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cicely mary barker




Cicely Mary Barkerと言っても、多くの方が「誰?」と思われるだろう。
しかし彼女の描いた妖精の絵をご覧になれば、「ああ、このひと」と膝を打つ方も多いに違いない。



先日ハンドバッグとビッグバンという駄文を書いたときから、わたしが幼女の頃愛用していたバッグには、外国製の紙ナプキンや、銀のロケットや、母のブローチから落ちたラインストーンなどの他に何が入っていたか思い出そうと努めていたのだ。


やっと今日になって思い出したのが、お菓子のおまけに入っていたシシリー・メアリー・バーカーのカードだ。

それにしても「チョコレート、妖精、カード」とタイプするだけで、30年以上も忘れていた画家の名前が踊るように出て来て、しかも祖母がMoetに似てると言っていたラベンダーの精(わたくしにもあどけなき幼女時代があったということでご容赦願いたい)がウィキの頁に掲載されているとは、これが妖精の魔法じゃなくて何なんでしょうね。


チョコレートなど滅多に食べさせてもらえなかったから、人にお願いして何十枚もコレクションし、掌の中の玉のように大切にしていたあのカードは、いったいいつ、どこにいってしまったのだろう。


今ならアマゾンなどでいとも簡単に画集などをオーダーできるようだ。
あの有名な猫型ロボットはポケットからいろいろモノ(それもたいがいかさ張るモノ。あれを見ていると、重工業が産業の花形だった時代をそのまま反映しているのだなと感慨深い)を取り出すが、わたしたちはネットから、モノじゃない「もの」を取り出す。それは急場を取り繕う便利グッズなどではなく、思い出とか、パズルの最後の1ピースだ。


わたしの中にまだひっそり住んでいる幼女に画集を買い与えるべきだろうか。
それともそっとしておくべきなのだろうか。
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