にお話したところ
まずはなんかやってみれば?と言っていただきました。

音楽を楽しむ達人といえば、ねぃさんこと川名章子さん。
ご協力をお願いしたところ快諾。
何しろミサリングファクトリーのサロンにある電子ピアノは
もともとねぃさんのものだったのです。
打楽器を色々用意してみんなで盛り上がりたい、
サンバはどうかなあ?と話したら
じゃあこういう準備をしよう、と具体的にアドバイスをいただきました。
お忙しいのに事前にリハまで付き合ってもらって万全。

ところが、電子ピアノが当日機嫌を損ねてとうとう一音も鳴らず。
1曲だけギターでサポートをお願いしていた、
ポーさんこと奈良野憲一さんに、本番1時間くらい前にもう1曲覚えてもらいました。
さらっと弾いてくださるポーさん、すごい。

ちょっと前に映画でやってた「Cups」、覚えていますか?
手でクラップしたり机をたたいたり、コップを持ち替えたり、お隣に回したり。
ミサリングのこどもたちは2回くらいやると覚えちゃうけど
大人の皆さんは苦戦してる方も。
でも、出来た瞬間は皆さんいいお顔してました。

次は「風になりたい」合奏です。
テーブルに並べたタンバリンやカスタネット、ボンゴ、
ウッドブロック、鈴、シェイカーの中で
好きなものをそれぞれ取ってもらいます。
ねぃさんがそれぞれの楽器のリズムを教えてくれます。
こうやって叩くとカッコいいんだよ、と言われて
やってみる皆さん。ほんとだ、なんかカッコいい。
キメの2小節は「令和ですよ」と言葉をあてて。
練習を何度かしてからの本番、めちゃめちゃ楽しかったです。
うるさいアゴゴベルを叩く隣でスヤスヤ眠る赤ちゃん、大物でした。

こうしてお誕生日ごとにたくさんの方の
楽しい幸せな「気」で満たされるミサリングファクトリー。
そこに居られることが心から嬉しいです。

お客様方、
松本先生、
ご一緒したスタッフの皆さん、
来られなかったけど念を送ってくれたお友達、
本当にありがとうございました。

しまなみチャリ

2019-05-05 13:53:19 | 日記


そんなこと言うんなら、しまなみ走ってやるんだからね。

というのがきっかけでした。

だから世の中のこどもはそうそう
親に対して爆弾的な発言をするべきではないのです。

でも、そう考えると、わたしもかつては
親に爆弾落としたよなあ、と反省します。
そしてわたしの親たちは、しまなみ走るとかって暴挙には出なかったのでした。

帰宅して車を返し(チャリのキャリー跡のことはバレなかった)
ムスメと洗濯機を3ラウンド回し
かかった費用を計算して(想定してたのの1.2倍だった)
ちょっと三時間くらい昼寝して
今に至ります。

しまなみ海道。
広島は尾道から四国愛媛の今治までを
間の小さな島々を橋または船で繋いで走るルート。
全長70キロ。
足に自信があれば尾道発着で140キロやればいいのでしょうけど
ツールド東北60キロでもうほとんどお腹いっぱいなわたし
真ん中あたりの島に一泊して、尾道側と今治側を半分ずつ往復しようと思いました。

その前に、横浜の自宅からチャリと自分らを
車で750キロほど運ばなければなりません。
ゴールデンウィークの高速、考えるだけで大変そう。
とりあえず夜中に出る。
1日に別件のイベントがあるから、2日の夜かなあと思っていたら
「早い方がいい。運転頑張る。」と坂本さん。
おかげでイベントでご一緒したみなさんを
翌朝の桃太郎とツーショット写真で驚かせました。




尾道に着いたのは2日のお昼頃。
細い路地に車がぎゅうぎゅう。
当初予定してた駅そばの温泉は諦め
車で数キロ山に入った広い施設を訪ねます。
良いところでしたが、仮眠スペースは一杯で
ちょっと休憩だけして駅へ戻り、今夜のご飯探し。
ラーメン屋はどこも行列、それ以外のお店もいっぱい、
どうにか入った居酒屋でぼったくられ
宿に向かいます。

あとで地元の方に聞いたら
尾道はあまり宿泊施設が多くないので
観光客はたいてい、岡山寄りの福山か
反対側の三原に泊まるのだそうです。
私たちの宿は三原駅前のビジネスホテル。
ツインにエキストラ突っ込んで一人1万円弱。GWってさあ。


翌朝5時に起きてまずは大三島へ向かいます。
尾道から今治までに通過する島は
向島、因島、生口島、大三島、伯方島、大島の6つ。
道の駅でチャリを組み立て、今治を目指します。
空気がちょっと冷たいけど、チャリ漕ぐにはちょうどいい。



道路にはずーっと青のラインが引いてあり
「今治まであと◯◯キロ」の表示。ほぼ迷いません。



伯方島を通過し大島に着いて、道の駅にある
とても素敵な「海鮮七輪バイキング」を堪能。
魚介と肉だけで胃袋を満たし(炭水化物は?)今治へ渡ります。

海の上を走る爽快感ったら。

途中、渦を巻いてる海面に見惚れます。

大阪で育った坂本さん、小さい頃の瀬戸内海の印象は
「なんか黒い」だったそう。
「綺麗な海だなあ。頑張ったんだなあ。」とつぶやいてました。
義理パパの実家がある淡路島に渡る高速船の発着場に
自動でお湯を入れてくれるカップ麺の自販機があって
それを見てるのが子供心に楽しかったんだって。

到着した今治は店舗も高い建物も多く
都市然としています。
人気のかき氷やがあるそうで、駅から3キロほど移動。
見知らぬ街で使えるgoogle mapありがたい。

近づくと道路におじいさん3人くらいが立ってて
「登泉堂?」と聞きます。
はい、と答えると腕で道を指してくれます。
その先に大きな一軒家があり、暖簾がかかっていて
その隣の広々とした敷地が駐車場になっています。
そこにもおじいさんが2人詰めてて、色々親切にしてくれます。
どれだけ儲かっているんだ、この店は。
「でもずっと寒かったから大変だったんだよ。」とおじいさん。
本当なら4月の終わりから激混みらしいのですが
今年はなかなか暑くならないもんね。
今日は陽気も良く、店内で食べるには行列が長すぎるので
テイクアウトにしました。
伊予柑ミルク金時、とっても美味しかった。
この夏の自分かき氷第一弾はこれに決定。


それから今治城を見学。
海っぺりに建っている、とても珍しいお城です。
天守閣に登るという元気なムスメを下から応援。


ここまでで65キロ走ったので、戻りは船に乗りました。
大三島行きは本数がそんなに無かったので


一つ手前の伯方島まで。ちょうどいいから伯方の塩ソフト食べよう。
お土産に「フルール・ド・セル」という塩を買ったら
原材料の塩がオーストラリアとメキシコ(に日本産がちょっと)で
笑ってしまいました。さらに工場は大三島です。ここで買わんでも。


大三島に戻り、車で宿を目指します。
ゲストハウスのマダム、よくわかってないけどゲストハウスってこういう人がやってんだろうな、
というわたしの想像そのまんまな感じ。
近くのご飯屋と温泉施設のクローズまで時間があまりないので
「お疲れでしょうけど、サクサク行動してください。」と言われる。
じゃないと水浴び&ローソンご飯だからね。
泊まるのは海辺にある建物で、マスターだろうと思われる長い髪を結ったイケてる男性がバイクで颯爽と先導。
明日の朝は鍵を部屋に置いてってくれればいいから、というゆるーい感じ。
21畳のどどーんと広い部屋に3人だけ。贅沢。こっちも一人1万円だけど、本当は8人まで泊まれるからね。
ここんとこ会う人ごとに、5月3日に大三島で宿に困ったら連絡して、と言ってたんだけど
誰からも電話なかったなあ。
熱めの温泉、ザブリ行水してから鯛釜めしの有名なお店へ。何もかも美味しくて満足。
21時過ぎにはさっさと寝る坂本家。明日も5時起き。健康的すぎる。



翌朝、渋滞が怖いのでとりあえず車ごと尾道へ戻ります。
駅の駐車場に停めて、街の中をお散歩。
港からすぐの急斜面、はるか上の方に登りがはためいています。
この辺は古いお寺がたくさんあるんだって。


細い民家の間の階段をゆるゆると登っていきます。

お花が綺麗に咲いているお寺や、巨大な岩が祀られているお寺。
降りてきてちょっと膝がカクカクしたところで
お洒落なカフェに入り、モーニング。
金色で縁取りのあるサイフォンと
手つきが色っぽいマスターが素敵。
「coffee people must be sexy.」
映画で見た下北沢のカフェの親父のセリフを真似して
笑う坂本家。


それからプリンを食べるために15分行列。
レモンソースのプリンはレアチーズみたいな爽やかさでした。

朝ごはんも済んだので、チャリを組み立て船で因島へ。
船着き場のおじいさんに、「何時に出ますか?」と聞いたら
そんなことはわからん、遅れることもあるし、予定では50分だけど。だって。
きっとなんか誰かに嫌なこと言われたんだろうな。

昨日の船は自転車置き場があって、そこで係の人が預かってくれたけど
今日のは自分で客席まで持っていくスタイル。面白い。
因島の素敵なビーチ、ムスメはとうとう「どうしても足をつける」と言い出します。
砂というよりもっと粒の荒いじゃり浜。水はまだ冷たかったそう。
あちこちで釣りを楽しむ人が。
浜に座って海と空の切れ目を眺めていると、永遠にいられそうな気がします。
この海には戦国時代に「海賊」が居たんだって。
でもそれは手当たり次第に略奪を繰り返す悪者じゃなく、海の秩序を守る軍隊のようなもの。
「和田さんの『村上海賊の娘』帰ったら読まなきゃね。」とムスメ。

向島に渡り、さあ尾道、と思ったら「尾道へは船で」の表示。
実は橋もあるにはあるんだけど、遠回りなんだって。
先に着いた坂本さんに激しく呼ばれてると思ったら
坂本さんらの立ってるのは桟橋の端っこじゃ無くて船内でした。
こっちはバイクなどは乗ったまま乗船するタイプ。
一人110円、運行は12分おきくらい。山手線みたいなもんね。
そういえば初日の朝、学生服にチャリの男の子たちが
たくさん船に乗り込んでいましたっけね。

そんなわけで二日目は12キロくらい漕いで終了。
坂本さんは乗り足りない感じかな。わたしはもう満足です。

最初の日に諦めた温泉に入り、お好み焼き屋へ。
尾道のお好み焼きには「砂ずり」(鶏の砂肝)が入るのが特徴とか。
最近ますます観光客が増えてきた尾道、お店をやってる上ではありがたいけど
この連休の混雑っぷりはちょっと異常だって。
散歩した急斜面のあたりも、若い人は住みたがらないそうです。
いまだにゴミの収集が天秤棒だよと笑っていました。
そういえば貸家の札も見かけたなあ。外国人客向けのゲストハウスもありました。


お土産を買い込んで、ゆっくり帰路に着きます。
17時半くらいに出発して、途中休み休みで、翌朝8時頃無事帰宅。
運転戦力にほぼならなかったわたし、坂本さん疲労困憊。

半分以上「やけっぱち」で決めた旅でしたが
チャリダーにとっては天国のような場所でした。
自転車乗りを誘致するための仕掛けが抜群。
濃い緑の茂る中を、小鳥の声を浴びて
眼下にエメラルドグリーンの海を眺めて走る幸せ。
時々目の前に毛虫がたらーんってするけど
それもまあ面白いです。(ムスメは絶叫してた)
それぞれの島を通過するだけじゃなく
面白そうなところを巡るには
二日間だとちょっと足りないかな。
脚力もヘタレ過ぎたけど
でもこれよりもっと衰えてしまう前に
走ることができて良かったです。

何かにつけて「これが最後の」っていう
センチメンタリズムがあんまり好きじゃないのです。
大体のことは「初めて」でかつ「最後」だったりするしね。
でもムスメは確実に「うちんちの子」としての暮らしから
「ひとりの人」として生きつつあるので
こうやってやたら長い時間を家族で一緒に過ごせたことは
とても貴重で楽しい幸せなことでした。
ムスメに助けてもらうシーンもたくさんあったしね。

そんなわけで、また頑張って稼ごうと決心した
連休最後から2日目なのでした。


備忘録

三原の宿 ホテル・ヤッサ(清潔、シンプル、駅真ん前)
大三島の宿 海宿OHANA(お金のない学生向き ロケーション良し)

尾道の食事処 ざ◯や(ぼったくり)
尾道のお好み焼き 手毬(美味しい 愛想良い 手毬焼き1000円)
尾道のカフェ 尾道浪漫珈琲(レトロ 珈琲美味しい チーズトーストモーニング 700円)
尾道のプリン おやつとやまねこ(行列 美味しい 尾道プリン300円)
大三島の食事処 貴船(美味しくて満足 鯛釜飯とお刺身または天ぷら 2500円)
今治のかき氷屋 登泉堂(手作りシロップたっぷり 美味しい 1000円前後)

尾道の温泉施設 尾道ふれあいの里(広い おむすび美味しかった 800円)
尾道の温泉施設 みなと館(駅近い Pなし コンパクト 800円)
大三島の温泉施設 マーレ・グラッシア(20時まで 熱めのお湯 オハナさんで割引券 400円)