Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

月とスッポン

2015年02月13日 | Weblog

                 

ドイツの元大統領・リヒャルト・フォン・ワイツゼッカーさんが先月31日94才で亡く
なり、ドイツで国葬が行われた。


ご自身も第二次世界大戦で従軍し、ポーランド戦線に参加したそうであるが、戦後
ナチス親衛隊だった父親が、アウシュウィッツ強制収容所へのユダヤ人強制送還
に係わった罪に問われた裁判で、当時法律を学んでいた大学を一時休学して、裁
判の弁護士を助けて手伝ったという。


1984年に西ドイツの大統領に就任した。1985年5月8日、ドイツ議会で行った
「荒れ野の40年」と題する演説はつとに有名で、その後世界各国から高い評価を
受けた。日本でも戦後の歴史認識の動きに大きな影響を与えた。


「5月8日はドイツにとって『敗戦の日』ではなく、ナチスによる暴力的支配から人々
が自由になる『解放の日』である」とし、「過去に目を閉ざす者は現在に対しても盲
目になる。非人間的な行為を記憶しようとしうない者は同じ危険に陥りやすくなる」
と述べ、ドイツ国民に対して、ナチスの過去の罪を直視して被害を与えた国々との
和解を進めるようにしましょう、と呼び掛けを行った。


何と真面で崇高な呼びかけではないか。自分たちの過去の間違いや言いたくない
ことと勇気をもって真摯に向き合い、反省している。戦後のドイツが近隣各国から
尊敬される国に大きく変貌したことが肯けるのである。


今もって周囲の国々から十分理解されず、時として不審の目で見られることさえあ
る日本とは大違いである。唯の歴史認識の違いだけでなく、十分な反省とその覚悟
を隣国に伝えてこなかった国会と議員の怠慢による。


近隣諸国の人々に対して「いつまでも愚図愚図いうな!」というのではなくて、「日
本は今後も決して戦争はしない国です」と覚悟をもって言い続けられる国にして行
かなければならない。


過去を反省せず、戦争をしたがっている何処かの国の首相とその取り巻き連中に
は、ワイズゼッカーさんの爪の垢でも煎じて呑ませてやりたいものである。^^!

                 



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