テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 何百年もの彼方より ~

2013-05-21 21:59:41 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ただいまァ、にほんでもッ!」
「がるる!ぐるーがるぐぅるるがるる!」(←訳:虎です!ツアー・オブ・ジャパン開催中!)

 こんにちは、ネーさです。
 2013ジロ・デ・イタリアの話題で賑やかな自転車競技界ですが、
 日本でも現在《ツアー・オブ・ジャパン2013》が絶賛開催中なんですよ♪
 15日に大阪・堺で始まったステージは、
 26日に東京でフィニッシュ!
 総合優勝は地元のジャポネか?海外チームのエースさんか?
 ああロードレースって楽しいわぁ~♪と感激しながら、
 さあ、こちらも楽しい読書タ~イム!
 本日は、この御本を、どうぞ~!

  



 
                ―― 軍神の血脈 ――



 著者は高田崇史(たかだ・たかふみ)さん、2013年4月に発行されました。
 『楠木正成秘伝』と日本語副題が、
 『MASASIGE LINE』と英語題名が付されています。

 歴史ミステリの分野に新しい扉を開いた《QED》シリーズ、
 伝奇ミステリ/サスペンスの《カンナ》シリーズ、
 非常にリアルな?薬学ミステリ《毒草師》シリーズで人気の著者・高田さん、
 またも日本史の裏面に斬りこみました!
 今回のテーマは――

「くすのきィまさしげェさんッ!」
「ぐるがるぅ!」(←訳:名将だよぅ!)

 名将……いえ、日本の戦史上きっての名将、と
 言い直すべきでしょうか。

 
 鎌倉時代~南北朝時代にかけての武将であり、
 生年はおそらく永仁2年(1294)年頃、
 没年は延元元年(建武3年/1336)。
 もとは大阪・河内国の豪族であった、といわれていますが、
 出自については諸説があり、
 はっきりしない点も多いんですよね。

「ははァ! なぞォ、でスねッ!」
「がるぐるる!」(←訳:謎が匂うよ!)

 南北朝時代は、日本史でも最も国政が“混乱”した時代として
 学校の授業で苦労したよな~と
 記憶しておられる活字マニアさんも多いことでしょう。
 私ネーさも、そのひとり。
 入り乱れる陣営、
 裏切りや造反、訣別、
 主戦場は関東だったり関西だったり、
 くるくる変わる情勢についてけないわ~と溜息しました。

 “混乱”は、この御本にも受け継がれているのか?と申しますと、
 いいえ、そんなことはありません。

 テーマは楠木正成公の謎ではありますけれど、
 時代の壁を越えてその謎を追いかけるのは、
 現代の日本に暮らす或る女性なのです。

「ふァ~、ほッとしたでス!」
「ぐるるるがるるぐるる!」(←訳:それならついてゆける!)

 早乙女瑠璃(さおとめ・るり)さんは、
 午前7時にもならぬ早朝、
 電話のベルで叩き起こされました。

 ああ、せっかくの休日なのに~…!

 留守録モードにしておかなかった自分のミスを恨みつつ、
 受話器を取ってみれば……

 お父さんからの緊急の報せです。

 瑠璃さんの祖父・修吉(しゅうきち)さんが
 救急車で運ばれた!
 容態は、危篤……!

「ええェッ!」
「がるぐるるがるぐるるっ?」(←訳:病気ですか事故ですかっ?)

 原因は、急病ではなく、事故でもなく、
 事件……!

 
 お祖父さんの生命を救うべく、
 瑠璃さんは行動に出ました。

 楠木正成の謎を解明すれば、
 修吉さんの病状は危機を脱するかもしれない!と。

「そんなことがァ?」
「ぐるるっ???」(←訳:あるのっ???)

 まさか!をひっくり返さねば、祖父を救うことは出来ない――
 それなら、やってみなくては!

 謎とスリル、
 戦史の闇!
 著者・高田さんの得意とする歴史ミステリロマンです。
 ミステリ好きさんも歴史マニアさんも、
 張り切って一読を~!

「にほんのォ、れきしィにはッ~」
「がるがるぐるがっるる~!」(←訳:まだまだ謎がいっぱい~!)



 
 
 
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ことばのチカラ!

2013-05-20 21:59:46 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ほんとォにィ、ゆきィ~ッ!」
「がるる!ぐっるるる!」(←訳:虎です!降ってます!)

 こんにちは、ネーさです。
 案じておりました通り、2013ジロ・デ・イタリア第15ステージは、
 雪が降る中でのゴールとなりました……

「さむいィ~!」
「ぐるる~!」(←訳:凍える~!)

 観ている私たちも寒いっ!と叫びたくなる壮絶バトルでしたが、
 総合優勝の栄誉はいったい誰の手に?
 いえ、その前に!
 今日もしゃっきり読書タイム!
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



              ―― 幻坂 (まぼろしざか) ――



 著者は有栖川有栖さん、2013年4月に発行されました。
 わあ! この御本もステキな表紙ですねえ!
 装画を担当なさったのは、影山徹(かげやま・とおる)さんです♪

「ゆうやけがァ、うつくしィ~♪」
「がるーぐるるるがるる~!」(←訳:カバー絵全体が美しい~!)

 逢魔刻という言葉を想わせる色合いに包まれたこの御本は、
 有栖川さんのファンさんなら、
 新作ね!どんなミステリかしらっ!
 と盛り上がっちゃうところでしょうが――

「うむうむッ! じけんでスねッ!」
「ぐっるがるがる!」(←訳:きっと難事件だ!)

 いえ、それがね。
 ミステリではないんです、有栖川さんのこの新作は。
 『あとがき』には、こう記されていますよ。

   《 大阪を舞台にした怪談 》

「かッかいだだッ??」
「がるる~っ!」(←訳:怖い話~っ!)

 怖い。
 けれども、どうにも魅了され、続きを聞きたくなるお話。
 有栖川さんの《怪談》はそんな、
 ひとのこころの深部へ
 ぐいぐい迫ってくる《こわいおはなし》です。

 でもぉ怖いお話って、ねぇ~…と躊躇する活字マニアさんは、
 御本の最初に収録されている
 『清水坂(きよみずざか)』を御一読あれ!

 私ネーさ、圧倒されました!

 
「あッとうゥ~??」
「ぐるぐる??」(←訳:どうして??)

 ここで語られている大阪弁、いえ、土地の言葉の、
 なんという麗しさ! 
 活き活きと豊かで、きらめいていること!

 大阪を含む関西の言葉の素晴らしさを描いた小林信彦さんの『唐獅子株式会社』、
 名古屋言葉を世に知らしめた清水義範さんの『蕎麦ときしめん』『金鯱の夢』、
 そして何処とも判らぬ仙境を描く泉鏡花さんの『高野聖』『夜叉ヶ池』、
 といった名作と同じく、
 “ことば”のちからが
 この作品から放射されています。

 大阪の“ことば”に、これほどの美が潜んでいたとは!

「うむゥ? こわくゥないィのかなッ?」
「がるがるる?」(←訳:怪談なのに?)

 『清水坂』に始まり『夕陽庵』に幕を閉じる9編の怪談は、
 もちろん、怖い!
 でもまた、怖さ以上の何かも織り込まれているんです。
 精錬し、磨ぎあげた日本刀の戦慄するような美にも似た、
 熱く静謐な美――

 日本語を母国語とする活字マニアさん、
 そして国籍問わず現在日本語を勉強中の方々に、
 ぜひ読んでいただきたい一冊が、この御本です!

「かんさいのォ、おかたもォ!」
「ぐるるるがる!」(←訳:関東人さんも!)

 さあ、皆で、大阪の逢魔境へ!





 
 
 

 
 
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マニアだったら♪

2013-05-19 21:45:52 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 たいへんッ!ゆきィでスよゥ!」
「がるる!ぐるぐるるがる!」(←訳:虎です!雨もスゴイです!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええもう、季節外れの大雨やら雪やらで大混乱!……といっても、
 日本ではなく、イタリアのお話なんですが、
 『2013ジロ・デ・イタリア』主催者さんたちは困りきっているようですよ。
 アルプスの峠道は降雪&凍結で自転車での走破が危ぶまれ、
 コースを大幅に短縮?
 さらに、低温ゆえ体調を崩した優勝候補さんたちが次々にリタイア!
 大丈夫なのかジロ?と、ここ日本で憂慮を深めつつ、
 とにもかくにも読書タ~イム!
 本日は、こちらを、どうぞ~!

  



             ―― 本屋さんで待ちあわせ ――



 著者は三浦しをん さん、2012年10月に発行されました。
 “書店の一景”を見事に視覚化した表紙の装画はスカイエマさんの作品です。

「あはァ~♪ ほんやさんだァ~♪」
「ぐるるるるぅ~!」(←訳:本売り場だぁ~!)

 ああ、ホッとしますね!
 悪天候下での、やるか?やらんのか?なジロと違って、
 こちらの御本は、面白さならいつでも絶対保証付き!な
 作家・三浦しをんさんによる《書評集》ですよ~♪
 どこを切っても本、本、本(マンガ含む)の、
 ブックガイド!

 三浦さんの著作!と聞いただけで、
 『風が強く吹いている』『神去なあなあ日常』を愛してやまないファンさんたちは、
 読んだる!と意気込むところですが、
 ユーモア完備の三浦さんてば、
 冒頭の『はじめに』で家電製品の取扱説明書よろしく、
 御本の内容を明快に解説してくださってます。

    一章と五章は、新聞や雑誌に掲載された
    本にまつわるエッセイや書評。
    二章と三章は、読売新聞に掲載された書評。
    四章は、東海道四谷怪談についてのエッセイ。

「……よつやァかいだんッ??」
「がっがるるぐるっ!」(←訳:そっそれはあのっ!)

 四章、すなわち、

    《読まずにわかる『東海道四谷怪談』》。

 鶴屋南北さん著『東海道四谷怪談』を
 晴れ晴れと分析し、
 身を乗り出して底の底まで覗き込むこの章は、
 『四谷怪談』への新たな視方を提示してくれます。

 三浦さんによれば、

 
    『四谷怪談』は『忠臣蔵』のパロディー

 なのだそうですよ。

「でんちゅうゥでござるゥ~!のッ?」
「ぐるるぅーがるっ??」(←訳:パロディーなのっ??)

 歴史好きの活字マニアさん、
 演劇大好き歌舞伎も大好き!な方々は、
 せめて、せめてこの四章だけでも(いえ、出来ればもちろん全章!)
 お読みください!

 個人的には私ネーさ、
 中島敦さん(『山月記』!)について書かれた
 『石ならぬ中島敦』に陶然といたしました。
 五章《もう少しだけ、本の話》に収められている、
 わずか7ページでありながら長文の濃密度を有する文章です。
 昭和初期の小説マニアさんは
 何を措いてもこれを読まなくちゃ!

「つまりィ~、ごほんのォ~、さいしょからァ~、さいごまでェ~」
「ぐるがる!っるがるるる~?」(←訳:読み倒せ!ってことだね~?)

 はい!
 活字マニアさん必携!のおすすめ本です♪
 ぜひ!



 
 

 
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必須の、ぐびり!

2013-05-18 22:12:57 | 美味
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しゅうまつゥはァ、おやつゥ!」
「がるる!ぐるるぐるるる~…」(←訳:虎です!今日のおやつは~…)

 こんにちは、ネーさです。
 はい! 
 週末の今日は、読書タイムをサボっての、おやつタ~イム♪
 ただね、本日のおやつには、テーマがあります!
 そのテーマとは――

    《 防ごう! 熱中症~!! 》

 で、熱中症に有効な飲料といったら、先ずはこちら!

  

  『大塚製薬』さんの
  《ポカリスエット イオンウォーター》!

「ふァいッ!
 テディちゃ、しッてるでスよォ~♪」
「ぐるがるるがるぐる~!」(←訳:ボク飲んだことある~!)

 スタンダードな《ポカリスエット》よりも低カロリーな
 こちらの《イオンウォーター》、
 調剤薬局さんでも販売されているほど効果の高い飲料です。

 お次は、こちら!

 

  『カルピス』さんの
  《カルピスソーダ 国産白桃》!

「きかんげんていィ~ッ♪」
「がるるるがる~!」(←訳:美味しいんだ!)

 強すぎない炭酸の刺激と、桃のお味のバランスが良いですよね。
 炭酸が苦手な御方は……

  

  『カルピス』さんの
  《カルピス プラス》!

「かろりーぜろッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:でも高機能!)

 お次は、やはり『カルピス』さんの、
 ほんのり塩のお味を感じさせる新製品!

  

  《カルピス オアシス》!

「うゥッ? これだけェ~」
「がるるる!」(←訳:大サイズ!)

 なぜまた、
 今日はこんなに飲料類を御紹介するのか、と申しますと……

 告白します。
 去年のことではありますが、
 私ネーさ、
 熱中症で救急搬送されましたっ!

「あうゥ~…」
「ぐるぐる~…」(←訳:なんたる~…)

 今だから言えますが、
 熱中症、つらいです。
 想像以上にキツイです。
 なので、夏日も増えてきたこの季節、
 どうか皆さまも真剣に!予防してください熱中症!
 睡眠不足は大敵!
 疲労過労もNO!
 栄養もたっぷり摂って!
 そして水分補給~!!

  

 大きなボトルは重くて持ち歩けないわ~…という御方には、
 小さなサイズのボトルがおすすめです。
 上の画像は、
 《ポカリスエット》の200mlボトル!
 バッグの中、
 ジーンズのヒップポケットにも入る大きさ~♪

「ぐびぐびィ!」
「ぐるぐる!」(←訳:飲めるね!)

 ホントにホントに皆さま、
 暑さに気を付けながら、
 どうか平和な休日を~!
 
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歩いて歩いて、どちらまで?

2013-05-17 21:53:40 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わほゥ! そらはァ、はればれェ~♪」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!行楽日和です!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日5月17日の東京は、
 なんとも行楽日和な、いえ、お散歩日和な一日でした。
 予報によれば、明日もなかなかの好天……と来れば、
 御紹介しちゃいましょう、
 由緒ある“お散歩指南書”を!
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  


 
         ―― 江戸近郊道しるべ 現代語訳 ――


 著者は村尾嘉陵(むらお・かりょう)さん、訳者は阿部孝嗣(あべ・たかし)さん、
 2013年4月に発行されました。
 朝倉治彦さん編注『江戸近郊道しるべ(1985年刊)』を底本として
 訳者の阿部さんが現代語訳したものがこの御本です。
 
「げんだいごやくゥ??」
「ぐるるるがるる……」(←訳:というと原著は……)

 それがね、ちょこっとややこしいんですけれど。

 東京が、お江戸、と呼ばれた頃でございます。
 
 徳川清水家――
 徳川将軍家の親族の三つの家柄、
 田安家、一橋家、清水家、いわゆる三卿(さんきょう)のうちの清水家に
 村尾正靖(むらお・まさやす)さんという御方が
 御広屋敷用人(おひろやしきようにん)の役を得ておりました。

 この村尾正靖さん(1760~1841)が、
 著者の村尾嘉陵さんなのです。

 嘉陵って、正靖さんの号なのですね。

「ふァ~…おさむらいィさんッ??」
「がるるぐるる!」(←訳:本物の江戸人!)

 名門・徳川清水家の御広屋敷用人は、激務だったようです。
 若い頃は、遠くへお出掛けなんて、
 とてもとても、
 ヒマがなくて出来なかったらしゅうございますが。

 五十五歳を過ぎたあたりから、
 嘉陵さん、ようやく自由時間をゲットしたのです!

 つまり――

「やりたいことォ、やッちゃるゥー!」
「ぐる!がるーぐるる!」(←訳:ビバ!フリータイム!)

 やっと獲得した自由時間に、
 嘉陵さんがした事は、というと。

 吉原通いでもなく、
 道場破りでもなく。

 歩く。

「あるいてェ、あるいてェ~」
「ぐるるがる?」(←訳:お江戸制覇?)

 この御本には、
 1807年(文化四年)から1834年(天保五年)にかけて
 嘉陵さんが歩いた《記録》が収められています。

 のちに“幕末”と称される時代が近づいてくる中、
 けれど、嘉陵さんは政変の兆しとは無縁に、
 お江戸の周辺、
 郊外の村落を、
 のびやかに、のどかに、
 悠々と歩いて訪ね、
 訪ねてはまた歩きました。

 訪うた先で知ったあれこれ、
 風物や伝説などを書きとめながら。

「ふでまめェなァ、おじちゃんでスゥ!」
「がるるるぐるぐる!」(←訳:歩きのマニアだ!)

 西は現代の東京都の多摩地域、
 北は大宮市や桶川市、
 東は浦安市や船橋市、柏市、
 南は川崎市、と
 嘉陵さんが歩いたのは、実に広範囲です。

 そのころの街道は、
 武蔵野の野山は――

「おおらかァ!」
「ぐるるがる!」(←訳:豊かな自然!)

 いまはもう目にはできない、
 でも確かに存在した、緑あふれる《江戸近郊》のウォーキングダイアリーを
 ほんの数ページだけでもいいんです、
 ぜひぜひ、手に取って御覧ください!

 
 道の彼方の陽炎に、
 てくてく歩く元祖お散歩マニアさんの後ろ姿が、
 ほぉら、見えてきましたよ……!

「おじさんッ、おじさんッ!」
「がるるぐる?」(←訳:どちらまで?)


 


 
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~ 天使の手に迎えられて ~

2013-05-16 21:46:45 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うむむッ! これはッ!」
「がるる!ぐるぐるる!」(←訳:虎です!いま評判の!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、本日の読書タイムで御紹介いたしますのは、
 第10回開高健ノンフィクション大賞を受賞し、
 2012年の読書界で大きな話題となった一冊ですよ。
 さあ。こちらを、どうぞ~!

  



 
             ―― エンジェル・フライト ――



 著者は佐々涼子(ささ・りょうこ)さん、2012年11月に発行されました。
 『国際霊柩送還士』と副題が付されています。

 
   国際霊柩送還(こくさいれいきゅうそうかん)、とは、
   海外で亡くなった日本人の遺体や遺骨を日本に搬送し、
   日本で亡くなった外国人の遺体や遺骨を祖国へ送り届けること――

 御本の中でこのように説明されている仕事をしているのは、
 エアハース・インターナショナル株式会社の皆さん。
 日本で最初に、
 国際霊柩送還の専門会社として
 設立された会社さんです。

「ふァ~…たいへんなァ、おしごとォでスゥ……!」
「ぐるるがる……!」(←訳:外国と日本……!)

 海に囲まれ、
 地球のどの国からも『遠い』『異国』であると感じさせる、極東の島国――日本。
 
 その日本と、
 海の彼方の国々に、
 橋を渡そうと全力を尽くすのがエアハース社さん、でしょうか。

 なぜなら、
 橋を渡って帰ってきてほしい人がいるから。
 橋が整っていなければ、
 彼らは行き場を失ってしまうから。

「ごいたいィ、でスねッ……!」
「がるるぐるるがっるぐる!」(←訳:悲しいけれど帰ってきて!)

 著者・佐々さんが
 4年の月日を取材に費やした対象は、
 エアハース社さんの社長・木村理惠(きむら・りえ)さんを中心とする、
 まだまだ耳慣れない国際霊柩送還という職業。

 
 事故や事件、病気、
 或いはテロ、紛争地域で銃撃戦に巻き込まれ、
 無念にも棺に納められて母国への帰路に就く御遺体、
 そして御遺族、
 御遺族の意を汲んで奔走するエアハース社員さんたちを、
 佐々さんは敢えてエモーショナルに、
 つつみ隠さず、真っ正直に綴ってゆきます。

 御遺体を運ぶとは
 御遺族に向き合うとは、
 どういう仕事、
 どういう意味を持つのか。
 どういう形がベストなのか、と。

 煩雑な事務手続き、
 国ごとの風習、
 敬うべき御遺体を食い物にする悪質な業者との闘い、
 悲嘆、切なさ、
 安堵と落胆、
 終わりの見えない悲しみ……。

「まいにちィ、にじゅうよじかんッ!」
「ぐるがるるるがるぐるるる!」(←訳:社長さんは働き詰めです!)

 個々の死生観、
 また、日本人としての死生観。

 《死》の在りかた・あるべき形をつぶさに描くこの御本は、
 もう読んだよ!という活字マニアさんも多いことでしょうが、
 評判は聞いてるけれど未だ読んでないぞ!という方々に、
 あらためておすすめしたい作品です。
 皆さま、どうか一読を~!

「きびしィけれどォ!」
「がるるぐるぐるるぅ!」(←訳:必読の傑作ですよぅ!)




 
 

 
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羽音に……敗退。

2013-05-15 21:30:53 | 花雑記
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 わほほッ!どッさりィ~♪」
「がるる!ぐるるがるぐるる!」(←訳:虎です!ドンと咲きました!)

  

 こんにちは、ネーさです。
 おお~!
 2、3日前は青い色のカケラもなかった我が家のお庭に、
 ある朝、突然!
 パァッと!

「おはながァ、さいたのでス!」
「ぐるるがる!」(←訳:アヤメだね!)

  

 よぉし!
 今日は読書タイムをサボって撮影会だわ~♪
 パチリ!
 パシャっ!パシャリ!
 と、被写体のお花ににじり寄り、
 上の画像を撮影しておりましたら――

「わッ?? わわわッ!」
「がぅるー!ぐるぅ!」(←訳:きゃあー!ハチぃ!)

 蜂です!
 ミツバチくんです!
 ひゃあっ!
 非常に威嚇的な羽音が!

「にげろォ~!」
「ぐるるる~!」(←訳:刺される~!)

 ちょうど黒い服を着ておりました私ネーさ、
 これは危険かも~!!と
 室内に逃げ帰りました……。

 カメラマニアの皆さま、
 色とりどりのお花撮影は
 5月の今がトップシーズン♪ですけれど、
 蜂くんの一族にはご注意ください~!

「こわかッたァ~…」
「がるる~…」(←訳:疲れた~…)

 えーと、では、ここで!
 お口直し、いえ、お目直し?に、
 本日のオマケ画像を、どうぞ~!

  

 『カルビー』さんの
 《 かっぱえびせん Light ライト 》!

 なんと!
 レギュラータイプの《かっぱえびせん》よりも
 カロリー20%カット!
 油分94」%カット!
 塩分20%カット!
 1袋45gあたり173kcal!
 しかも、えび2.5倍!
 という、ヘルシー志向路線のNEW《かっぱえびせん》ですよ~♪♪

「おォッ! かろりーひくィ!」
「ぐるるがるがる!」(←訳:なのにエビ増量!)

 食感、お味、形……
 うぅ~む、これは、
 《かっぱえびせん》であるような、ないような??
 不思議とライトなニュータイプおやつ、
 お菓子マニアさんはお試しあれ~!

「くいしんぼうゥさんにィ~!」
「がるるる……ぐるっ??」(←訳:おすすめ……かなっ??)



 
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― 蹴球の、はてなき道 ―

2013-05-14 21:44:45 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あいすくりィ~むゥ!」
「がるる!ぐるるがるーる!」(←訳:虎です!アイスクリーム!)

 こんにちは、ネーさです。
 いえもう本当に、今日はアイスクリーム!と連呼したくなる夏日でしたね。
 ならば本日の読書タイムも!
 熱血漢!
 な一冊を御紹介いたしますよ♪
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



 
            ―― クリスティアーノ・ロナウド ――



 著者はルーカ・カイオーリさん、原著は2012年に、
 画像の日本語版は2013年2月に発行されました。
 原題は『CRISTIANO RONALDO』、
 『ゴールへの渇望』と日本語副題が付されています。

「ごォ~るゥ、とッたるゥ~!」
「ぐるるるるがっるる~!」(←訳:仁王立ちで獲ったる~!)

 今日5月14日はニュース画像で、
 マンUの優勝パレードの様子が何度も放送されていましたけれど、
 かつての“古巣”のその様子を、
 レアル・マドリードの大スターさんは
 どのような気持ちで眺めているのかしら……

 読みながら、ついついそんな想像をしてしまうこの御本は、
 現在、世界最高のフットボールプレイヤーであると言える
 クリスティアーノ・ロナウドさんの伝記作品です。

「ぽるとがるゥ~だいひょうッ!」
「がるるぐーる!」(←訳:バロンドール!)

 1985年2月5日生まれ、と
 まだお若いロナウドさんは
 既に数々の栄光を掌中に収めています。
 なぜ、それほど早く栄誉をつかんだのかといえば、
 答えはやはり、彼の出発点にある、のかもしれませんね。

 ポルトガル。
 その首都リスボンから800㎞離れた洋上の島――マデイラ島。
 島の山肌、
 貧困地区に暮らしていた少年クリスティアーノくんの
 運動神経を培ったのは、
 路地でのフットボール!

「いつもォ、すとりーとでッ!」
「ぐるぐるがっるるーる!」(←訳:ひたすらフットボール!)

 10歳で、ナシオナル・ダ・マデイラのユースに加入。
 12歳で、スポルティング・リスボンと契約し、
 16歳でプロ契約を結び、
 2003年、18歳のときにマンチェスター・ユナイテッドへ移籍、
 2007-2008シーズンにはプレミアリーグ得点王、
 チャンピオンリーグ優勝のキーマンとなり、
 バロンドールとFIFA最優秀選手賞を獲得。
 そして2009年、
 レアル・マドリードへ移籍。

 ……ふぅ~、なんと華麗な、
 また濃密なキャリアでしょうか。

 
「めまいィがァ、するのでスゥ~!」
「ぐっるがっるるがる~!」(←訳:突っ走ってるなあ~!)

 イタリア・ミラノ生まれのスポーツ記者である著者・カイオーリさんは、
 カルチョの国のお人らしく、
 ピッチ内外のロナウドさんの人生を
 手堅い筆致で描いてゆきます。

 少年時代の辛苦、
 マンU時代の成長、
 メディアとの衝突、
 レアルへの転進――

 御本の後半では、
 もうひとりのスター、メッシさんとの比較が大きく取り上げられ、
 スポーツ好きさんの血を騒がせますね。

「どッちがァ、すごいィッ?」
「がっるるぐるる?」(←訳:どっちが上手い?)

 その判定はフットボールの神様にお任せすることにして、
 スポーツ好きさんは
 ロナウドさんの《強さ》の秘密の一片を
 ぜひ、この御本で発見してください♪

 ……ただ、私ネーさ的には、
 マンU監督ファーガソンさんの存在により興味をそそられました
 (ホントに監督業から引退しちゃうのかしら??)。
 サー・アレックス・ファーガソンさんについての御本も
 探してみなくちゃ~!

「ふッとぼーるのォ、みちはァ~!」
「ぐるがる~っ!!」(←訳:奥が深い~っ!!)



 
 
 
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47を、巡って、調べて♪

2013-05-13 21:42:46 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おはなァさくまくりィのッ、ごがつゥ~!」
「がるる!ぐるるがるるぐるるる!」(←訳:虎です!バラのお花がすごいね!)

 こんにちは、ネーさです。
 GWが終わっちゃいましたが、
 5月が絶好の旅行シーズン!
 書斎を飛び出て、
 バラ、菖蒲、ラベンダーにライラック、北海道のサクラ!と
 花めぐりの旅を予定されている皆さまに、
 本日の読書タイムで御紹介いたしますのは、
 はい!こちら~!

  



 
          ―― おいしい ご当地スーパーマーケット ――



 著者は森井ユカさん、2013年3月に発行されました。
 『47都道府県で出会った ひとめボレ食品さん』と副題が付されています。

 
「むむッ? まにあッ??」
「ぐるるるがるるぐる~!」(←訳:マニアの匂いがする~!)

 著者の森井ユカさんは、
 立体造形家さんにして雑貨コレクターさんであり、
 そしてスーパーマーケットマニアさん!
 ヨーロッパ、アジア、アメリカ、北欧五ヶ国それぞれの土地のスーパーマーケット、
 また『IKEA』さんに取材した御本を刊行したり、と
 スーパーマーケットなら任せて!な御方です。

 そんな森井さんが
 《日本のスーパーマーケット》を巡り歩けば……

「このォ、ごほんがァ~♪」
「がるるぅるぐるる!」(←訳:出来ちゃいました!)

 御本の冒頭、
 『はじめに』の頁に掲げられたルールは三つ。

   1.その県で産まれたスーパーへ行き

   2.その県の会社が製造・販売しているものの中から

   3.親しみを感じる、愛らしい佇まいの食品を選ぶ

「そのためにィ、ぜんこくゥあんぎゃッ??」
「ぐるるがるぅ~…」(←訳:マニアだあぁ~…)

 ええ、ホントに47都道府県のスーパーマーケットを
 森井さん、がっちり調べ上げました♪
 
 まずは『見る47都道府県』のパートで
 各地の名品を写真で、
 次に『読む47都道府県』のパートでは
 スーパーマーケットを訪ね歩く旅の様子も
 レポートされています。

 では、どんな商品が目を惹くか、といいますと。

「ほッかいどうゥではァ~」

 さとうきび糖蜜の焼酎サッポロソフト!

「ぐるるるっ!」(←訳:宮城ではっ!)

 白石温麺がいいわね!

「ながのォはァ、どれッ?」

 雪んこそば! 名前もパッケージも可愛い!

「がるるる?」(←訳:和歌山は?)

 やっぱり那智黒の黒飴!

「くまもとォ~!」

 くまモ……じゃなくて、
 亀せん、という御煎餅、目立ってます!

「ふァ~!
 たべてみたいィものがァ~」
「ぐるぐるぅ!」(←訳:多過ぎるぅ!)

 実は私もスーパーマーケットマニアなの!
 日常のお買いもの大好き!
 販売地限定の名品珍品に目がないんです!
 と自認なさる方々には
 掘り出し物の宝庫となりそうな御本です。

「あれもォ、ほしいィ~♪」
「がるるぐるぐる!」(←訳:これも買いたい!)

 写真も、コラムも、全体の装丁&デザインも
 娯楽度100%!
 旅行の御予定がなくても、いいんです!
 お買いもの好きな活字マニアさんは、
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪



 
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本編、上映開始!

2013-05-12 21:56:10 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 うむッ! かッこいィぞォ!くまもんくんッ!」
「がるる!ぐるぐるがっるる!」(←訳:虎です!限定なんだってね!)

 こんにちは、ネーさです。
 シュタイフ社製くまモン君テディベア発売……!
 カッコいいなぁ~♪と、ニュース画像にうっとりしましたが、
 本日の読書タイムでは、
 カッコ良さでは一等賞!いえ特賞!な一冊を御紹介いたしますよ♪
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



         ―― 新編 われわれはなぜ映画館にいるのか ――



 著者は小林信彦さん、2013年4月に発行されました。
 1991年に『映画を夢見て』の題名で刊行された単行本に
 植木等さん(クレージーキャッッツ!)との対談、
 翻訳家・評論家の芝山幹郎(しなやま・みきお)さんとの対談を加え、
 新たに編まれたこの御本は、
 著者・小林さん入魂の“正統派”映画評論集ですっ!

 ……って、小林さん御自身は、

 『評論家でもないぼくはまだ、
  映画について、ときどき筆をとっている』

 と記されていますけど、
 いやー、そんなことありませんでしょ。

「えいがのォ、ことならァ!」
「ぐるぐるるがるる!」(←訳:この御方に訊こう!)

 現在は、作家さんであり評論家として
 知られている小林信彦さんですが、
 映像の世界と並々ならぬ縁を持っている御方です。

 日本のTV界草創期には番組の構成に係わり、
 映画界でも企画や原案なども手掛け、
 それでいて常に冷静な批評眼を有し、
 作品について誠実に論じてきた小林さん。

「せいじつッてェ、だいじィでス!」
「ぐるがるるるぐるる!」(←訳:特に映画評論ではね!)

 時流、流行によって
 作品への評価、好感が変わる、というのは
 残念ながら、よくあること、のようです。
 
 けれど、小林さんは、
 評論の対象となる作品やアーティストさんが
 流行っていようといまいと
 (つまり儲かっていようといまいと)
 まったく関係なく、
 その本質にのみ目を向けてきました。

 人気が下り坂でもウナギのぼりでも、
 こんなのバカげてると大勢に侮られるような作品でも、
 常に、誠実に。

「たとえばァ、やくざえいがッ!」
「がるるぐるーる!」(←訳:例えばボガード!)

 『仁義なき戦い』が世に出て40周年にあたるのが
 今年――2013年。
 それを言祝ぐように、
 『仁義なき戦い スクラップブック』で幕を開けたこの御本は、
 ハンフリー・ボガードさん、
 ジョン・フォードさん、
 ビリー・ワイルダーさん、
 ドン・シーゲルさん、と
 通(つう)好みの評論でたてつづけに快音を鳴らし、
 映画マニアさんたちを唸らせます。

 そして、小林さんの少年時代&青年時代の映画論・映画事情から、
 細密な、演出家としてのイーストウッド論へ。

「いままたァ~にんきのォ!」
「がっるぐっるるるがるぐる!」(←訳:ヒッチコックさんの御話もね!)

 ヴィデオやDVDではなく、
 映画館に足を運び、
 作品に接してきた小林さんは、
 文中で、こう問いかけています。

   ――いったい、幸せなとき、人は映画を観るだろうか?――

 映画館の暗闇に、私を向かわせるものとは……?

「うゥ~むゥ? なぜッ??」
「ぐるがるる……?」(←訳:何故だろう……?)

 何千何万と映画を観てきた小林さんの鑑賞履歴を追って、
 さあ、私たちヒヨッコ映画好きも
 映画館の座席に着きましょう♪

「ぽッぽこーんはァ?」
「がるぐっるー!」(←訳:準備オッケー!)

 いちばん信頼できる映画評論家さんの特別な一冊は、
 映画好きさんに、もう絶対のおすすめです。
 ぜひ、一読を!




 
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