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Brugge Style
perahia plays beethoven

昨夜は2番と4番を、Academy of St Martin in the Fieldオーケストラとともに。
前回11月は1番と3番、次回4月は5番の演奏という趣向だ。
特に4番の素晴らしさ(わたしはもともと3番と4番が好き)は...息ができなかったほどだった、と胸に手を当ててため息をついてみせるしか伝える方法がない。
4番のありえないほどの美を余すことなく隅々まで表現した演奏は、今まで鑑賞した中で一番よかった!
ペライアは、わたしのシロウト意見では、前も書いたが、まず、導入がめちゃくちゃうまいと感じる。
これはピアノの演奏を担当しながらオーケストラの指揮をしていても同じだ。
例えば娘のピアノの先生が「今までなかったものが、まるでそもそもそこにあったように弾くべし」と、レッスン中におっしゃったと又聞きしたが、まさにそのものである。
そしてものすごく、人を招くような演奏をすると思う...
先日、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックのピアノ科の教頭に話を聞いたことを思い出した。
いわく、彼はさまざまなコンクールで審査員をすることが多い。ピアノの審査はプロなので問題なかろうが、多様な楽器が混合したコンクールの審査はどのように判断を下すのかよく質問されると前置きし、「それは奏者がいかに観衆に音楽を差し伸べて、いかにつながろうとしているかという点を評価するにつきます」とおっしゃった。
その点だけを考えても、やはりペライアは超絶的な才能を持っていると感じるのだ。
次の5番も一家で楽しみにしている一方、今夜はポリーニがサウス・バンクでショパンとドビュッシーのリサイタルをするのだ。
演目の中に娘が練習中の曲が3曲もあり、それでなくても見逃せないのに行かない手はあるまい。今朝から、いや、昨夜からもうずっとウキウキなのです...
人生は時々「生きる価値がない」ほど辛い。
しかし、世界には音楽があり、子供の笑い声や夕焼けもあるのだ。
(上の写真、"The soul can be dark and in hell with the darkest forces affecting it and still music can lift it up and somehow release it" とインタビューの一部が抜粋されている)
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