
本日は「昭和の日」ですね。ドロンさんのファンの方々にとって昭和の思い出といえばこのCMになるのではないでしょうか。
ダーバンのCMの音楽を一枚にまとめたLPレコード『『LE PORTRAIT DE L'AMOUR』』についてのご質問を先日メッセージからいただきましたので、今回改めてここにご紹介したいと思います。
このLPレコードは1980年にドロンさんのダーバンCM10周年を記念してリリースされたもので、それまでにもEPレコードで発売されていた楽曲を一枚にまとめた超お買い得盤でした。
と申しましても、1980年当時のドロンさんの人気は下降線をたどり始めたころで、このLPの発売もあまり注目されることはなかったように記憶しています。
(ドロンさんが熱狂的に迎え入れられた77年の来日時にリリースされていたらもっと大きなヒットアルバムになっていたかもしれません。)
それでも当時高校生であった私にとって安くない買い物でしたので、今となっては思い切って買っておいて本当によかったなと思えるお宝レコードです。
CMの音楽集といえば山下達郎CM全集が有名ですが、達郎氏の場合、放映されるCMの長さと映像に合わせてピッタリ収まるように周到な工夫が施されているのに対して、このダーバンの音楽は、CMの長さや映像は一切関係なく、それぞれ1曲1曲がまるで映画の主題曲のようなドラマチックなメロディーとアレンジで成立していることが大きな特徴です。
しかも毎年1曲づつ、同じ俳優がその映像に出演してきた、という現代では考えられない壮大なプロジェクトであったなと今改めて感じます。
このことは小林亜星氏自身の筆によるライナーノーツにも書かれており、その部分を抜粋して以下に記します。
「ご存知のようにCFは長くて1分くらいのものなのですが、私のライフワークにしたいという希望を聞き入れて戴き、我がままに、好きな長さの曲をその都度作曲し、それをドロンのCFのBGMに使ってもらうという形で、仕事をしてきました。
そんなわけで、71年から80年に亘る計10曲は、全て何の制約もなく、私の信ずる音楽、生涯かけて作りたいと思っていた、ポップ・オーケストラの音楽を、好きなように作曲させて戴くことができたのです。
これは正にダーバン社のご理解の賜物であると感謝いたしております。
思えば70年代は、我が国のみならず世界の経済も、急成長からオイルショック、伸び悩みへと、大きな転換を経験した時代でした。こうして10年間の曲を並べて聴くと、その年々のそうした陰りみたいなものも感じられるような気がします。と同時に、これらの曲は、10年間の私の人生の道標でもありました。」
最後に収録曲目をご紹介します。
1 セーヌの詩(ダーバン’71)
2 夢みる心(ダーバン’72)
3 さすらいの旅路(ダーバン’73)
4 夜をのがれて(ダーバン’74)
5 真夜中のバラード(ダーバン’75)
6 愛の肖像(ダーバン’76)
7 ジタンの香り(ダーバン’77)
8 ラスト・ダンス(ダーバン’78)
9 アデュー・モナムール(ダーバン’79)
10 愛のワルツ(ダーバン’80)
作編曲:小林亜星
4のみ作曲:小林亜星 編曲:筒井廣志
ダーバンのCMの音楽を一枚にまとめたLPレコード『『LE PORTRAIT DE L'AMOUR』』についてのご質問を先日メッセージからいただきましたので、今回改めてここにご紹介したいと思います。
このLPレコードは1980年にドロンさんのダーバンCM10周年を記念してリリースされたもので、それまでにもEPレコードで発売されていた楽曲を一枚にまとめた超お買い得盤でした。
と申しましても、1980年当時のドロンさんの人気は下降線をたどり始めたころで、このLPの発売もあまり注目されることはなかったように記憶しています。
(ドロンさんが熱狂的に迎え入れられた77年の来日時にリリースされていたらもっと大きなヒットアルバムになっていたかもしれません。)
それでも当時高校生であった私にとって安くない買い物でしたので、今となっては思い切って買っておいて本当によかったなと思えるお宝レコードです。
CMの音楽集といえば山下達郎CM全集が有名ですが、達郎氏の場合、放映されるCMの長さと映像に合わせてピッタリ収まるように周到な工夫が施されているのに対して、このダーバンの音楽は、CMの長さや映像は一切関係なく、それぞれ1曲1曲がまるで映画の主題曲のようなドラマチックなメロディーとアレンジで成立していることが大きな特徴です。
しかも毎年1曲づつ、同じ俳優がその映像に出演してきた、という現代では考えられない壮大なプロジェクトであったなと今改めて感じます。
このことは小林亜星氏自身の筆によるライナーノーツにも書かれており、その部分を抜粋して以下に記します。
「ご存知のようにCFは長くて1分くらいのものなのですが、私のライフワークにしたいという希望を聞き入れて戴き、我がままに、好きな長さの曲をその都度作曲し、それをドロンのCFのBGMに使ってもらうという形で、仕事をしてきました。
そんなわけで、71年から80年に亘る計10曲は、全て何の制約もなく、私の信ずる音楽、生涯かけて作りたいと思っていた、ポップ・オーケストラの音楽を、好きなように作曲させて戴くことができたのです。
これは正にダーバン社のご理解の賜物であると感謝いたしております。
思えば70年代は、我が国のみならず世界の経済も、急成長からオイルショック、伸び悩みへと、大きな転換を経験した時代でした。こうして10年間の曲を並べて聴くと、その年々のそうした陰りみたいなものも感じられるような気がします。と同時に、これらの曲は、10年間の私の人生の道標でもありました。」
最後に収録曲目をご紹介します。
1 セーヌの詩(ダーバン’71)
2 夢みる心(ダーバン’72)
3 さすらいの旅路(ダーバン’73)
4 夜をのがれて(ダーバン’74)
5 真夜中のバラード(ダーバン’75)
6 愛の肖像(ダーバン’76)
7 ジタンの香り(ダーバン’77)
8 ラスト・ダンス(ダーバン’78)
9 アデュー・モナムール(ダーバン’79)
10 愛のワルツ(ダーバン’80)
作編曲:小林亜星
4のみ作曲:小林亜星 編曲:筒井廣志
Many thanx
Baptiste