テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

閉所&高所のサスペンス…じわり!

2011-10-16 23:07:03 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 10月には不似合いな高い気温の日曜日でしたね。
 アイスクリームが美味しいわ~♪

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うィーくでいィもォ、あいすくりーむッ♪」
「がるる!がるがるぐるるるぐるる!」(←訳:虎です!寒暖の差に油断しないで!)

 そうね、朝夕の気温差と、
 夕暮れの訪れの早さには驚いてしまいます。
 夜が長くなった、ということは……読書タイムも増量中?
 いえいえ、の~んびり&のほほん度が増した、と思いましょう。
 そんな夜長には、はい、こちらの御本は、いかが~♪

  


 
             ―― 存在しなかった男 ――


 
 著者は大村友貴美さん、2011年9月に発行されました。
 表紙に使われた航空機と空港の写真、
 そして、御本の題名を目にして……
 うん?これは?
 と脳ミソに電気信号が走っちゃうのは、
 活字マニアさんよりもむしろ映画マニアさん、ですかしら。

「ふむゥ? えいがッ??」
「ぐるるがるるー?」(←訳:何の映画なのー?)

 それはもちろん!

 アルフレッド・ヒッチコック監督作品!

 『知りすぎた男』『北北西に進路を取れ』『めまい』……
 ヒッチコックさんは、
 高所や閉塞空間に格別の思い入れをもち、
 観客の心情を煽っては、
 サスペンス感を盛り上げていったようです。
 《閉ざされた空間》《他者が手出しできない空間》での
 息詰まる争い、駆け引き……!

 この御本でも、
 謎と恐怖の始まりを告げるのは、
 《閉ざされた空間》なのでした。

 飛行中の航空機の中から、
 人がひとり、いなくなってしまった――

 完全に密封され、
 逃げ場所も隠れ場所もない航空機から、
 人間が消える?
 
「もふゥ! まさかァ、なのでス!」
「がるぐるるがるるー!」(←訳:有り得ないってばー!)

 楽しい新婚旅行が、
 帰り着いた羽田空港で悪夢に。

 新婚の御婦人・北館奈々(きただて・なな)さんは、
 夫の津嶋栄(つしま・さかえ)さんを
 航空機内で見失い、
 降りた空港でも彼の姿を発見できません。
 
 困りはてて警察署に行っても
 役に立つ助言は得られず、
 不安は高まるばかり。

 彼はどこに?
 いったい、彼の身に何が起こったのか?

「さすぺんすゥ、でス!」
「がるぐるがるる!」(←訳:謎のスパイラル!)

 ミステリ仕立ての物語でもあるので、
 これ以上はヒミツ!
 にしておきますけれど、
 展開が視覚的、いえ、映像的というべきでしょうか、
 映画にしたらこのシーンはきっとこんな雰囲気で……と
 想像力が膨らむストーリーです。
 著者・大村さんがどこまでヒッチコックさんの作品を意識していたか、
 訊いてみたい気がしますね。

 また、探偵役の警察官さんが
 なかなかに愉快なキャラクターなのも
 読み手のココロをくすぐります。
 警部さんと部下さんたちは、
 ヒッチコック作品の名探偵さんのように、
 謎を解き明かせるのか否か――

「がんばッてねッ、けいぶゥおじちゃんッ!」
「がるるるぐるがる!」(←訳:見抜こうミステリ!)

 ヒッチコックさんのファンの方々、
 映画好きな御方には特に、おすすめ!ですよ~♪

 
コメント
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