Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

国は国民を守らない

2011年08月10日 | Weblog

    

NHKスペシャル「原爆投下ー活かされなかった極秘情報」を観た。
終戦間際、日本陸軍・参謀本部配下の諜報機関は米空軍の交信電波を傍受、分析を行っており、暗号解析が出来ていなかったためその内容までは分からなかったものの、広島へ原爆投下したB-29の動きは事前に察知しており、「何か特殊任務を帯びた少数機の怪しい飛行編隊」というところまで分かっていたらしい。

8月6日広島に最初の原爆が投下され、米国が原子爆弾であることを報じたにも拘わらず、参謀本部は事実を認めようとはせず「原子爆弾ではなく強力な通常爆弾の可能性がある。まだ日本は戦える」などと被害を過小評価しようとしていた。

8月8日、軍・政府はポツダム宣言を受け入れるかどうかの会議を行っていた。降伏した場合に天皇はどうなるのか、また自分たちは戦争責任を問われて裁かれるのか、といったことで話し合いが続けられていた。
8月9日、陸軍情報部は再びテニアンを発進した特殊任務のB-29飛行部隊の動きを掴んだ。広島での経験から情報部は危険を感じて、いち早く情報を参謀本部へ送る手はずを整えた。敵機が次の目標に到達するまでにはまだ十分時間があり、何らかの手を打てる筈と思ったからである。

ところが折角のこの重要情報は参謀本部に無視され、活かされることは無かった。そして二発目の原子爆弾が長崎に投下された。権力の上層部にいた連中は国民のことより自分たちの先の方がが心配だったのである。

大村基地で迎撃命令がくるのを待っていた日本軍パイロットの一人は、その後原爆の惨状を目の当たりにして、何故出撃命令が出されなかったのだろうか、と訝(いぶか)り悔やんでいたが、最後に「これからも似た様なことが起こるのではないだろうか・・・」と、指導者たちへの不審感を露わにしていたのがEdには極めて印象的だった。

国(権力者たち)は昔も今も、そしてこれからも国民を守ってはくれません!(断定)