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Brugge Style
fietscafe
直訳で「自転車カフェ」。
このカフェ(日本のバアのことを意味する)に乗り込んだお客は、自分自身で自転車をこぎながらビールを飲む、というわけである。まさに自転車操業とはこのことである。
この脳天気さ加減、天下太平のブルージュならでは、ではないか。
住民としてはちょっと恥ずかしい。
娘曰く、「子ども用のfietscafeもあったらいいのにねえ。」
お菓子を食べながら自転車をこぐのだそうだ。
あなたならばどんな移動カフェがお好みかしら?
ワタクシは屋形船。あ、乗り物が違う...
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生かすも殺すも
物騒なタイトル...
「ヨーロッパ人の男性はおやさしいんでしょうねえ」
日本の方から、よく言われる。
今日も言われた。
数年前にも書き、どうも自慢のようではあるが、例えばわが夫はワタクシにはもったいないほど徳の高い男である。
非常にマメ(でも他人には要求しない)。
感情が常に安定している。つまりいつも機嫌がいい。
嫌なことはすぐに忘れる(これをわたしは高貴な物忘れ、と呼んでいる)。
=高得点で「やさしい」と言えるだろう。
彼が欧州人だからやさしい、というのではなく、日本人にもインド人にもやさしい男はいると思う。
「やさしい男」人口は、それぞれの文化が「やさしい男」をどのように評価しているか、というファクターに左右されるので、一定の文化圏に「やさしい男」が集中するのも現実だと思う。が、実際、わたしの友人の日本人男性にもやさしい男は結構いる。
それに外食やプレゼントなどでスポイルしてくれるやさしさもあれば、感情面のフォローが上手いやさしさも、家事を率先してやってくれるやさしさもあるだろうし...
今回取り上げたいのは「家事を率先してやってくれるやさしさ」である。
習慣から、欧州の男性は家事を普通にやってくれる...
神話ではなく、事実である。
でもここで大問題が起きているらしい!
家事をあたりまえにやってくれる欧州男性も、日本人女性とつき合うや「何もできない男」、に堕落(笑)してしまう確率がかなり高いそうである。伝聞型で書いたが、これはワタクシの分析(笑)。
思うに日本人女性はマメで面倒見がよく、「彼にやらせるよりわたしがやった方が早いし、綺麗に仕上がるわ~」と、ついつい率先して家事などをこなしてしまう...実際そう言う友人はたくさんいる。
人間誰でも楽な方に流れるから、ある程度マメであったはずの欧州男、「じゃ、お願い」などと言っているうちに、何もしない男と成り果てるのである。そして女性は「前は家事をやってくれたのに今は全然やってくれない~」とイライラするはめに...
そうです、奥様。男は調教でございますのよ。
マメな男を育てようと思ったら、全部自分でしてしまうなどぜえ~ったいにしてはならない(笑)。
彼のマメ度を生かすも殺すも(ここで出てくるのね)あなたの匙加減。
でも中には...
わたしの友人の女傑は、彼女は彼が家事を手伝わないことなど全く不平を言わない。「仕事さえ充分してくれれば、家事はしなくていいの。期待してないから。」こういう態度もあっぱれである。
....
暑くもなく、寒くもなく、テラスのパラソルの下に座るに最もふさわしいこの頃。
花はリラの花。
さまざまな濃淡の紫が美しく、時々思い出したように吹く風に、重そうな頭をゆすられている...
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American Beauty
American Beauty。
99年度の作品(00年アカデミー賞受賞)だから、今となっては古めの映画。
当時はケヴィン・スペイシーがノリノリの時期、前評も好みだったので見ようと思いつつ、ビデオなどにも収録しつつ、なぜか見のがした映画ひとつである。
みなさま、ごらんになりましたか?
就寝するには早い夜、やっとこさ見ることができた。
アメリカン・ビューティーというタイトルから、「アメリカ人美女」と勝手に訳して、そういう内容だと思い込んでいたのだが...
「アメリカの美」についての映画だった(と思いました)。
裏切られるのは爽快。
役者ぞろいの登場人物各人が思う「美」は全くそれぞれであり、他人のことは完全に理解不可能、自分のことなどさらに理解不可能(自分の死にいたっては自分で経験することもできない!)というコンセプトだとワタクシは「理解」。
わたし自身は子どもの頃から現在に至るまで「自分が自分であるという感覚が非常に希薄」なので、近代の自我をテーマにした小説や映画にはふらふら~っと惹かれてしまう。
こういう映画を見て元気が出るわたしって不思議、と夫は言う(例えばドストエフスキーは全然暗くない、というわたしの見解も理解できないらしい)...
深夜に、なんだか気持も盛り上がってくる。
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「かわいい」の構造
美容室の無聊をなぐさめるために日本の古い雑誌をくっていたら、「かわいい」論議をやっていた。
曰く、日本では妖怪などでさえどこかコミカルでかわいらしい存在にしてしまう。もっと世界的に「かわいい」を広めよう、それはやさしい心を広めることである。もうすでにサンリオのキャラクターなどは受けているではないか、と締めくくってあったが...
何かと「かっわいい~」を連発する女子大生が揶揄されるようになったのは、懐かしや、女子大生ブームのあの頃だっただろうか。
とにかく何でも「かわいい」。
ブランドもののかばんも、イタもの(と当時は言っていた)のスーツも、新生児も、サークルの男の子も、新しいレストランも、ハワイのホテルも、なんでもかんでも「かわいい」。
細部まで観察する、経験と合わせて深く考える、言葉を探す、そして自分の下す評価から生まれるかもしれない議論、等々すべてすっとばして、目と口が直結。「かわいい~!」。
な~んという軽み。
当時、やはり女子大生だか女子高生だったわたしは母からこの言葉を使うことを禁じられていた。語彙が乏しくなるから、と。
たしかに日本語には豊かな形容詞があり、洞察力を養うためにも、表現力を豊かにするためにもあまり使いたくない...
しかし。
最近、わたしの4カラットのダイヤモンドを見て、「かわいい~」と評価した人がいた。
わたし自身としては、その装飾品は、堂々としているとか、神秘的とかいった方向性の違う形容を思っていたので、彼女のその「かわいい~」という言葉の選び方が衝撃だった。
が、嫌な気は全くせず、むしろ嫌みなほどのサイズのダイヤも「かわいい」と形容されることでより親しみを得、集団内で気持よく受け入れられるものへと変化するのだ、と...思ったのだ。
あるいはこの写真(質が悪いが)。最近わたしにアピールした「かわいい」もの。
キューピーのたらこスパゲティ・ソースのおまけのキューピーさん。
毒々しく着色されたタラコの中に埋まって顔だけ出ている。最初はグロい、と思ったけれど、今ではもうかわいいとしか思えない(笑)。
このように標準的な美の基準からはかけはなれているけれど、なんだか愛嬌があって憎めないもの。そういうものを疎外せずに受け入れてしまうためのマジック・ワード、としての働きもあるのである。
和を何よりも尊ぶ(ということになっている)日本人の知恵が生んだ言葉なのだろうか。当たり障りのないことをもって集団を乱さない、という。
そういえば女子大生当時、男の子に女の子を紹介する場合、彼女が美人でない場合、必ずその女の子は「かわいい」のだ。
男「誰か友だち紹介してよ」
わたし「Yちゃんっていう子がいてね...」
男「どんな子?」
わたし「かわいい子」
(笑)
よくクレームがついた(笑)。
でも「美人じゃないしスタイルもいまいちで鼻炎持ちで深爪だけど、性格はホントに最高に良くて」などと表現してどの男が「紹介してよ」って、特にバブリーなあの当時、言う(笑)?!
いや、実際、女は女友だちのことをまさに「かわいい」と心底思っている。「かわいい」としか言いようのない、この愛情。
外国には「かわいい」という概念が日本ほどはない、と言う。英語にはまあ、当てはまりそうな単語があるが、例えばオランダ語には相当するものがない。強いて訳すならば「楽しい」「愛しい」という単語になってしまう。
「かわいい」。軽いようで奥が深いようだ。
でも奥深くしてしまったら、「かわいい」の用法に反してしまうのだ...
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主婦業、年1500万円に相当
早起きは得意だ。
かなりの低血圧にもかかわらず、元気だ。
もちろん際限なくベッドにいるのも好き...
娘が学校に行ってしまうと、予定の入っていない日はまず英国BBCでニュースを仕入れる。今朝何より気になったのは、読まれた方も多いはず、「主婦業、年1500万円に相当、米社試算」というニュースだ。
今までにもフェミニストの戦略か反フェミの戦略なのか、こういう計算はよく試みられたもの...
1500万円に相当する、じゃ、賃金を支払いましょう、と対処してくれる太っ腹な当局は現実どこにも存在しない訳であるから、女性の経済的自立を擁護する為の試算ではなく、どちらかと言えば「女は家庭に戻れ」の類いの、なかなか言えない台詞をオブラートにくるんだ主婦業もちあげ作戦ではないか...みたいな思惑が見え隠れして、素直に喜べない。
さて。
すっかり立ち消えになったとは思うが、実は数年前、ベルギーで「主婦にも給料を」という法案が通りそうになったことがあったのだ!あれはいったいどうなったのか(きっと黙殺されたのだろう)...
主婦の給料、もらってみたい。
仕事の達成度はどう計るのか知らん?家の清潔さ?子どもの成績?夫の業績?お料理のうまさ?自己申告?
...ワタシは「綺麗にして幸せな顔をしているのが主婦の重要な仕事ですよ」と豪語する主婦だが、こういうのも勘定に入れてくれるんですかね。
わが家の場合、夫に給料が出るかも(笑)。
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