菖蒲園

橋渡る乳母車あり菖蒲園

花菖蒲を数多く植えて人々の観覧に供するところ。人は菖蒲園を歩くだけで癒されるのだろうか。乳母車を押した若夫婦もやってきて花菖蒲を楽しんでいた。こちらも園内をゆっくりと歩き、一つ一つ近づいてはよく眺めた。

　








画架立てて描く女や菖蒲園


　

花菖蒲

ひとりきて昼の日中の花菖蒲

アヤメ科の多年草の野花菖蒲を園芸用に改良した種。日本独特の園芸植物。水辺や湿地で栽培。六月頃、花径の頂に紫、白、水色、黄色、絞りなどの大きな花をつける。品種は江戸花菖蒲、肥後花菖蒲、伊勢花菖蒲の三系統に大別される。ひとりでやってきた菖蒲園の花菖蒲が丁度見ごろであった。あいにく雨ではなく、昼の日差しが降り注いでいた。（「続きを読む」に沢山の花菖蒲の写真を載せておきましたので、ぜひご覧ください。）

　
























八橋に屈みたたずみ花菖蒲


　

梅雨曇

湖も男体山も梅雨曇

梅雨期のはっきりしない曇天をいう。日本付近に横たわる梅雨前線の影響により、暗雲が低く垂れこめる。ときには雲が切れて薄日が差すこともある。千手ヶ浜から中禅寺湖と男体山を望むと、正に暗い梅雨雲が空を覆っていた。日本の梅雨らしい景であった。

　






梅雨曇ふたりベンチにひそひそと


　

九輪草(2)

九輪草上がつてゐたる昨夜（よべ）の雨

九輪草により近づいてみた。前夜の大雨、大風にも関わらず倒れているものはなく、皆美しく咲いていた。歳時記では初夏の花とされているが、日光では六月中旬・下旬が見ごろで、一番よいときに見ることができた。これも地主さんはじめ地域の方々の努力のお蔭と感謝した。（「続きを読む」もご覧ください。）

　
















歩きけり九輪草尽くるところまで


　

九輪草(1)

山中の清き流れや九輪草

サクラソウ科の多年草。山地の湿地に自生し、観賞用にも栽培。五～六月頃、直立した長い花径の上部に紅紫色の花を数段に咲かせる。五重塔の九輪のように見えることからこの名がついた。花の色は白、蒲色、斑入りなどもある。日光の中禅寺湖の奥にある千手ヶ浜へ九輪草を見に行った。赤沼からハイブリッドバスに乗り換え、終点から十五分ほど歩いたところに群生していた。この九輪草は、地主の方が奥日光の鹿による食害を知ってもらおうと育てたものという。森の中の清流に沿って生える九輪草は、流れに影を落とし、美しかった。
（「続きを読む」に九輪草の写真を沢山載せておきましたので、ぜひご覧ください。）

　


























小流れの細き木橋や九輪草