自分の仕事机は、窓際に面している。赴任してきた頃、同僚たちは恐縮していたが、自分はことのほかそれが気に入っている。ぼんやりと外を眺めては、目も休まるし、気分転換だってできる。目線の先は、・・。なんと祖母の故郷が広がっているのだ。自分では全く予想外の職場だったが、縁があったのだと思う。やはりここは、自分のルーツの一部なので愛着もわいてくる感じがする。
幼児に聴かせる音楽はどんなのがいいのだろうか。我が家でも試行錯誤でやってきたが、とくに聴かせてきたのがモーツァルト、チャイコフスキーあたりか。モーツァルトのピアノ協奏曲はお腹にいる時からである。なかでも17番、二台ピアノのは、調がいいからおすすめだ。ソリストはカサドシュのもの。チャイコフスキーは3大バレー音楽。とくに『くるみわり人形』が子どもは喜ぶ。また、サンサーンス、ラベルにも子ども向きのいいのがある。できるだけ多様な音色に触れさせたいものだ。最近、ママの発見なのだが、うちの子はセミのなきかたを真似する時に面白い擬音語を発する。不思議な子音を使って・・。たぶんそのように聞こえるのだろう。
絵本館に通うようになってから、もうどれくらい経つのだろう。毎回8冊ずつ借りられるので、もうかなり読んでいるか。絵本は一冊の値段が高いし、田舎の本屋は良書がそろっているとは言いがたいので、絵本館のような存在は、ありがたい。子どものみならず、大人も楽しませてもらっている。
夏休みの家族旅行。富士山を見に行こう！ということで、山梨の温泉宿に一泊。双葉の高級住宅街にある一軒宿。ここの夕食と温泉はよかった。翌日、河口湖方面に向かう。まず、オルゴール美術館で生演奏を楽しむ。オルゴール演奏と合わせて20分なので子どもにも手ごろな時間。噴水ショーもよい。その後、富士山絶景スポットである天下茶屋へ。太宰の富岳百景で有名なこの茶店。二階は太宰の記念館になっていて当時をしのばせるものが置かれていて、興味深かった。そこで山梨名物のほうとうをいただく。これがまた、おいしい。肝心の富士山は稜線が見えただけでその全貌はみえず、残念だった。それでも子どもが喜んでいたので、よい旅行になったと思う。
ショパンの練習曲はなんて難しいのだろう、といつも思う。いずれもすばらしい作品でありながら、指の弱点を見事についてくる。若い頃に一通り勉強したつもりだが、未だに満足にひけない。したがって人前に出す段階にならない。悔しいが、それが現在の実力である。最近、音楽誌で名教授ドバイオン氏の紙上レッスンが連載されており、毎回楽しみにしている。自分も何とかして攻略の糸口を見つけたいと思っている。