テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

そは永遠の命題なり。

2011-10-03 23:20:53 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 暑いのか寒いのか、はっきりしない今日この頃ですね。

「こんにちわゥ、テディちゃでス!
 さむいィのでスよゥ!ほッかいどゥではァ、はつゆきィッ!」
「がるる!がるぐるぐるるるぐーる!」(←訳:虎です!でも晴れると暑ーい!)

 はっきりしない季節に比べて、
 本日ご紹介いたしますのは……これ以上はっきりしたテーマは他にないわ!
 という一冊です。
 こちらを、どうぞ~!

  


 
            ―― 【名画】 絶世の美女 ――


 
 著者は平松洋(ひらまつ・ひろし)さん、2011年8月に発行されました。
 『Breathtaking beauties in the masterpieces』と英題名が付されたこの御本は、
 面食い!
 を自認する全活字マニアさんの渇いた心を潤すオアシスと申せましょう~♪

「……めんくいィッ??」
「……がるっ?」(←訳:……美女っ?)

 ええ、そうですよ。
 美女!
 きれいなおねえさん!
 さあ皆さん、正直になりましょう!
 美人なんて嫌いだー!ってヒトは、いますかしら?
 私ネーさ、嫌いじゃありませんわ!
 というより、美人画なんてもう、大好物です~!

「……ネーさはァ、とくしゅなァ、けーすかもッ!」
「がるるっ!」(←訳:かもねっ!)

 えへん、 (←聞こえないふり)
 我が日本には、お江戸の時代より《美人画》なる分野が確立され、
 多くの優れた日本画家さんたちが
 “うつくしいひと”を描くことに心血を注いでまいりました。

 しかし、著者・平松さんは言います――
 『西洋においては美人画が独立したジャンルとはなりませんでした』と。
 それでも、
 画家さんたちは、おそらくは本能で、
 描かずにはいられなかったのです。
 思わず息を呑み、見入ってしまうほど美しいひとの横顔を、
 そのおもざしを、
 はかないたたずまいを……。

 この御本の『展示室』を飾るのは、
 平松さんのお墨付きをいただいちゃった西洋美術史の名立たる美女さんたち!
 ボッティチェリさんのヴィーナス、
 ギュスターヴ・モローさんの『オルフェウス』の少女、
 ダンテ・ガブリエル・ロセッティさんの『最愛の人』、
 レオナルド・ダ・ヴィンチさんの『白貂を抱く貴婦人の肖像』……
 ああ、どの御方も美しいわ!

「うむむッ、
 テディちゃ、このおかたがァ、いいとォ、おもいまスゥ!」

 クロード・モネさんの『散歩、日傘をさす女性』ですね。

「ぐるるるがるぐるがる~!」(←訳:ボクこの美人さんが好き~!)

 フィリッポ・リッピさんの『聖母子と二人の天使』ですか。
 私ネーさ、ティツィアーノ・ヴェチェッリオさんの『ラ・ベッラ』が好みなのよね♪
 でも、この御本の後半には、
 ちょっと特別な美女さんたちの特集ページさんも掲載されているんですよ。

 19世紀のバイエルン王国の王さま、ルートヴィッヒⅠ世さんは、
 ワーグナーのパトロン&お城マニアとして知られるルートヴィッヒⅡ世さんのパパであり、
 オーストリア皇妃エリザベートさんの伯父上さんに当たる御方なのですが、
 ジュニアのⅡ世が建築好きだったのに対し、
 パパのⅠ世は、大の美人好き、だったのでした。
 
 変人が多かったというバイエルン王家一族らしく、
 パパのⅠ世さんの審美眼は
 当時にしてはススんでいます。

   美人なら、階級なんて気にしなーい!

   商人の娘さん、商家の看板娘さん、貴族のお嬢さん、
   美人だったら、出身や血筋なんてどうだっていいのだ!

 かくして、
 Ⅰ世パパの宮殿には様々な美女さんたちをモデルにした
 肖像画のギャラリーが誕生しました。
 美こそすべて!
 美の前には生まれ育ちも社会格差も存在しない!
 
 このジュニアにしてこのパパあり――
 偏見を軽々と超越したⅠ世パパが見出した美女のひとりが、
 この御本の表紙画になっている“うつくしいひと”です。
 栗色の髪の、
 なんとおきれいな女性でしょうか。

「めにィ、ちからがァ、あるのでス!」
「がるがるるるー!」(←訳:お肌もきれいー!)

 もう恐れることはありません、
 活字マニアの皆々さま、
 美女さんだらけのこの御本に見惚れながら、
 カミングアウトしようではありませんか!
 さあ御一緒に!

 わたしたち、美人が好きですー!
   

コメント
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