陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

中川財務相辞任の経済的波紋は限定的

2009-02-18 16:43:59 | 財政・経済問題
 世界のマスコミは、中川財務相辞任を「サケ・プロブレム」と揶揄しているようだが、財務省は英語HPで「中川氏には持病があり、治療薬のせいでこうした事態を招いた」と詳しく説明した方が良い。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090217/plc0902172025016-n1.htm

 さて、中川氏辞任により、若干円安方向に外国為替は動いているが、日本の経済的信頼が薄らいだためではないだろう。日経平均は、今日の終値でー110円と比較的温和である。中川前財務相は、昨年10月以来公的資金を導入して株価維持を積極的に進めて来たから、もっと日経平均は下がるのかと思っていたら、冷静な反応であった。この落ち込みには、日本のGDP減少率の報道も部分的に寄与していると思う。


NY外為市場でドルが幅広く上昇、中川財務相辞任が円圧迫
2009年 02月 18日 07:57 JST

 [ニューヨーク 17日 ロイター] 17日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが幅広く上昇。対ユーロでは10週間ぶりの高値をつけた。格付け会社による警告を受けて、東欧の深刻なリセッション(景気後退)がユーロ圏の銀行に一段の打撃となる、との懸念が広がった。

 円は下落。10─12月の日本の国内総生産(GDP)が35年ぶりの減少率だったことや、中川昭一財務・金融担当相の辞任が重しだった。
 ユーロ/ドルは12月上旬以来初めて1.26ドルを割り込んだ。ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、東欧・中欧経済へのエクスポージャーが大きいユーロ圏の銀行を格下げする可能性を警告した。

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は欧州新興国の銀行について、金融危機の影響で西欧の親会社による資金供給が困難になっているとして、格付けを見直す可能性があることを明らかにした。

 直近のデータでは、ユーロ/ドルは1.3%安の1.2602ドル。一時は1.2564ドルと、昨年12月4日以来の安値をつけた。ユーロ/円は0.7%下落し116.31円となった。

 ドル/円は0.6%高の92.30円。一時は1カ月ぶり高値の92.75円をつけた。ドル指数は一時、昨年11月以来の高値の87.864をつけ、直近では1.3%高の87.637だった。
 
 ステート・ストリート・グローバル・マーケッツのシニア為替ストラテジスト、ロバート・ブレーク氏は、格付け会社の発表について「欧州の経済見通しにとって非常にネガティブであり、(欧州中央銀行=ECBに)まだ、やるべきことがあることを示している」との見方を示した。

 インタラクティブ・ブローカーズ・グループのシニアアナリスト、アンドリュー・ウィルキンソン氏は、日本経済について「米国の消費が世界の成長をけん引できないなか、日本は難局に直面している」と述べた。

 アナリストは、日本とユーロ圏の経済が大幅に落ち込むなかで、ドルが消去法的に買われている、と指摘している。ウィルキンソン氏は「ドルを保有し続けない理由は見当たらない」と述べ、ユーロ/ドルは向こう数四半期、1.15ドルに向けて下落し続けるとの見通しを示した。

 この日のドル高は、安全な投資先を求める資金が流入したため。この流れで米国債の利回りは低下し、金現物は7カ月ぶりの高値をつけた。 
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-36535520090217

(参考)

 中川財務・金融相が辞任
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1 コメント

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中川財務相辞任の波紋 (悠遊子)
2009-02-19 00:56:55
中川財務・金融相が世界的に恥を曝して、辞任の羽目に自らを追込んだ。聞く所に依ると以前から彼はアルコール依存症・治療薬依存症の傾向があったようだ。

場所もあろうに、百年一度の大恐慌に対処すべく開かれた緊急G7会議後の公式記者会見の場での醜態!万死に値する。すべからく責任ある者は緊急時に際して、体調を整え、正しく身を処する責任がある。

この事件の経済的波紋は少ないであろうが、日本及び日本人(侍)のイメージを低下させたこと、計り知れない!

それにしても首相のあの右往左往ぶり、財務相がお仲間だとて、庇い立てするとは!首相はKYのみならず、言葉も知らない、曰く「泣いて馬しょくを斬る」と・・・ (註:パソコンの辞書も漢字を知らないようだ。)

 いずれにしても「贔屓の引き倒し」みたいな弁解を外務省にさせるのは「恥の上塗り」・・・
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