柳川先生の東京公演

2019-06-08 22:09:25 | Weblog
柳川先生の東京公演に行く。今日は午前中に仕事が入り、午後はちゃゆみんの塾もあり、その終了を待って連れていく。ママとこみは一足先に上京し、夕方上野で落ち合った。先生の約1週間あいたリサイタル。今度は、場所も雰囲気も全く異なるピアノ奏者の殿堂。今日の先生は気力・体調ともに万全の感じがした。ホールの違いのためであろうか、前回と演奏、とくに音色の印象はだいぶ違った。先週はドビュッシーの柔らかい儚げな音が多用されていて驚いたが、今回はリストの充実した和音が印象的だった。先生の素晴らしさがリアルに伝わるプログラムだったように思う。それにしても80代後半でソロリサイタルを催すこと自体奇跡的だが、このプログラムでリサイタルを行えるピアニストは世界でどれくらいいるのだろうか?今日1日スケジュールはハードだったが、上京していいひとときを過ごすことができた。

ライナーとルビンシュタイン

2019-06-08 17:05:11 | Weblog
わずか3曲のレコーディングをもって仲違いをしてしまった名指揮者ライナーと巨匠ルビンシュタイン。54年録音のブラームスピアノ協奏曲1番を聴くと、いろいろと考えさせられる。冒頭からオーケストラの音圧が凄まじい。当然負けじとピアノの音圧も凄いが・・。とくにピアノが始まるしばらく前、ティンパニが入る所。凄まじい落雷があったかのような趣きだ。音程のピッチも故意に変えているのか?その瞬間、序奏を聴いていたルビンシュタインは武者震いをしたのではなかったか!曲の終わりまで両者一歩も譲らず、丁々発止が続く。聴いていて、スリリングですらある。巨匠同士の共演は愛好家の間では望まれるところだが、レコーディングまではなかなかこぎつけるのが難しいのだろう。所属レーベルの問題もある。カラヤンとリヒテルのコンビもチャイコフスキーの1番だけで終わってしまった。その後のカラヤンの指揮するコンチェルトは、カラヤン主導だと思われるものばかりだ。コンチェルトでは指揮者ソリストどちらか一方が主導権を握りすぎていると、やはりつまら
ない!ピタリとそろっていなくても、両者の音楽性がぶつかり合い、戦っている様子も聴いていて痛快である。コンチェルトというものは、やはり一期一会の世界なのだろう。