俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

冬桜

2011-11-25 | 俳句・冬・植物


酒蔵のある山里や冬桜

十一月頃から一月頃にかけて咲く冬季の桜。木は小ぶり、花も一重で白く梅に似ている。寒さに負けずに咲く姿はけなげで哀れ深い。山の麓に元禄より続く老舗の酒蔵があった。その近くに冬桜が咲いていた。小さく白い花は純真無垢で愛らしかった。

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暮れてきて返す踵(きびす)や冬桜


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冬晴

2011-11-24 | 俳句・冬・天文


冬晴や空の広さを今さらに

冬の晴天をいう。冬晴になると空は抜けるように青く、それを見ると気持ちの上でも張りが出てくる。冬型の気圧配置になると、太平洋側はからりと晴れる日が多いが、日本海側では曇りがちな日が続く。池を廻ると冬晴の空が大きく広がっていた。普段では感じられない空の広さを今さらながら感じることができた。

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冬晴や飛行機雲の二本線


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帰り花

2011-11-23 | 俳句・冬・植物


けふもまたそぞろ歩きや帰り花

小春日和が続き、桜・躑躅・梨・桃・山吹などが季節外れの花を咲かせること。当てもなく歩いていると、小春日に木瓜の花が咲いているのを見つけた。普通は春咲きであるが、このところ続いた小春日に返り咲いたようである。早咲きもあり、寒中に咲く木瓜を寒木瓜というが、今回のは帰り花と見た。

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亡きひとを憶ふことあり返り花


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都鳥

2011-11-22 | 俳句・冬・動物


葛飾の日和を翔けて都鳥

詩歌ではカモメ科の百合鷗をさす。『伊勢物語』の「名にし負はばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと」の歌で知られる。海猫よりやや小ぶりで、全体が白っぽく、嘴と脚が赤い。葛飾の池の上を穏やかな日和に促されて、都鳥が翔け回っていた。

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一斉に立ちて狂ほし百合鷗


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鴨2

2011-11-21 | 俳句・冬・動物


鴨群るる中の一羽の鳴いてをり

鴨は少数で見かけるときは番(つがい)でいることが多いが、数十羽数百羽が固まって群れていることも多い。皆潜るでもなく群れて波に漂っている鴨がいた。その中の一羽だけがなぜかヒューイヒューイと鳴いていた。その声は寂しそうでもあり、仲間に何かを合図しているようでもあった。

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鴨黒し水面に光散りばめて


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