陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

2011年度のノーベル物理学賞は、天文物理学の米・豪3学者に決まる

2011-10-05 03:27:52 | 教育と研究
 表題の通りだが、下記産経記事の中に現れた「超新星」(supernova)の言葉が気になった。「超新星」と言っても、若い男性の音楽グループではなく、巨大な恒星が爆発している状態の方である。

 今回受賞対象の研究に現れるのは、「Ⅰa型」と言われる「超新星」で、その強力な明るさを測定すると銀河系までの距離を測定出来るようだ。また、その色スペクトルから、超新星が遠ざかる速度を知ることが出来る。

 ソール・パールマッター教授(52;ローレンス・バークリー国立研究所 & カリフォルニア大学バークリー校)の研究グループは、この分野の先駆者として、巨大な望遠鏡にCCDカメラを取り付け、1990年代以降長期に亘って多数の「超新星」を観測、宇宙の膨張を研究した。そして、暗黒エネルギー(dark energy)が宇宙の膨張加速度に強く関係しているとの観測結果を得た。彼は、2006年に、 Shaw Prize を受賞している。

 オーストラリア国立大学のブライアン・シュミット教授(44)と米ジョンズホプキンス大のアダム・リース教授(41)は共同して、パールマッター教授の研究グループによる発見とほぼ同じ時期に、「超新星」に注目した宇宙膨張の研究で「暗黒エネルギー」が膨張加速度に寄与しているとの研究成果を公表した。但し、現在でも「暗黒エネルギー」の実態は分かっていない。

 遙か宇宙の彼方で起きている複雑な物理現象、それを読み解く研究には、限りない夢が感じられた。今回受賞した科学者は皆若く、これからも益々の活躍が期待される。何か「暗黒エネルギー」と言う言葉にも魅力を覚える。

 下記の産経記事の中で、括弧で示した部分は意味不明である。

米豪3氏にノーベル物理学賞 宇宙の加速膨張で
2011.10.4 20:32

 【ロンドン=木村正人】スウェーデン王立科学アカデミーは4日、2011年のノーベル物理学賞を、宇宙の膨張が加速していることを超新星の観測で突き止めた米カリフォルニア大バークリー校のソール・パールマッター教授、オーストラリア国立大のブライアン・シュミット教授(44)、米ジョンズホプキンス大のアダム・リース教授(41)の3氏に授与すると発表した。

 同アカデミーは「宇宙の膨張が加速しているというのは彼ら自身の予想を見事に裏切る発見だった」と3氏の業績をたたえた。

 パールマッター氏は1988年から、シュミット、リース両氏は94年から寿命の最後に大爆発を起こす超新星の観測を開始。宇宙の遠方にある50個の超新星の光が予想に反して弱くなったことから、140億年前に起きたビッグバン(大爆発)による宇宙の膨張が加速していることを突き止めた。

 研究は、通常の物質と宇宙にある見えない物質(暗黒物質)だけでは観測された宇宙膨張の加速を説明できないことから、膨張を加速する力として働く真空の「暗黒エネルギー」の存在を指摘した。全宇宙物質の約4分の3が暗黒エネルギーとされるが、その実体はナゾに包まれている。

 世界は炎か、それとも氷で終わるのかという問いがあるが、宇宙膨張が加速していれば世界の終末は氷になるという。

 授賞式は12月10日にストックホルムで行われる。賞金1千万クローナ(約1億1千万円)の半分がパールマッター氏に、4分の1ずつが他の2氏に与えられる。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111004/erp11100420350006-n1.htm
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