陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

GM&クライスラー問題は、5月末まで決着を先延ばし

2009-03-31 10:56:20 | 財政・経済問題
 この3月末が存続か破綻かの区切りをつける時期であったはずのGM&クライスラー問題だが、オバマ政権は更に2ヶ月つなぎ融資をして交渉を延長するとの事。4月2日のG20(ロンドン)もあるし、国内のゴタゴタが目立つのを避けたのかも知れぬ。

 何時までも引き延ばしは出来ないだろうから、UAWもリストラ受け入れで妥協しないとチャプター11の適用(破産)になるのは目に見えている。そうなれば、関連企業や下請けにも影響が出て、失業者増大が加速する。加えて、米国内で暴動が起こる可能性さえある。

 今月末で、GMのワゴナー会長は責任を取って辞任、慰労金や年金など20億円の内、慰労金は受け取らないらしい。まあ、それは妥当な判断と思う。


オバマ米大統領 GM、クライスラーへの追加支援声明へ
2009/03/30 22:04更新

【ワシントン=渡辺浩生】オバマ米大統領は30日午前(日本時間31日未明)、公的支援を受けて経営再建中の米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーへの追加支援策をめぐり声明を発表する。

 難航する全米自動車労働組合(UAW)や債権者との交渉期限を3月末から4月30日まで1カ月間延長し、この期限内に交渉がまとまらない場合、政府は両社に連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用申請を迫るとみられている。GMとクライスラーが破綻(はたん)すれば大量の失業者が発生する恐れもある。
一部の米メディアによると、追加支援はGMに対して当面経営に必要な運転資金を融資する。クライスラーには最大60億ドル(約5870億円)を融資する代わりに、基本合意しているイタリア大手の自動車メーカー、フィアットとの資本提携交渉を1カ月以内に正式合意するよう求める。

 政府の追加支援策発表前にGMのワゴナー会長兼最高経営責任者(CEO)が29日、辞任した。公的資金の追加投入と引き換えに、経営責任の明確化を迫る政府の要求に応じて引責辞任したとみられる。後任には、ヘンダーソン社長兼最高執行責任者(COO)が暫定としてCEOに就任した。

 ワゴナー氏は2000年6月にGMのCEOに就任。03年5月に会長を兼任した。GMは08年12月期決算で308億ドルの最終赤字を計上、4年連続で赤字となった。昨年末には、政府による134億ドルのつなぎ融資が決まり、ワゴナー氏の責任を問う声が強まっていた。

 GMとクライスラーは2月に提出した再建計画の中で、計216億ドルの追加支援を要請。これを受けて、自動車産業の再建を主導する対策委員会(タスクフォース)が、3月末を期限に追加融資の可否について判断するため、再建の実現性について審査していた。

 しかし、退職者向け医療保険制度の見直しをめぐるUAWとの交渉や、債務圧縮に向けた債権者との交渉が最終合意に達せず、難航した状態が続いている。

 このため、オバマ米大統領は29日放映されたCBSテレビとのインタビューで「真剣なリストラに踏み出すことが重要だ」と不満を表明。政府は抜本的リストラを進めるため、ワゴナー氏に引責辞任を迫ったとみられる。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/237331

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