陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

原油価格暴落が続いている

2008-09-17 12:40:38 | 財政・経済問題
 リーマン・ブラザーズが経営破綻となった途端に、原油価格が急落している。今年4月に、ゴールドマン・サックスが年内にバーレル当り200ドルまで原油価格は上昇するという話を流し、飛びついた投資家が多かった。米国投資銀行(=証券会社)の信用収縮と共に、原油バブルの化けの皮が剥がれ、1年前の価格水準に戻りつつあるようだ。

NY原油、一時91ドル台に下落 時間外取引

 【シカゴ=毛利靖子】15日のニューヨーク原油先物相場は、夜の時間外取引で一時1バレル91.56ドルまで下落し、7カ月ぶりの安値を付けた。米大手証券の破綻や米大手銀行による証券大手の救済合併などで景気減速が世界に広がり、需要が低迷するとの懸念が強まった。投資家が安全資産に逃避する動きが広がり、金先物相場は続伸した。

 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物市場で指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は、期近の10月物が前週末比5.47ドル安の95.71ドルで通常取引を終えた後、時間外取引で下げ幅を広げた。
 金先物相場は、ニューヨーク商品取引所で取引の中心である12月物が同22.5ドル高の1トロイオンス787ドルで取引を終えた。(14:35)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080916NT001Y13916092008.html


 中東原油価格の低落は、更に大きい。今月中にバーレル当り70ドル程度まで下がるのではないか。それでも生産価格は、バーレル当り5ドル以下だから、産油国は全く損をしない構図である。

ドバイ原油、終値で90ドル割れ 8.8ドル安、下げ幅過去最大

 アジアの原油市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格が16日急落し、11月渡しの終値は1バレル86.35ドルと7カ月ぶりの安値を付けた。10営業日連続の値下がり。1日の下げ幅は日本経済新聞社が1986年にデータをとり始めて以来、最大となる8.80ドルに達した。米大手証券の破綻などで景気減速感が強まるとしてニューヨーク原油先物相場が時間外取引で大幅安になったことに連動した。米国経済の悪化が波及し、アジアでの需要が減少するとの観測も下げ圧力となった。 (18:51)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080916AT1J1600G16092008.html


 我々一般消費者にとっては、冬を迎えて灯油価格は下がって欲しいし、ガソリン価格もリットル当り120円台に戻って欲しいと願う。それにしても、巨大投資企業の身勝手な振る舞いには腹が立つ。ゴールドマン・サックスなども、自ら播いたバブル投資で経営破綻すれば良いのにと私は思っている。

 原油価格暴落と共に、国際的な穀物価格も低下するだろう。円高傾向と併せて考えるなら、日本のインフレは低レベルで留まるかも知れぬ。
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