陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

日本の子供が好きだった米国女性教師アンダーソンさんの魂よ、安らかに

2011-04-09 23:48:54 | 教育と研究
 石巻市で中学生達に英語を教えていた米国人女性テイラー・アンダーソンさん(24、バージニア州出身)は、小学校の児童達をも可愛がっていた。3・11東日本大震災の日、児童達を避難させた後、彼女は津波に呑み込まれて亡くなった。

 今春、石巻市立稲井中学校を卒業した教え子達への彼女の 温かいメッセージ か公開されたが、それを読むとアンダーソンさんの日本の子供たちに寄せる思いやりがひしひしと伝わる。

 テイラー・アンダーソンさんの魂よ、どうか安らかにお眠り下さい。日本人は、貴女の優しさを忘れません。


24歳米国人女性、児童避難させた後津波に…  

 教え子の中学生の門出を祝おうと、メッセージを用意していた米国人女性は卒業式前日に津波にのまれた。東日本大震災は、日本を愛した外国の人たちの命も奪い去った。

 〈I will never forget you!(君たちを決して忘れない)〉

 宮城県石巻市の市立稲井中学校の廊下には、英語指導助手だったテイラー・アンダーソンさん(24)が紙に書いたメッセージが、この春の卒業生67人全員の名前とともに飾られている。傍らには折り鶴が添えられていた。

 米バージニア州出身。高校生の時、アニメの「となりのトトロ」を見て日本語のリズムに魅せられ、2008年に来日して市内の六つの小中学校で教えた。指導助手の志望動機には「日本と外国の若者を結びつけたい」とつづっていた。

 先月卒業した稲井中の生徒たちは、1年生から教えてきた。女子生徒の一人は、「アメリカにいる恋人の話もしてくれて、友達みたいな先生だった」と振り返る。同中の成澤智子教諭によると、12日の卒業式が近づくと、放課後も職員室に残り、一人で懸命に鶴を折っていたという。

 11日、別の小学校で地震に見舞われたアンダーソンさんは、児童を避難させた後、1人で自宅アパートに向かう途中、津波に巻き込まれた。
(2011年4月6日14時46分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866918/news/20110406-OYT1T00603.htm



 アンダーソンさんの父親は、娘が意図した日米の絆を大切にしようと、復興支援基金を創設した。


日本を愛した米女性教師の「絆」継ぐ 復興支援基金創設
2011.4.9 10:04

 東日本大震災では外国人も被災している。米国人で初めて身元が確認された英語女性教師、テーラー・アンダーソンさん(24)は、宮城県石巻市で亡くなった。日本と日本人を愛し、生徒に慕われていたテーラーさん。米国では父親が復興支援基金を創設し、テーラーさんが築いた日米の絆が受け継がれようとしている。(会田聡)

 「3年生、卒業おめでとう!」。石巻市立稲井中には、テーラーさんが卒業生約60人全員の名前を英語で手書きした模造紙が今も廊下に張り出されている。

 3月11日、市内の小学校で授業を終えたときに地震が起きた。大津波警報を受け、自宅のあった門脇町に向かう途中で津波に巻き込まれたとみられる。

 震災翌日は稲井中の卒業式。吉田純一教頭は「休日なのに式に出席すると言っていた。思いやりが伝わってくる先生だった」と声を震わせる。テーラーさんは米国バージニア州出身。大学で日本文学を専攻、2008年に外国青年招致事業(JETプログラム)で来日した。石巻市の小中学校で外国人指導助手として3月まで教壇に立ち、8月に帰国予定だった。

 同校で約2年間教わった杉山彩音(あやね)さん(14)は「たくさん質問したけど、嫌な顔ひとつせず丁寧に教えてくれた。壁を作らない性格で話しやすかった」と振り返る。同校と隣接する稲井幼稚園では趣味のカメラで、園児たちとたくさんの写真を撮った。杉山さんの妹、大愛(だいあ)ちゃん(6)も「飛びつくとハグしてくれる」と話し、みんなに好かれる存在だった。

 それだけに関係者の悲しみは深い。市立万石浦(まんごくうら)小の相沢一夫校長は「最後まで生きていると信じて、職員室の黒板に名前を残していた。残念でならない」と語る。3月20日に遺体が確認されると、同校には春休み中にもかかわらず、テーラーさんの安否を確認する児童が数人訪れたという。

 だが、その悲しみを乗り越え、遺志を継ごうと、テーラーさんの父、アンディ・アンダーソンさんらは3月23日、米国で復興支援基金を創設。約10日間で5万ドル(約420万円)が集まり、学校再建などに使われる見込み。「交流が終わってしまうと思っていたが、テーラーさんの思いがつながった」(吉田教頭)

 保育士を目指す杉山さんは「子供と気さくに話せるテーラー先生のようになりたい」と涙をぬぐった。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110409/dst11040910080019-n2.htm
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