silly ski squadronスキー雑記

バカなスキー集団。スキーならなんでもやります京都方面本部。
突撃我ニ続ケ!!

あなたは、どんな斜面でも滑ることが出来ますか?

2005年09月15日 10時18分00秒 | スキーテクニック編
イラストはここから(仏)の転載です。

このターン(virage)テクニック的には古いタイプのものですが、しっかりした足場を作ってから伸身抜重を大きく行なってターンします。
今のカービング時代に何をと思われる方もおられると思いますが、こういった運動要素はスキーを全般的に楽しむに当たり不可欠なものです。

ある白馬での新雪の朝、私と若いモーグラーはモーグルバーンに向かうべく、非常に重い新雪の急斜面を下っていきました。
ファーストトラックでしたが、さほど愉快な新雪ではなく、ともすれば板をその重い雪から抜き出すことが困難な状況です。
その若いモーグラーは大会上位入賞経験もあり、急激に上達中で、モーグルバーンでは、滑りもエアもとても私など敵わない腕前です。
そこで彼は転倒を繰り返しました。自分でも納得いかない様子です。
もうお気づきでしょうが、彼は常にモーグルのコンパクトなポジシオンで滑っており、こういった悪い斜面に対応する技術を持っていなかったのです。
滑走日数と、あらゆる斜面の経験だけが上の私が苦もなく降りてこれたのは、このイラストのような技術を使ったからです。

よく見てみましょう。
1コマ目エッジングしたあと、やや内倒気味に立ち上がりスキー板をフォールラインに向けています。3コマ目は普通の斜面では決して勧められたフォームではありませんが、注目して頂きたいのは左手の位置。左手でターンを引っ張っていること。これがないとこの後単なる後傾になります。
4コマ目となると、上体はロタシオンし、スキーの進行方向に向いています。
しかし5コマ目で、しっかりビサージュ(ねじ、ひねり)の要領でアンギュレーションを伴う外向傾姿勢に戻っています→次のターンの原動力。
実はこの時は、ブラッカージュのイメージは余り用いません。それより雪面に対して均等に荷重がかかるように注意深く足裏の感覚を感じとることが必要です。

このターンは次のような場面で特に効果があります。

1:40度を越す非常に急な斜面
2:クラスト(表面だけ凍った状況)斜面
3:重い新雪
4:狭くて危険な場所
5:デブリ(雪の小さなかたまり)等の多い荒れた斜面

この滑りを出来るひとは最近意外に少なくなってきています。勿論BC(バックカントリー)スキーヤーは除きます。
それは勿論、圧雪バーンと人工コブの2極化によりスキーヤーの滑りのバリエーションが減ったことが原因になっているのでしょう。
マスターするとスキーの楽しみが一段と広がります。

うさぎのメイデンのWeb Pageもよろしく。
ラパン・アジール(Lapin Asile)ウサギの隠れ家

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