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Butzmetz社長による徒然音楽日記。

音楽ネタその40:Jaco Pastorious

2007-02-14 23:56:25 | Weblog
今宵は天才ベーシスト、Jaco Pastoriousについて書いてみよう。

とにかくこの人の演奏能力についてはごちゃごちゃ言うまでもあるまい。フェンダー・ジャズベースのフレットを抜いてしまうという、ある意味「反則」みたいな方法をここまで一般化させたのはジャコの功績が大きいのではないだろうか。あまりにテクニックが素晴らしいので音数も多く譜割も細かいので、並みのフロント楽器では対抗できない。また、ベーシストであそこまでハーモニクスを効果的に使った人もジャコ以前にはそれほどいなかったのではないだろうか。ソロ作品、Weather Report、Word of Mouth Big Band、Joni MitchelやPat Methenyとの競演ものなど、本当に名演が目白押しだ。

しかしながら、演奏テクニック以上に素晴らしいのが作曲のセンスだと思う。非常に美しい旋律をもった曲が多いし、ハーモニーや構成も一ひねり加えられている。結構私が好きなのは、自分で作ったモチーフに過去の名作の一部を交えて再構成するという、少しシャレっぽい楽曲だ(例:コルトレーンのGiant Steps、ハービーのSpeak Like a Child、ビートルズのBlack Birdなどなど)。

ジャコはWord of Mouthという不朽の名作発表後(この作品は日本では絶賛されているがアメリカでの評価は今ひとつだったらしい)、及び死に至るまでがあまり恵まれなかった。なんでもバーで泥酔し、ガードマンだかに殴られて意識不明に陥り、そのまま帰らぬ人に。どうやら酒やドラッグの影響という噂もあるようだが、躁うつ病にも苛まれていたらしい。

もうジャコのようなベーシストは後100年くらい経たないと出現しないのではないだろうか。合掌。
(Butzmetz社長)

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