「こんにちわッ、テディちゃでス!
きょうのォごほんはァ、りきさくゥ!」
「がるる!ぐるるがるがる!」(←訳:虎です!超力作なのです!)
こんにちは、ネーさです。
力作、そして2013年の読書会を代表する書籍作品を御紹介できるのは無上の喜び!
本日は、活字マニアさんはもう読んじゃったかしら?な、
こちらを、どうぞ~!
―― キャパの十字架 ――
著者は沢木耕太郎さん、2013年2月に発行されました。
『Capa's cross』と英語題名が付されています。
写真家ロバート・キャパさん――
本名は、生国ハンガリー語の呼び方では
エンドレ・エルネー・フリードマンさん。
「ふァいッ! テディちゃ、しッてるでスゥ!
せんじょうゥのォ、しゃしんッ!」
「ぐるがるるるぐる!」(←訳:あの決定的な一枚!)
そうですね、
フリードマンさんことキャパさんの業績を代表する写真は?と訊かれたら、
多くの人が即答するでしょう。
『崩れ落ちる兵士』、
もしくは『死の瞬間』とも題される、
スペイン内戦下の兵士さんを撮影した写真は
20世紀を象徴する写真/画像として、
世界中に知れ渡っている名作です。
「しゃしんにィ、きょうみィないひともォ~」
「がるっるるぐる!」(←訳:見知ってる一枚!)
けれど、見る者に余りにも強いインパクトを与えるその写真に対し、
おや?あれ?と首を傾げる人も
存在しておりました。
この写真は、
どこで、
どんな状況を撮ったものなのだろう?
崩れ落ちてゆかんとするこの兵士さんは、いったい誰なの?
撮影日時は?
戦闘の様子は?
そして……兵士さんのその後は?
「むむゥ? どうなッたのでスか?!?」
「ぐるがるるる!」(←訳:分からないや!)
ええ、不思議なことですが、
これほどよく知られている写真なのに、
背景はあまり判明していないのです。
キャパさん御自身が語った“回想”は矛盾していて、
万人を納得させ得るものではありません。
というより、キャパさんは、
『崩れ落ちる兵士』について詳しく話すことを
避けていたかのような……。
「なぜッ??」
「がるがるる?」(←訳:何故だろう?)
著者・沢木さんは
キャパさんの伝記『キャパ その青春』『キャパ その死』、
写真集『ロバート・キャパ写真集 フォトグラフス』の日本語訳者さんでもあります。
その翻訳作業を続けるうち、
沢木さんは『崩れ落ちる兵士』の真贋問題と
正面から対峙することとなりました。
写真は、真に死にゆく兵士を撮ったものなのか。
死にゆく兵士を撮ったものではないとしたら、
これは、いったい……“何”なのか。
長い時間をかけ、
多量の資料にあたり、
スペイン、フランス、アメリカ、日本、と
手掛かりを追って旅をする沢木さん。
その手には、
キャパさんが愛用していたのとほぼ同じ型のライカが。
「りかがァ、おしえてくれるのかなッ??」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:ほんとうのことを!)
TV放送などで、御本の内容を大まかに知っている、という方々も
この御本をじっくりと読み進んでゆけば
また新たな発見と出会うはず!
『崩れ落ちる兵士』の背景だけではなく、
当時の写真技術、
さらに写真を現像し、プリントする作業の危うさ、脆さにも
私たち読み手は打ちのめされます。
そしてもちろん、キャパさんの生涯にも……。
「しゃしんのォ、むこうにィ!」
「がぅるるるぐるる!」(←訳:キャパさんがいる!)
憶測から推測へ、
そうしてやがて、終章『キャパへの道』では、
熱く、静かな確信へ。
キャパさんの写真を手に、
ライカを携えての沢木さんの長い長い旅は、
終わり、
また始まります。
『崩れ落ちる兵士』をめぐる物語は、きっと、まだまだ続く――
そんな予感を抱かせる素晴らしいノンフィクション作品を、
活字大好きな皆さま、ぜひとも一読を!
きょうのォごほんはァ、りきさくゥ!」
「がるる!ぐるるがるがる!」(←訳:虎です!超力作なのです!)
こんにちは、ネーさです。
力作、そして2013年の読書会を代表する書籍作品を御紹介できるのは無上の喜び!
本日は、活字マニアさんはもう読んじゃったかしら?な、
こちらを、どうぞ~!
―― キャパの十字架 ――
著者は沢木耕太郎さん、2013年2月に発行されました。
『Capa's cross』と英語題名が付されています。
写真家ロバート・キャパさん――
本名は、生国ハンガリー語の呼び方では
エンドレ・エルネー・フリードマンさん。
「ふァいッ! テディちゃ、しッてるでスゥ!
せんじょうゥのォ、しゃしんッ!」
「ぐるがるるるぐる!」(←訳:あの決定的な一枚!)
そうですね、
フリードマンさんことキャパさんの業績を代表する写真は?と訊かれたら、
多くの人が即答するでしょう。
『崩れ落ちる兵士』、
もしくは『死の瞬間』とも題される、
スペイン内戦下の兵士さんを撮影した写真は
20世紀を象徴する写真/画像として、
世界中に知れ渡っている名作です。
「しゃしんにィ、きょうみィないひともォ~」
「がるっるるぐる!」(←訳:見知ってる一枚!)
けれど、見る者に余りにも強いインパクトを与えるその写真に対し、
おや?あれ?と首を傾げる人も
存在しておりました。
この写真は、
どこで、
どんな状況を撮ったものなのだろう?
崩れ落ちてゆかんとするこの兵士さんは、いったい誰なの?
撮影日時は?
戦闘の様子は?
そして……兵士さんのその後は?
「むむゥ? どうなッたのでスか?!?」
「ぐるがるるる!」(←訳:分からないや!)
ええ、不思議なことですが、
これほどよく知られている写真なのに、
背景はあまり判明していないのです。
キャパさん御自身が語った“回想”は矛盾していて、
万人を納得させ得るものではありません。
というより、キャパさんは、
『崩れ落ちる兵士』について詳しく話すことを
避けていたかのような……。
「なぜッ??」
「がるがるる?」(←訳:何故だろう?)
著者・沢木さんは
キャパさんの伝記『キャパ その青春』『キャパ その死』、
写真集『ロバート・キャパ写真集 フォトグラフス』の日本語訳者さんでもあります。
その翻訳作業を続けるうち、
沢木さんは『崩れ落ちる兵士』の真贋問題と
正面から対峙することとなりました。
写真は、真に死にゆく兵士を撮ったものなのか。
死にゆく兵士を撮ったものではないとしたら、
これは、いったい……“何”なのか。
長い時間をかけ、
多量の資料にあたり、
スペイン、フランス、アメリカ、日本、と
手掛かりを追って旅をする沢木さん。
その手には、
キャパさんが愛用していたのとほぼ同じ型のライカが。
「りかがァ、おしえてくれるのかなッ??」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:ほんとうのことを!)
TV放送などで、御本の内容を大まかに知っている、という方々も
この御本をじっくりと読み進んでゆけば
また新たな発見と出会うはず!
『崩れ落ちる兵士』の背景だけではなく、
当時の写真技術、
さらに写真を現像し、プリントする作業の危うさ、脆さにも
私たち読み手は打ちのめされます。
そしてもちろん、キャパさんの生涯にも……。
「しゃしんのォ、むこうにィ!」
「がぅるるるぐるる!」(←訳:キャパさんがいる!)
憶測から推測へ、
そうしてやがて、終章『キャパへの道』では、
熱く、静かな確信へ。
キャパさんの写真を手に、
ライカを携えての沢木さんの長い長い旅は、
終わり、
また始まります。
『崩れ落ちる兵士』をめぐる物語は、きっと、まだまだ続く――
そんな予感を抱かせる素晴らしいノンフィクション作品を、
活字大好きな皆さま、ぜひとも一読を!